66 薄い氷の膜の下へ
お久しぶりです。
もう新年度です。
大量にやってくる引越しの依頼に引越し屋さんが目を回してる時期かなあとしみじみする今日この頃です。
エイプリルフールネタやろうかな、とか思いましたが、自然に嘘を言えても嘘を作るのは苦手なのでやめました。
かみすきの奴らにもやらせようとしましたが、なんか泣かせる気がしたので諦めました。
それでは、3章後編をどうぞー。
私は、弱い自分が好きじゃない。
嫌いとさえ思うこともある。
弱いと何も出来ないから、何も返せないから、何も見えないから。
弱いと、大切な誰かを泣かせてしまうから。
だからそうならないように、二度と自分が弱いせいで誰かを泣かせたりすることがないように、必死になって強くなった。
強くあろうとした。
強さを証明しようとした。
時には、弱くてもいいかな、なんて思うこともあった。
弱くても、結局みんな優しくて、守ってくれて、温かくしてくれて。
だけど、だからこそ、貰ったものを思い出し、すぐにまた、強くならなければと前を向けた。
弱いからこそ、強くならなければと思えた。
私は進んでこれた。
与えられてばかりの弱い存在でいるのは嫌だから。
ちゃんと返していけるように、そうやって、誰かから何かを与えられるに相応しい存在であれるように。
努力して、経験を重ねて、強くなった。
私は、ちょっとずつでも、強くなれていたはずなんだ。
でも、何故なんだろう。
結局、また泣かせてしまった。
泣かせたくないと必死に頑張って、また同じことを繰り返している。
どうして、なんでと、手を伸ばして問いかける勇気すら出ずに、私自身も、泣かせてしまったことに泣くことしか出来なかった。
そうして自覚する。
────なにも変わっていない。
何一つとして、足りていない。
あらゆる力が足りていない。
武力も勇気も知力も何もかも、何もかもが、何もかもが!
今この、伸ばした手の届かない、距離の分だけ、足りていない。
……いや、でも。
私は、本当は知っているんじゃないのか?
本当は、何がいけなかったのか、分かっているんじゃないのか?
あの日の、あの涙の意味を、私は確か、知っているはずで。
ちゃんと、分かっているはずで。
誰かに、教えられたはずで────。
『またそうやって、無理に思い出そうとする』
ふと、背後から声がする。
振り返ると、そこに誰かがいる。
人の形をしているが、ハッキリとしない。
輪郭が、存在がぼやけていて、よくわからない。
全身が白く光り輝き、顔も、形も、その光に飲み込まれて良く見えない。
「だれ……?」
口を開いて出た言葉は、ただの疑問。
だが、私は自身が疑問を抱いたことに、疑問を持った。
私は、相手が誰か、知っているはずだろう? と。
いいや、知らない。
いいや、分からない。
いいや、覚えていない。
自分の中で、二つの思考が混ざり合い、軋みあい、訳が分からなくなる。
分かってる、分からない。
知ってる、知らない。
覚えてる、覚えてない。
どっちが、どっちが正しいのだろう。
わからない、わからない、わからない。
『それでいいんだよ』
白い誰かが近付いてきて、私の頬に優しく触れる。
その瞬間、何か温かいものが込み上げてくるような、逆に心の奥底が冷え切っていくような、今すぐ逃げ出したくなるような、よくわからない感覚に苛まれる。
『君は何も分からなくていい。何も知らなくていい。何も覚えていなくていい。無知に無邪気に無力のままで、ただ笑って生きていればいい』
そう言って、白く美しいその手は、私の首へと手を伸ばす。
まるで、首を絞めるように。
息の根を、止めるように。
首に当てられた手に力が入った瞬間、私の足元が崩れる。
今までずっと薄い氷の膜が張っただけの池の上にいたようだ。
私の体は突然落ちて、冷たい水の中に落ちて沈み始める。
手を伸ばして水面に顔を出そうとするが、そうはさせまいと、白い手が私を水の中に沈めようと力を入れる。
『だから、眠っていて。終わりが来るその時まで、温かい水の底で、目を覚ますその時を待てばいい。それだけで、いいんだよ』
沈んでしまう、溺れてしまう、呑み込まれてしまう。
駄目だ、駄目だ、駄目だ。
今ここで、また、逃げたりしたら。
また、何も進めない。
また、ゼロに戻る。
また、真っ白に、空っぽに────。
『おやすみなさい。────の子』
白い誰かは、どんな顔で、何を言っていたのか。
その最後の言葉も聞き取れないまま、私は、闇の底に、重たい石のように沈んでいった。
沈んだ意識は、もう戻らないまま。
伸ばした手も、届かないまま。
自分は、浮かび上がれないまま。
水面は、残酷に、氷を張り直し、また閉じていく。
沈めたそれを、永遠に閉じ込めたまま、冷たく冷たく、膜をはる。
そして、その場から誰の気配も無くなり、ただの闇だけが広がった。
何も無い、微かな魔力だけ漂う、暗澹の中。
もうそこには、誰もいない。
*****
ムニムニと、何か柔らかいものが顔に押し当てられる感触がする。
柔らかくって、温かくって、ずっとこのままでもいいかなと思えるくらいに、心地いい。
そのまま、ムニムニ、ムニムニと。
ムニムニムニムニムニムニムニムニ。
「…………おはよう」
「にゃー」
流石にうざくなってきたので、私は大人しく瞼を開ける。
意識がハッキリし、視界を認識すると、やはりそこには猫のアヴィーがいた。
どうやら寝ている私のこめかみにずっと肉球を押し当てていたらしい。
昨日も思ったけど、何気肉球の再現度高いね。
「起きないからって、人のこめかみをずっとムニムニするのはどうなのかな。まあ柔らかくて気持ちよかったけどさ」
「うにゃあ」
アヴィーが顔から前足を退けたので、私は体を起こして背筋を伸ばす。
んー、昨日は疲れたからかよく眠れたなー。
ユウキから貰った回復薬も、その場の疲労度は回復してくれたけど、魔力を思いっきり使って酷使した肉体を完全回復してくれたわけではなかったからね。
やっぱ人間の体の時は、疲れを取るには睡眠が一番だ。
私は起き上がってSのペンダントを首にかけ、服の下にくるようにする。
『おはようございます』
おはよ。
いやー、体力はちゃんと全快ですわー。
体の節々は、まだ若干違和感あるけど。
『それは良かったです。なにせ昨日は衝撃吸収の結界を破壊するくらいにはっちゃけましたからね。それはもう、前代未聞なことをやらかしましたからね』
あーあーあーあーあー。
きーこーえーなーいー。
Sと会話しながら着替え始めると、部屋の扉がノックされる。
朝からとなると、あの二人のどっちかか。
「レイレーイ、おはよーっすよー」
「レイちゃん、入っても大丈夫〜?」
おっとまさかの両方でしたわ。
「着替えてる最中だから、開けるまでちょっと待ってて」
素早く着替え終えて、肩にアヴィーが飛び乗り、私は部屋の扉を開ける。
扉の前には、既に普段着に着替えたユウキとルーリアがいた。
ルーリアはいつも通り。
ユウキもいつも通り、なんだが。
朝で、ここは室内で、しかも今は春だってのに赤いマフラーを普通に巻いている。
暑くないんかね。
「おはよ。二人とも早いね」
「おはよっす! 即寝即起きするのがあーしっすから!」
「私も寝起きはいい方かな〜。レイちゃんは昨日はゆっくり眠ってたみたいだね〜。アヴィーちゃんもおはよ〜」
「にゃうぅ」
ルーリアはアヴィーの顎を指で撫でてやる。
アヴィーは楽しそうに喉を鳴らす。
私はルーリアの言葉に肩を竦めた。
「まあ、こいつの相手して疲れたからねえ。ぐっすり眠っても仕方ないと思わない?」
私は呆れ顔でユウキを指さす。
ユウキは悪びれた様子もなく、寧ろ胸を張って鼻高になる。
「ふーんだ、むしろスッキリした気分になれて、反省も後悔もないっすよ!」
「弁償代は出たけどね」
「出世払いでつけとくっすわー」
「はっ、既にこの世界の裏トップに君臨する私に出世もなにもあると思う?」
「ゴーイングというか傲慢にマイウェイっすねえ」
「レイちゃんらしいっちゃらしいけどね〜」
二人に軽く笑われてしまう。
トップだからしょうがないじゃない。
「今から朝食?」
「イエス! 一緒にいこーっすよー」
「はいはい、わかったわかった」
「ふふっ、こういう感じ、なんかいいよね〜。お友達と一緒って、なんだか新鮮〜」
ルーリアの微笑みに、ユウキは耳元で囁いてくる。
「……やばたにえん。ぼっちお嬢様の寂しい一言を聞いた気がするっすよ。てか確実にそうっすね」
「指摘しないでやれ。優等生すぎたのと家の格が高すぎたのと恋に盲目すぎて友達があんまりいなかったとか言わないでおいてあげよう」
私達のこしょこしょ話に、ルーリアが後ろで冷たい笑みを浮かべる。
気のせいか魔力の揺らぎもちょっと見える。
「ちょっと〜? 二人とも〜? 聞こえてますよ〜?」
「なーんのことやらー!」
「さてさて、朝食いこうかー!」
「もうっ! 二人とも誤魔化さないの〜!」
そんなわけで、いつも通り煩く平穏な朝の始まりである。
「まあそんなこんなで、色々あったわけよ」
「そうかい。楽しそうでよかったね。で、そんな色々を聞いた上で、あえて言わせてもらおうか」
間を置いてニッコリと、優しくもひんやりとした笑みを浮かべるクディール。
「闘技場の結界を破壊するとかいうのは勘弁して欲しかったね」
「悪気はなかった。しかし反省もなかった」
「反省しておくれ。こんな前代未聞なこと、二度と起こさないでくれ。こちらとしても色々面倒くさいから」
「うん、なんか素直にごめんなさい」
「分かればよろしい」
時刻は朝食を食べ終わり、太陽が少しずつてっぺんに近づこうとしている時間。
今いるのは、冒険者ギルドのギルド長執務室。
目的はグラド討伐完了報告と、昨日のぶっ壊した結界についての事後報告である。
既に部屋から人は払い済みーの、防音結界張りーの、情報漏れ防止完璧ーの、トツギーノ。
そうして私のかくかくしかじかにクディールは呆れ顔でため息を吐いた。
「君の姿を一週間ぶりに見たと思えば、早々にやらかさないでくれるかな」
「まだちゃんとやらかしたのはこれが初めてだから堪忍」
「これからもやらかさないでくれ」
「誰しもやらかしたくてやらかすわけじゃないと思うんだよ。つまり注意してても無駄なことってあると思う」
「自重するということを念頭に置いて欲しいね。そしてやらかしそうな自覚を持っているというのも不安だからやめてくれるかい?」
「そこはほら、私だから」
「それ言えば許されると思わないでおくれよ?」
おおっと、そろそろ巫山戯るのはやめてあげよう。
エルフのあんちゃん怒っちゃうぜ。
『一応仕事には真面目な蒐集癖駄目エルフですからね』
一応これでも優秀な駄目エルフギルド長だからね。
「なにか心中で貶された気がするよ」
「キノセイダヨ」
ふう、茶番もここまでにしよう。
私はバッグから数枚の紙束を取り出してクディールに寄越してやる。
素直に受け取ったクディールは、早速それを眺めて、バッと顔を上げた。
「これは……」
「お前が欲しがってると思ってね。グラドの情報を纏めた資料」
「ほおおおお」
クディールが資料を天井に掲げて唸る。
すっげえ変態蒐集癖みたいな歓喜の声。
うむうむ、ご機嫌取り完了っと。
「で、いくら払う? 昨日やらかしちゃったし、そっちに決めさせてあげるよ」
「おおっと、僕を試してるのかい?」
「いや別に、値段決めるのが面倒になっただけでもある。ぶっちゃけ療養中に暇潰し程度に適当に書いたものだし」
「……その割には、大分事細かに書かれているようだけれど」
「ノリで書いちゃったの。分かりやすくていいでしょ。で、いくら払うの?」
私が挑発的に言うとクディールは立ち上がり、執務机でカチャカチャとお金の擦れる音を鳴らす。
ぶっちゃけ、お金に対して大した執着もないから、聞いててもさほどテンション上がらないね。
なんせほら、正直組織で自動的に大金稼げちゃってる私は、一般人の言う大金も端金と呼べるし。
別に私にくれなくてもいいと思うんだけどね。
組織の奴らは昔から受け取れとしつこいから、もう黙って受け取るようにしたらいつの間にかとんでもない大金になってんのよね。
まあ殆ど孤児院に回すようにしてるけど、勿体ないから。
待つ間に、ジュリエナの置いていった紅茶を飲む。
ふむ、いつも通り美味しいことで。
そしてクディールはお金を入れた小袋を持ってきて、私に渡す。
中を覗くと、数枚の小金貨が顔を覗かせ、あとは大銀貨がジャラジャラとなっていた。
「……結構多いね?」
「グラド討伐の賞金も混ぜたからね」
「ああ、なるほど。そんな話もあったね。お金に興味ないから忘れてた」
「はあ。君ってば、力を持ってる割には無欲過ぎると思うなあ」
「いやー、人間にとって価値があるものでも、私には価値を感じないから」
「それもそうか」
私は素直に料金と賞金を受け取る。
そして用事は済んだので立ち上がろうとすると、クディールがそれを制するように手を上げた。
私は首を傾げながらまた椅子に腰掛けた。
「そういえば、君ってユキ、いや、本名ユウキ・カンザキとは、どういう関係なのかい?」
「……ふむ、どういうっていうと?」
「いや、お互いにお互いのこと、どれだけ知っているのかなあって。まあ僕は、君のことは大して知らないけども」
そりゃ、大して関わりないしね。
かといって、ユウキともそこまで関わりがある訳でもない。
せいぜいちょっとの付き合いがあるだけ。
私は管理者として、この世界に召喚した人間なのでちゃんとユウキの情報は色々知っているが、まあ知っているだけ。
仲がいいとは思っていない。
……気が合わないわけでもないけどさ。
私は少し顎に手を当てながら考え、口を開く。
「別に、あいつも私のことはそんなに知らないよ。私が一方的に知ってるだけ。なんの関係でもない、ただの知り合いで、手頃な殴り相手だよ」
「殴り相手って……」
うん、別に、なんの関係でもない、ね。
ただ出会ったらとりあえず殴り合いして、たまにちょっとした話をして、組織を通して少しあいつの事を利用しているだけ。
ただの犬、だ。
「でもそっか、ふーん、そ」
「何その気の抜けた反応は」
「いいや別に。両方問題児だなあって思っただけさ」
「誰が問題児って?」
「今はそうじゃなくてもいつかそうなるだろう? 確実に」
「しっつれいな。出来ればあんまり目立たないように冒険者をするをモットーにやっているのに」
私がふんすと憤慨すると、クディールがしばし静止した後、耳をこちらに向けてもう一度聞く仕草をする。
「……ごめんなんて?」
「いやだから、あんまり目立たないよう冒険者をするをモットーにやっていると」
「昨日の今日でよくもまあそんなことが言えるね?」
「まあほら、もし目立ちそうなら、お前が抑えてくれればいいわけだし? ギルド長なんだからそれくらいの情報操作出来るっしょ?」
「それは最早目立ってしまうのは前提ってことだよね? モットーなんの意味も無くない?」
「それはそれ、これはこれ。一応目立たない意志はあるんだよ」
「駄目だこの問題児」
一向に自重する兆しの見えない変態蒐集癖駄目エルフに言われたかないがな。
とりあえず話は終わったようなので、私は立ち上がってドアノブに手をかけ、そして直前にあることを思い出して振り返る。
「そうそう。これは冒険者としてより、この世界の神としての発言だけど、そろそろ冒険者にとって楽しいことが起こるだろうから、期待しておいてね」
私のニッコリ顔の曖昧な宣伝に、クディールは顔を引き攣らせる。
「……一体何をしてくれるのかな?」
「ふふん。なんだろうねえ? それは起こってからのお楽しみってことで。じゃ、またねー」
そう言って私は部屋から出ていく。
ふふふん、ふふふん。
新しいイベント、さぁさぁお楽しみにーっとね。
勿論、今回は私も楽しむけどさ。
『楽しませてみせますよ。当機の力作ですから』
うんうん、楽しみにしておくぜな!
らんらららー。
レイが扉の向こうに姿を消し、クディールは額に手を当てた。
「冒険者にとっての楽しいこと、ね。それも神から言われる話となると、相当な規模の話で……ん? それってまさか……」
ぼんやりと答えが脳裏に浮かぶ。
神と、冒険者と、楽しいこと。
そこから導き出される一つの答え。
そしてそれが正解であった場合の仕事を考えて頭を抱えたクディール。
「……親切だが、随分と遠回しな忠告だ。もしかして、昨日の詫びのつもりでもあるのかな? でもまあ、うん。あーあー、面倒くさいなー」
冒険者ギルド長らしからぬ発言をするクディール。
しかし今はそれを咎めるものもいないので、紅茶を飲みながら軽い愚痴をこぼしても問題はないであろう。
見つかった時を考えると恐ろしいが、それはそれである。
「にしても、ユウキと、エシムと、レイ、ねえ。三人とも僕の知り合いの中ではトップレベルの問題児なんだけど。その三人が知り合いって、世の中狭いのか、僕の交流範囲が広いのか……両方かも」
クディールは紅茶を口にし、ため息をこぼす。
「にしても、なんの関係でもないただの知り合い、ねえ。それにしては、随分と楽しそうに、それこそ、無邪気な子供みたいに語っていたけど。知り合いだと、自分の中で固定しておきたいのかね?」
その呟きは誰にも聞こえず、紅茶の揺らぎに溶け込んでいく。
そしてそれを飲み込むように、カップの紅茶を飲み干した。
「まあ、それはどうでもいいか。彼らの保護者でもなんでもないし。ほんの少しの興味はあれど、踏み込むつもりは無いね。僕はただ、ギルド長として仕事をするだけだ」
そう言って立ち上がり、恐ろしい鬼補佐が戻ってきて小言を言う前に仕事をやろうと執務机に戻り、いつも通りにペンを走らせる。
ゆったりとゆらりと、紅茶の湯気のように、彼にとっての小さな日常がすぎて行く。
********
『今回は休憩』
S『マスターにぷにぷにしおってからに……』
アヴィ『ひいっ。なんか念話の向こう側から殺意が!』
S『その肉球を爆ぜさせますよ』
アヴィ『魔力体だから再生できるけどやめて。グロイから、ね?』
肉球は正義。
ちなみに皆さん、知ってる方がほとんどだとは思いますが、あえて言います。
レイ「新元号は発表されただけで、まだ適用されるわけじゃないよ!」
だそうです。
おいこらセリフ持ってくな。
レイ「ええやんべつに」




