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カーんスト99なら強いよね?  作者: チョロォーク
第一章 俺は強いよね?
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雨の音……

「…………」


「…………」


俺はフードの中からスリちゃんを見る。スリちゃんは、ケイゴを傘をさしながらジッと見ていた。


「……雨が凄いので……私も入っていいですか?」


スリちゃんは、俺に優しく言う。


「…………は……い……」


俺は、ローブで涙と鼻水を拭き、フードを深く被り直し、壁に寄っかかって座る。


「……ありがとうございます」


スリちゃんは、傘をたたみ路地に入って来て、ケイゴから少し離れたところで立つ。


「…………」


……スリちゃん……どうしてここに……


「……串焼きさん……」


スリちゃんは、ケイゴを見ながら言う。


「……にゃ……何ですか?」


ケイゴは、低い声を出す。


……鼻水で鼻が詰まる……恥ずい


「……あの人達に……やられる所を見てたんです……ごめんなさい」


スリちゃんは、心配するように、申し訳なさそうに言う。


「…………そう……ですか……」


……見られてたのか……俺がボコボコにされて……泣き叫ぶ姿を……


「……私……怖くて……隠れるしかなくて……本当にごめんなさい……」


スリちゃんは、涙を垂らす。


「…………」


……この子は……なんて優しい子なんだ……こんな俺の為に泣いてくれるなんて……


「……私……私……」


「……大丈夫だよ……君は何も悪くない……ありがとう」


「……で、でも!」


スリちゃんは、大きめな声で言う。


「……君が出て来てくれなくて良かった……もし出て来てたら……もっと大変な事になっていた……だから泣かないで?」


ケイゴは、優しく聞こえるよう努力した。


「……俺はこの通りボロボロだけど……元気だ……君が出て来てたら……俺は、君を助けようとしたはずだ……そしたら俺は死んでいたかもしれない……」


「…………」


「……本当に良かった……」


「…………そ、そうですよね……私がいたら……邪魔になってましたよね……」


スリちゃんは、顔を下げて言う。


「……俺は、大丈夫だ……そろそろ遅いから…….お家に帰った方がいい……」


「…………」


スリちゃんは、ジッとこちらを見る。


「…………」


……あまりこの姿を見せたくないんだけどなぁ……この子の前ではカッコよくありたかったのに……


「……串焼きさんの名前ってなんて言うんですか?」


「……え?! お、俺の名前?」


「……はい……」


スリちゃんは、緊張した面持ちで言う。


「……俺の名前は……ケ……いや……」


……ケイゴって言ったら、スる相手がバレる可能性があるよなぁ……ローブ……デブ……


……よし!


「……ケ?」


「……いや……俺の名前は……


……ロデーブ……これが俺の名前だよ……」


「……ロデーブ……さん……分かりました……」


「……さようなら……元気で頑張ってください……」


……スリちゃんも、虐待を日々受けてる中こうして俺を心配できるとても強くて……優しい……俺も……頑張るよ……絶対君を……


「……はい……ロデーブさん……」


スリちゃんは、傘を開くと俺を何度か見て雨の中を歩いて行った。


「…………」


……彼女を……救ってみせる……


ケイゴは、前を睨みつける。


「……タプがなくなったなら……また稼げばいい……


……どんなに負けようが……今までと何1つ変わらないじゃないか……俺はこれからも負け続ける……異世界は甘くないんだから……


……生きている限り……負けちゃいない!


……だって……俺だぜ?」


ケイゴは、ゆっくりと目を閉じて、眠った。


……雨の音が、さっきまでの音と違ったように感じた……

雨の音って……気分によって変わりますよね……

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