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カーんスト99なら強いよね?  作者: チョロォーク
第一章 俺は強いよね?
88/335

浮遊魔法……

「…………」


……俺は屋敷を歩く……相棒を抱えて……


「……暗いから……シロフワさんを空中に漂わせてよ……」


盾士ちゃんは、ケイゴの背後からそう言う。


「……あ、ごめんなさい……」


ケイゴは、シロフワさんを離す。シロフワさんは、ケイゴの少し前に浮かび進む。


「……ところで……なんでアンタ……ずっとフード被ってるの? 暗いならフード取ればいいじゃない……」


「…………」


……顔……見せたくないんだもん……ボロボロなところ……


「……ふ〜ん……そう……何か訳あり?」


盾士ちゃんは、ちょっと笑みの含むような声でそう聞いた。


「……そんな感じです……」


……昨日……俺はタプを失い……恩返しの思いすら失いかけた……何もかも投げ出したくなった……この顔は……今は誰にも見せたくない……


「…………」


「…………」


その後は、ケイゴと盾士ちゃんは、話さずに倉庫についた。





「……じゃあ……始めます……」


俺は、あまり声を出したくないが、無言なのは盾士ちゃんに失礼なので、頑張って声を出す。


「……なら……私が浮かせるからパパッと終わらせちゃって〜」


盾士ちゃんは、楽しそうに言うと、倉庫の中にある物を全て中に浮かした。


「……えっ………すごい……」


「……見てる暇あったら、さっさと動く! ほら!」


盾士ちゃんは、ちょっとドヤッとした感じで言う。


「……はい! ありがとうございます」


俺は、掃除用具から掃除機と雑巾を取り出して、掃除を開始した。


「……そんな動きじゃいつまでたっても終わらないわよ! 太っているの言い訳にして怠けてるわけ?」


盾士ちゃんは、教官のように言う。


「……す、すいません!」


……結構……掃除に自信あったのに……俺は、学校で使う雑巾が、みんなは全然汚れてない中……俺のだけボロボロの真っ黒になっていた、その事に誇りを感じていた……ホコリと誇りをかけたわけじゃないよ? うん……


……でも……物を浮かせてもらってるんだ……俺が早くしないと疲れちゃうはずだ……俺より盾士ちゃんの方が頑張っているんだ!


うおおおおおおーーーー!!


「……そのペースなら……まだまだだけど……良いんじゃないかしら」


盾士ちゃんは、上から言う。


「……あの……すみません……」


「……ん? どうしたの?」


「…………飛べる魔法ってあるんですか?」


「………………あっ……………」


盾士ちゃんは、上から……そう……言葉通り……空中に浮いてケイゴを上から見ていた。


「……………あ、あるわよ?」


盾士ちゃんは、ゆっくりとゆっくりと地面に着地した……もっと飛んでいて欲しかった……フワフワと脚が……良い!!


盾士ちゃんは、こちらをちゃんと見ずに言った。


「……浮遊魔法……得意って言ってましたよね……それの一種ですかね……」


「……まぁ……そんな感じよ……」


盾士ちゃんは、こちらを見るが、すぐ顔を背けた。


「…………」


「…………」


……これさ……流石の俺でも分かるよ?


……盾士ちゃんは……


「……あの……もしかして……」


「……えっ!? な、なにかしら……」


(も、もしかして……私が幽霊だって事がバレた?……いつも飛んで移動してたから……ついしちゃった……やっぱりこいつを追い出すしか……)


「…………」


「…………ゴクッ……」


「……職業……二つありませんか?」


「…………そ、そうよ……私は、ゆう……え?!」


「……え?! ……ゆう?」


……ん? ユウっていう職業? なにそれ……


「……ど、どういう事? 二つ職業って……」


(……え? 私が幽霊だって気づいたわけじゃないの?)


「…………いや……何でもないです……」


……おいおい……盾士と魔法が得意な職業を持っているかと思ったのに……違かったようだ……あまり知られちゃいかん事だったんだが……勘違いした……


「…………」


「…………」


( (……な〜んだ……違うんだ〜) )




「……浮遊魔法って難しいんですか?」


「……そ、そうね……とても……」


(……浮遊魔法は……魔法の知識がすごい、上級魔道師ですら……長く浮遊させる事は、出来ないでしょうね……)


「……そうですか……」


……俺も使えたら良かったのになぁ……盾士ちゃんに教えてもらおうかと思ったけど……俺以外の人が大変なものを俺が出来るわけないもん……


……だって……俺だぜ?









「…………」


(……でも……こいつが言った事もあながち間違いじゃないんだよね〜だって私の職業は……盾士……そして……


……ポルスガース……物に宿る魂……


……私の盾が……私の本体なのだから……)

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