暗い朝……
「…………屋敷掃除の前に………よるか……」
俺は、ほとんど人通りのない道を歩いていく。
「…………」
……雨がすっかり止んだなぁ……地面がべちゃべちゃだけど……雲ひとつない朝だ……あっ……ちゃっかりあったわ……少し……
「…………」
……夢……昨日見た夢……もし俺がカンスト99で、実際に強かったら……ああなったのかなぁ……助けたぐらいで好きになるわけないよなぁ……デブスじゃなくイケメンだったら話は別だが……はぁ……
「…………」
……おっ? 鳥だ……雀みたいな可愛い奴……俺も空飛びたいなぁ……飛べない俺は……地面を這うよ……泥水をすすってさ……喉乾いたなぁ……本当に泥水すする? いや……流石にやめとくか……
「…………いい匂い……こんな日にも、早くやってるんだなぁ……」
ケイゴが、見た先は串焼き屋。
「…………」
ケイゴは、深くフードを被り、屋台の反対の道を進んでいく。
「……今の姿は……見せたくない……」
俺は……敗北者……おっさんには心配されたくない……
「…………」
ケイゴは、横目で屋台を見た。
串焼き屋のおっさんは、手際よく串焼きを作り焼いていた。
「……腹減った……昨日……出しちゃったもんな……」
ケイゴは、まだ臭うゲロを嫌な気分で嗅ぐ。
「……よし……抜けた……」
ケイゴは、串焼き屋の屋台を抜ける。
「…………」
……タプ稼いだら食いに来るか……
ケイゴは、ポケットに手を突っ込み歩く。
「……ん? ハンカチ? ……まぁいいか……」
ボロい教会……マヨウ少女と、そのお姉ちゃんの住む場所……マヨウか……最初俺は……そいつを倒す補欠としてこの異世界に来たんだよなぁ……グレた男達にこのざまで、マヨウなんて……
……勇者がいるからいいさ……補欠は補欠で、やることがある……ベンチを温めてあげることだ! 任せたぞ! 勇者!
すると、教会から出てきたふたりの女の子
「……ミンねぇちゃん……昨日のおねぇちゃん元気なかったね……」
「……うん……確かに……私たちに分からないように振舞ってたけど……お姉さん……どうしたんだろうね……」
「……おねぇちゃんが元気出るように……
……美味しいご飯作ってぇ〜ミンねぇちゃん〜」
「……う、うん……そうね! 今日は腕に魔力を乗せて作るからね♪ リリも手伝ってくれる?」
「……うん♪」
……リリちゃん……俺のために作ってくれね?
……はっ!……いかんいかん……ロリコンになるところだったわ……
「……なってたわ……」
ケイゴは、ふたりを見ながら自然とニヤける。
「……ミンねぇちゃんの方も……しっかりとしたいいお姉ちゃんって感じで……そのお姉さんと言われた方は、きっと幸せ者だな……
……この幸せオーラ……回復する感あるわ♪」
ケイゴは、さっきまでの気持ちが嘘のように……
ふたりの女の子のスカートから覗く脚を見ていた。
「…………」
……ふ……やはり綺麗な脚を見ると幸せだわ……あまり見すぎると理性が保てなくなりそうになるが……
「……まぁ……誓ったし、大丈夫だけどね?」
ケイゴは、教会を曲がりギルドについて、扉を開けて入った。
「…………」
ケイゴの顔は、無表情だった。




