表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
神は好きに生きるそうです。  作者: 空の宙
3章 雪と氷のお城で遊ぶそうです。
113/115

SS 精霊と悪魔とコスプレ

S『なんか、キャラ紹介のデータを保存してる場所が開けなくて続き書けないから、なろう上でこんなん書いたらしいですよ』

S²「暇人ですかねー?」

 


『トリックオアトリート。お菓子はいらないので天誅落とします』


『ぎゃあああす!?』


『なになになになにっ!?』


 昼下がり、森の中、響く轟音。

 都市ビギネルの近くにある魔物の潜む森の中、開けた場所で、レイとユウキが魔法の撃ち合いをしている。

 その横で、剣の状態のレグと、猫のボクはのんびりと日向ぼっこをしていた。

 が、突然Sがなんの前座もなく(本人曰く)無害攻撃を加えてきた。

 何を言っているのか分からないと思うが、ボクの方が何が起こってるのか知りたい。


『いきなり何しやがるクソッタレ精霊! ボコすぞゴラァ!』


『感知してない次元を超えられるのならどーぞご存分に。まあ無理でしょうが』


『よし上等だやってやる! 気合いを込めてやってやる!』


『レグ落ち着こう。多分無理だから落ち着こう。そしてSもちゃんと説明して。困るから。色々困るから』


 二人をどうどうと宥めて、ボクは腰を(ないけど)落ち着かせる。

 そして、今日も今日とて姿の見えないSの話を聞いた。


『今日はですね、地球ではハロウィンなのですよ』


『はろうぃん?』


『あーあれだろ、コスプレしたりお菓子食べたりイタズラしたり夜間徘徊したりする、死者を弔うイベントとは思えねえ盛り上がり方するイベントだろ。ユウキから聞いた』


『まあ彼女自身レイヤーですからね。どうせコスプレ衣装作って周りの者達に着せてたり売るなりしてたんじゃないですか?』


『その通りだとよなんも言えねえよ』


『そしてその話をされたついでに『トリックオアトリート! イタズラをして乱闘も強請るぜ!』とか言って女装させられてその状態で無理矢理喧嘩に持ち込まれたんでしょう?』


『本当にその通りだよなんも言えねえよってかお前どっかで見てやがったか?』


『見てないです。ただまあ、性格的にそうなるんだろうなあと』


『うん、ボクも大いに想像つくね。可哀想に……』


『やめろ、猫の瞳で憐れむような目を向けんじゃねえ』


 まああれだろう。

 地球の人間達がお祭りとして楽しむイベントの一種ってことなんだろう。

 Sが言うには、トリックオアトリート、で、お菓子をくれなきゃイタズラするぞ! という意味で、子供が各家に遊びに行って、大人達から合法的にお菓子を貰えるらしい。

 あー、レイとかが好きそう。


『で、なんでそれをレグに、しかもイタズラだけしたんだい?』


『地球でやってるハロウィンに便乗してやりたくなりました。特に意味はありません』


『俺様マジでやられ損じゃねえかふざけんな死ね』


『酷いお遊びを見た……』


『ふう……仕方ないですねえ……』


 ふわっ、と何かが目の前に躍り出た。

 二つの光る球体だ。

 いや、違う。

 僅かな魔力の玉だ。


『はい、お菓子替わりのご飯です。光栄でしょう?』


『へ、へぇー、たまにはおもしれーことするじゃんか』


『くれるの? ありがとう』


『日頃愉快な姿を見せてくれているお礼ですよ。ええ、お礼です』


 ……?

 どうして二回も言った?

 よく分からないけど、折角だから食べてしまおう。

 ボクはそれを口に含んだ。

 含んでしまった、疑いもなく。


『〜〜〜〜〜っ!?』


『うぎゃっ、なんだこれ!』


 口の中が、パチパチする。

 痛くはない、痛くはないけど、なんか変。

 うわぁなにこれ、やだあ……。


『ふふふふふ。パチパチキャンデーならぬ、パチパチマナ玉(S特製)です。どうです? 美味しいでしょう?』


『クソッタレが! 騙された!』


『おやおや、人聞きの悪い。騙してなどいませんよ? ちゃんと無固形の魔力玉です。ちょっと静電気みたいなパチパチ感があると言うだけの、地味なイタズラお菓子です』


『魔力は意外と美味いのに台無しだなおい!』


『やだあ〜〜、口の中パチパチしてるんだけどー』


 うう、この手の食感は嫌だ、好みじゃない。

 素直に魔力を味わいたかった。

 変な感触残るよ〜。


「何身悶えしてんの? アヴィー」


「何してんだお前、剣の状態でぷるぷるして」


 あ、レイ、終わったんだ。

 聞いてよ、Sが酷いんだよ。

 折角珍しく優しさを見せてくれたと思ったら、毒入りなんだよ?

 酷くない?


「ごめん何言ってるか分かんない。なんて?」


 うわあ伝わらない。

 この悲しみと悔しさが伝わらない。


『ハロウィンだとよクソッタレ』


「え、何? ハロウィン? 何故ハロウィン?」


「この世界収穫祭はあるけど、ハロウィンはないよ?」


「そっすよねえ? あったらあーしが呼ばれないわけが無い」


「その自信はどっから出るんだ」


「ジャックオーランタンから」


「じゃあ口の中で火を爆発させて燃えてれば?」


「悲惨!?」


 火だるまなんて嫌っすよー! とユウキはわぁわぁ喚き、レイは肩を揺さぶられてウザがる。

 そのあとユウキはレイから手を離すと思案顔になる。


「ハロウィンねえ、やりたいっすねえ」


「この前似たようなコスプレ大会しなかったっけ?」


「違う! あれはただの着せ替え人形会であって、ハロウィンコスではないっす! ハロウィンコスした女の子にトリックオアトリートとか言われたいんすよ!」


「つまり魔女コスやらヴァンパイアコスの女の子を作りたいと」


「衣装ならあるっす」


「あるんかーい。えー、でも私この前ので十分楽しんだしなあ……」


 今度はレイが考え込む。

 あれ、もしかしてちゃんとやろうとしてる?

 Sの不意打ちのイタズラからこっちにまで火がついた?


「よし、じゃあお前のそのくだらない願いを、冒険者ギルドで叶えよっか」


「ワッツ?」


「イベント進行は私、お菓子やら衣装を用意する係はお前。看板猫は黒猫のアヴィーね」


『あれ、巻き込まれた?』


 ──その後日、何がどうしてそうなったのか、レイはギルド長にゴリ押しで許可を貰って、冒険者ギルドの一角で女性冒険者を集め、小さなイベントが開催された。

 ユウキが衣装を女性冒険者に貸し出し、集まってきた野次馬男に小さなクッキーを投票権代わりに渡して、コスプレした女性冒険者が、可愛くトリックオアトリートと言う。

 そして、その中でも可愛いと思った子の時に、男達がクッキーをボクの持つカボチャバッグに入れ、後で集計、数を伏せての結果発表だ。

 つまり、レイ曰く、『ハロウィンコスミスコン』が行われた。

 なんでこうなったんだろ?


「衣装欲しがってた子には売ってあげたっすよ! あれ無意識のうちに魔力糸で防具にしてたんで、冒険者でも安心っすね!」


「ふむ、こういうイベントを他の商売で役立てられないか検討してみよ……」


『なんて無茶苦茶な奴らだ……』


『まあそれがマスターですので』


 うん、とにかく。

 ハッピーハロウィン、ということらしい。

 楽しければ全てよし、というやつだ。

 全くもってレイらしくって嘆息する。



ルーリア「トリックオアトリート! お菓子をくれなきゃ、イタズラしちゃうぞ?」

一同「イタズラしてくれー!」

(その後……)

ルーリア「うう〜、恥ずかしかった〜」

リグ「でも似合ってたぞ。可愛かった」

ルーリア「……ユキさん、この服買ってもいいですか?」

ユウキ「毎度ありー」

レイ「ちょろいなぁ……」


その後、主催者もやれと、ユウキとレイもやらされましたとさ。

ちゃんちゃん。

キャラ紹介はまた後日にばいばい菌。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ