39 神と絶望と眩い光
とある星の中、とある国、その国の端にある辺鄙な土地には、とても平和で、住民全員が仲のいい村があった。
互いに助け合うなんて当たり前。
でも助けられてばかりではなく、いつか返すのも当たり前。
当たり前に循環して生きていた。
村の全員が、家族みたいな存在だった。
だが、辺鄙な土地というのは本当に不便なもので、都心などの情報はあまり入ってこなかった。
都会の人も来ず、余所者が態々来るような珍しいものはなかった。
しかし、村人は別段気にすることは無かった。
都会になんて行かなくっても、ここで幸せに暮らしていける。
それでいいのだ、と。
しかし、情報が入ってこないということは、危機に対する対策も出来ないということと同義であった。
といっても、この場合は、情報すら入ってこようがなかったと思うが。
だから、その日は、本当に突然で、唐突で、あまりにも無慈悲に訪れた。
突然村の上空と地面を占める何かの紋章。
いや、村人からすればそれは紋章に見えただけで、決して紋章などではなかった。
村一つを覆う程の魔法陣。
そんなものが、突然構築され、発動された。
その効果は、破壊系統の魔術のうちの一つ、焦土魔術。
単純に、辺り一帯を、焼け焦がす魔術だ。
その村は、たった数分にして、ただの黒い不毛な土地と化した。
その世界の神は、人間を兵器にでもしようと考えていたのか、危険な破壊系統の魔術を、一部に教えていた。
使えるようになった人間は、魔女だの奇跡の使者だのと言われ、調子に乗っていた。
そして一度、人間に向かって放った場合、どうなるのだろうなどと、馬鹿なことを考えた。
そこで目を付けたのが、ほぼ国からもあまり見られていない、辺鄙な土地にある小さな村。
その魔法使いは、そこに向かって、魔術を発動させ、そして完成させてしまった。
その後、神達はその人間を処分した。
まさか人間に向かって破壊系統の魔術を放つ馬鹿が出るとは思わなかったのだ。
せいぜい他のコミュニティへの嫌がらせのための兵器として使えたらと思っていた程度であった。
神は認知していなかったのだ。
圧倒的力に溺れる、人の愚かさを、弱さを。
問題は一度に死んだ村の人々。
完成していたと言っても、所詮は人が構築した粗雑な魔術。
彼らはそんな魔術を使われて死んだことにより、魂が歪み、輪廻に乗ることが出来なくなってしまった。
その上、どこにも行けず、やがて、互いに引き寄せ合うように混同してしまった。
まるで、離れはしないとでも言うように。
意思が交わり、記憶が交わり、分解され、破壊され、元の人々の意思など薄れてしまった。
しかし、彼らは互いを拒まなかったことで、珍妙な状態でその世に残った。
魂が互いを受け入れた状態で歪んだため、一つの意思として、綺麗に完成してしまったのだ。
おかげで、彼らは一つになっても、一部を分けることで、多少自律させることが出来た。
しかし、それでも記憶は消えており、歪んだ意思であることには変わりない。
彼らは、新しく植え付けられた、飢えの本能には耐えられなかった。
抗えずに、その本能に呑まれた。
彼らは喰らった。
共に多くを喰らった。
時に喰らった相手から知識を奪い、それによって自分を強化することも出来た。
何故自分が出来たのか、何故自分がここにいるのか、何故自分はこんなことをしているのか。
分からない。
分からないが、喰わなければということは分かる。
むしろ、それ以外は、あまり分からなかった。
それでも、元は人であったため、多少は人を、世界を理解出来る意思もあった。
そして、本能的に怖がる意思も。
「おっと、グラドか。ボク破壊の仕方とか知らないし、とりあえず、弱体化するようにバラバラにしておくよ」
彼らは、突然、壊された。
無慈悲で圧倒的な暴力により、バラバラになった。
しかし、それで終わらなかった。
バラバラになっても尚、こんな姿になっても尚、彼らは互いを助け合った。
バラバラになっても、一つの意思であり続けた。
そうして、彼らは、しばらく休むため、眠ることにした。
自分を破壊したものの持っていた、強い魔力を保有する、バラバラにされた神族の遺体に。
また、元のように一つになる時まで、潜むことにした────。
悪魔グラドは、確実に勝利を確信した。
自分の一部が、自分の力が、この時分の身を脅かす忌々しい女神を呑み込んだ。
自分は、勝ったのだ、と。
しかしグラドは、決してそれが自分の力だけによるものでは無いと自覚している。
勝因が、相手が何故か人間の肉体でかなり弱体化していて、その上最後にスキを見せたからだと、理解している。
自分は、本当にたまたま勝っただけなのだ、と分かっている。
それでも、勝ちは勝ちだ。
自分は、こいつを飲み込んだのだ、と。
──そして、直後、グラドは心底の絶望を、目にした。
「あらあら、お下品な食通が、私の光にまで手を出すなんて。よほど消されたいのかしらね?」
グラドには、それが、絶望がそのまま体現化したモノのように感じた。
見た目は、何も変わっていない。
ただの幼い少女。
自分が呑み込んだ、髪と目が赤い、あ、かい?
レイの髪が、白く光り、赤い目が、いつもより爛々と輝き、こちらを見据えた。
誰、誰誰誰何誰誰何何誰誰何誰誰嫌嫌恐嫌嫌嫌恐嫌恐恐嫌恐恐逃恐恐恐逃恐逃逃逃逃逃逃────。
筆舌に尽くし難い、絶望が、弱い意思しか持たないグラドの心中を覆い尽くした。
ただ、見られただけだ。
ただ、自分にはない目と赤い目が交差しただけだ。
しかし、それだけで十分であった。
|逃げたい(死にたい)と思うには。
化け物に消滅を確信させるには、十分であった。
『ダッ、ダッ、ダレダ、オマエ、ワァ!』
恐怖に震えた意思の声で、絞り出したその声で言えたのは、ただそれだけ。
お前は誰だと。
ただ、そう聞いた。
それに対して、馬鹿にするでも、冷めるでもなく、少女はただ、優しく微笑んだ。
まるで、何も知らない子供に教える、母のように。
「私? 私は、そうねぇ。ただの神よ」
分からない分からない分からない。
ただただ、この目の前の少女が分からない。
本当は理解出来るはずなのに、混乱と恐怖で思考が纏まらない。
「今はね、一時的に、レイの身体に乗り移ってるの。貴方の支配と違って、同意を得た一時的な憑依と言ったところかしら。まあ、やるのは初めてなのだけれどね」
解らない解らない解らない。
何故この少女が、目の前の少女がこちらを見るだけで、こんなにも震えてしまうのか解らない。
コンナモノから、早く逃げなければならないのに、体が、体が、動かない、動けない。
「レイだったら別に貴方くらい簡単に倒せるだろうと思って見守ってたけど、まさか色々ハンデつけたり、制限付けたままにしたり、挙句の果てには一番解いちゃいけない封印を解くなんて思ってもいなかったわ。おかげで、一時的にレイを守るために、こうしなきゃいけなくなった。本当に、予想外よ」
無理無駄無理無駄無理無駄。
逃げられない、先がない、未来がない、自分はもう、おしまいだ。
それでも、逃げ、逃げ、二ゲゲゲ、ゲ?
グラドは、死に物狂いで逃げようとした瞬間、悟った。
自分は、敵回しちゃいけないものを敵に回した、と。
「本当に、嫌な想定外」
白い髪が、彼女の感情に合わせるように、ゆらりと不気味に揺らめく。
そしてその幼い顔には似合わない、憎悪を見せた。
触れれば凍傷どころでは済まされなそうな、底冷えのする絶望を自分に植え付けるような憎悪を。
「顔を合わせないでおこうと、遠ざけて置こうと、これ以上近寄らないで置こうと、ずっとずっとずっとずっとずっとずっと我慢して我慢して我慢して耐えて耐えて耐えてただただ遠くから見守り続けて護り続けて可愛がり続けて私は私は私は絶対に絶対に絶対に私がレイを傷付けることが万が一にも億が一にもないようにって触れる距離にいなかったのに!」
それは、涙。
哀しみ、苦しみ、憎悪、怒り、後悔、嫌悪。
それら全てが乗った、苦痛の涙。
熱い熱い、触れれば融かされてしまいそうな涙。
「あの子の意思を否定してでも、傷付けてでも、それでも、自分の願いを貫く覚悟を持って、ずっとずっと接してきたのに。自分の心を殺してでも、あの子を必ず守る為に、不穏分子は排除し続けて。自分がそれになるなら、自分さえも消す覚悟でいて」
それは、想い。
純粋に真っ直ぐに固く固く、どこまでも透き通った、綺麗な想い。
覚悟という重みを含んだ、ただ一つの想い。
その他ならぬ彼女の想いで、彼女の心は軋む。
「なのに、なのになのになのになのになのに! どうしてこうなるの! なんでこうなるの! あの子の優しく見守っていたかっただけなのに、何故こうなるの!」
それは、叫び。
歪んだ、後悔の叫び。
敵を罵倒する叫び。
自身を叱咤する叫び。
そして、彼女は息を吐いて、冷めていく。
「……分かってる。分かってるわ。私の甘さが生み出した結果だってことは。私が貴方の姿を見つけた瞬間に殺しておけば、こうはならなかった。レイの気持ちを尊重せず、私一人で片付けておけば、こんなことにはならなかった。レイでも大丈夫だろうと、甘い見積もりをしなければ、この結果にはならなかった。……全部、私の招いた、当然の有様」
自身に茨を巻き付けるような、自虐と後悔をする少女。
流れる涙が、どうしようもなさを物語っていて、その上で彼女の儚さを引き立てていた。
「……後悔はここまで」
彼女は、終わりを決める。
「これを教訓として、結果として、二度と起こさない過ちとして、反省してこれからに生かす。そして、私の甘さは、私がケリを着ける」
途端、強く前を見据えた少女に、その瞳に惹き込まれたかのように、グラドは動けなかった。
レイの手が上げられても、動けなかった。
ただ、終わりを受け入れるしか選択肢は無かった。
「だから、さよなら」
静かな別れの挨拶が、彼へのピリオドだった。
グラドが糸のように解け、囚われていた魂が解放され、宇宙を騒がせていたその害悪は、最初からいなかったかのように、何の痕跡も遺さず、消えていった……。
「……ごめんね」
少女は小さく、そう呟く。
誰に言うでもなく、ただ呟いた。
何の痕跡も無い、なんて、嘘である。
確実に消えた魂が、確かに傷付いた少女が、一人涙した少女がいた。
それをただ、他の誰も、知らぬだけ。
誰にも見られることが、無かっただけ。
……一部のものを覗いて、その事を知るものは、その後いなかった。
*****
温かい、温かい、温かい。
ずっとずっと、こうしていたい。
このまま何も考えず、何にも囚われず、ずっとこうして、この温もりに浸っていたい。
……そっか、私、寂しいんだ。
ずっとずっと、本当は、こうしたかったのに。
嘘ついて誤魔化して虚勢はって笑って。
虱潰しに、気をまぎらわせるものを探してやって、飽きては捨てて。
自分勝手と自分でいいつつ、自分の本心は無視して。
どこまでも、意味の無い、進歩のない、止まったままの足。
その足は、ずっと、過去に囚われていて、あの優しさに縛られていて、悲しみに暮れていて、なんにも進んでいなかった。
……なに、してるんだろなぁ。
一人でも大丈夫だよって、胸張って言えるように頑張って、色々やってみたりして、自分で強くなろうと人間のフリとかして、雑魚化け物だって倒そうとして。
結果、このザマ。
一言でないわー。
二言目に馬鹿みたい。
一周まわってちくしょう。
ああ、うん、本当に、情けなくって泣けてくる。
大人とは、我慢出来る生き物だと人は言う。
別に大人になりたかった訳じゃないけど、一人で沢山のことを出来るようにはなりたかった。
一番の願いを我慢して、何でもとは言わないけど、沢山出来るようになりたかった。
で、過信して、調子乗って、これ。
ねえ、本当、笑えてくるよね?
『…………マスター』
私はそこで、目を覚ます。
と言っても、肉体の方ではなく、意識の中で目を覚ます。
そこは魂の空間。
魂の領域。
私がスキルで〈神層領域拡張〉と表記しているあれだ。
何が神層かというと、魔力の溜まった層のことである。
これが多ければ多いほど神に近付け、産まれた時から多いのが神である。
高位の神ほど、この層が多い。
つまり、多くの濃密な魔力をその魂に含んでいるということ。
魔力を一つの魂に貯めるにも限界がある。
袋にものを入れ過ぎると伸びて破れるのと同じように、魂が破裂する。
だが、伸ばすくらいならむしろ良い。
伸ばして入れて、そして袋を強化して、また伸ばせば問題ないのだ。
そして多くの魔力を保持していれば、それを生命力に還元出来、戦闘時のエネルギーに使用出来、より高位の神と認められる。
人が進化を目指すように、神も上を目指す。
だから、神は魂の強化を目指すのだ。
より魔力の豊富な星に住み着いて、自らを高め、時に邪魔なものを殺してそいつらからも奪って。
果たして、悪魔や龍と何が違うのだろうかと思いもするが、私にとってはどれもくだらない存在でしかない。
そんな水面の表面に眠る意識の私は、心配そうに覗き込むSを初めに映して目覚めた。
「S……」
『……本当に、心配しましたよ』
「……ごめん」
『謝罪の言葉が出るということは、全面的に反省しているということでよろしいですか? まあマスターの考えを尊重して本気で止めなかった当機も当機ですので強くは言えませんが、とりあえず今回みたいなことは二度としないということていいですか? いいですよね?』
「返す言葉もございません」
意識空間でSに向かって土下座した。
その光の球体の纏う魔力の揺らめきが、いつもより乱れていることから、相当焦っていたことが分かる。
本当に心配かけたみたいだ。
素直に申し訳ないと思う。
えっと、にしても、何が起こったんだっけか。
確か、グラドを消そうとして、巨大化するから網みたいに当ててやろうとして、それで──。
「……ああ、あの能力の封印を解いちゃったのか」
成程、馬鹿だ。
グラドを前であの力を使ったら、そりゃあ魂が痛みをあげるに決まってる。
で、そのスキをつかれて呑まれて。
「……あ」
私はそこで、ようやく背後にいた(意識空間だけど視覚とかに細かいツッコミ入れたらキリがない)存在に気がついた。
白く白く、雪を称えるような、いや、純白と呼ぶ方が相応しいような、あるいは、それ以外の色は目の爛々した赤色しかないと言うべきか。
とにかく、白と形容すべき存在。
「ルル……」
そこに、私がこの宇宙で最も大切な、むしろそれ以外に価値など感じなくなるような、唯一無二の存在、ルルディーがいた。
「レイ……」
ルルが静かに涙を流しながら私の名前を呼ぶ。
その涙は、僅かに私を責めるようにも見えて、私は、何も言えなかった。
いや、何を言える訳もない。
私は多分、何も言ってはいけないと思う。
何もかもが、中途半端だから。
自分と向き合う覚悟も。
ルルディーと向き合う覚悟も。
真実と向き合う覚悟も。
傷付く覚悟も傷付ける覚悟も。
救う覚悟も殺す覚悟も。
そして、それら全てを引っ括めた力も。
何もかもが、中途半端だ。
だから、何も言えない。
臆病者に、何かを言う権利もなく。
私はただ、やるせなさを吐露するように、涙を流すことしか出来ない。
代わりに、ルルが、ルルの方から、私に温もりを与えてくれる。
瞬きの間に、ルルは私を強く抱きしめ、意識空間の水面に涙を零し続ける。
「ごめんね……ごめんね……」
それは何に対しての謝罪なのか。
私は解っているような、でも、忘れてしまったような、曖昧な感覚を持つ。
それすらも、言える訳もなく。
────だから私は、また、嘘をつく。
「大丈夫、大丈夫だよ、ルル」
ルルの頭を撫でながら、私は優しく優しく、優しくなるように、そう告げる。
「私は、大丈夫。絶対に、強くなって、ルルの手をちゃんと掴めるようになるから」
ああ、嘘だ。
結局、昔と何も変わってないくせに。
弱いくせに。
強がって、笑って、誤魔化して、また。
「だから、待ってて。私は絶対に、追い付くから」
それでも、そうと分かっていても、例え相手に嘘だと見抜かれていると理解していても、私は嘘を吐く。
私のために、君のために、表面は優しく、中身は残酷な嘘を。
いつか、その嘘を、本当にしてみせるために。
自分自身に、そう思わせるために。
自己暗示のような嘘を、君とためといいながら唱えるんだ。
「だから、大丈夫だよ」
どこまでもどこまでも、甘く優しい、嘘を吐く。
それのお返しというように、ルルは私をもう一度強く抱き締め、
……そして、幻であったかのように、消えていった。
蝋燭の火を消したあとの揺蕩う煙のように、楽器を鳴らしたあとの反響音のように、私の心に温もりと寂しさを残して。
「……ねえ、S」
『なんですか?』
「私、泣かずに嘘を言えたかな」
『……涙は、見せていませんでしたよ』
今にも泣きそうな顔もしていなかった、とは続けてくれなかった。
妙なところで的確な報告をしてくれる奴だ。
「ねえ相棒」
『なんですか、マスター』
「……ちょっとだけ、みっともない姿見せてもいいかな」
私にしては、酷く下を向いた発言だ。
しかし、そんな私に対しても、Sはいつも通りに接してくれる。
『今更ですよ。それに、そのために当機は存在するのですから』
そう言われた途端、私はSを、壊してしまわないように優しく強く抱きしめた。
そして私は、久々に、子供みたいに大声を上げて泣いた。
ただ、留めておけば壊れてしまいそうな、言葉に出来ないこの感情を吐き出したくて、少しだけ素直になりたくて、みっともない泣き声を上げた。
でも、本当は、涙を流してしまえば、その思いも流れ出てしまう気がして、泣きたくなかった。
それでも、泣いた。
泣くことしか出来なかった。
だから私は、その時のSの感情も、その水面の底にある何かにも、気が付くとこが出来なかった。
********
『以下の用語とその解説が追加されました』
「単語:悪魔:グラド」
悪魔の一種で、魂喰らいの恐怖の存在。
詳細:血肉を摂取することによる魔力摂取ではなく、魂を喰らうことで魔力を得るもの。
一部では歪んだ魂の掃除屋などと呼ばれている。
発生は、人間の狭い範囲での一度の大量死により、魂の輪廻の流れに何らかのバグが生じて、互いの魂が融合し出来上がると言われている。
核らしきものもなく、一は十、十は一のような、完全なる運命共同体で、意思もそれぞれの魂の欠片を合わせたパッチワークのようなもので、大抵はまともな自我を持ち合わせていない。
しかし今回レイが対峙したのはイレギュラーで、ほぼ完全な意思を持っていた。
おかげで個体の力も強く、通常であれば処理は苦戦する。
と言っても、本来のレイであれば秒殺出来る相手である。
ルルディーの消滅の魔術によって、この世から完全に姿を消した。
補足:本当に手間かけさせてくれましたよ。二度と現れないで欲しいですね。
「人物:神族:ルルディー」
白髪に赤目の神秘的な美貌を持つ女神。
詳細:レイに対する愛が深く、度々その想いを垣間見せる。
レイの体に一時的に魂を乗り移らせるという、本来であれば危険且つ困難なことを、レイを咄嗟に助けるために行った。
その力は底知れず、その感情もあまり詳しくは分からない。
現在はレイを自分から遠ざけているらしいが、その過去、経緯、真意は未だ分からない。
Sのもう一人の主人でもあるらしいが……?
補足:この方については、当機が今敢えて語ることは無いと言っておきましょう。
?「あー、終わったかなー? うーん、終わったっぽいなー。いやー、大変だったなー」
木龍『……我の上で棒読みな発言はやめてもらおうか。何か腹立たしい』
?「あっ、ごめんねー。ただの木じゃないって分かってたけど分からないふりしてたー」
木龍『……散れ』
?「怖い怖い。おじいちゃんがピリピリしないで欲しいな」
ナニヤッテンダロ。




