騒がしいギルド……
「…………」
……パラ魔ちゃんのせいで、怒られちゃったよ……はぁ……
「…………」
……門番ちゃん……怖かったぜ……
「……結局……隠してたのに知られちゃったな……」
……まぁ……大丈夫さ……プライドなどマイナスなんだからさ……
「……それに、生きているからこその恥だろ? 死んだら思えない感情だ……負けようがそれは、次の機会にロッパーにぶつけてやるさ……
…….なんかカッコいいこと言ってね? 俺……♪」
……名言だな……ふへへ♪
ケイゴは、気持ち悪い笑みを浮かべ、1人寂しい夜の道を進む。
「……まだ暗くなったばっかなのに……人通り少ないなぁ……」
……いつもならもっと多いと思ったんだけど……
ケイゴは、ボロい教会を曲がりギルドについた。
「……めっちゃ人いるやん……」
ギルド内は、冒険者がたくさんいた……おいおいどうなってんだよ……
「……ふむ……ダーシャラ族が現れたらしい」
「……えっ?!」
声がした方に振り返ると、漆黒鎧さんがいた……いつのまに……
「……ダーシャラ族……ってなんですか?」
「……お前、ダーシャラ族を知らないのか?」
漆黒鎧さんは、驚いたように言う。
「……す、すいません……」
……知ってたら逆にすごくね? 俺異世界人っす
「……ダーシャラ族を知らないとは……無知にも程があるぞ? では、軽く説明してやろう……」
「……ありがとうございます」
「……ふむ……ダーシャラ族は、人と同じ見た目の種族だが……我々人間とは……別の生き物だと考えなくてはならない……」
「……別の生き物……」
「……そうだ、ダーシャラ族は……
……人を襲う……モンスターの様な種族だ」
漆黒鎧さんは、真剣な声を発する。
「……人の見た目をした……モンスターですか?」
「……そうだ……」
「…………」
……それって見分けられなくね? じゃあ……このギルド内にもダーシャラ族がいるかもしれないってこと?
「……ダーシャラ族は、人とダーシャラ族を見分けられるらしいが……
……我々人間は……無理だ……だから今こうなっているんだ……わかったかい? ……ケイゴ君」
「……あ、はい……人間側は、不利って訳ですね……」
「……ふむ……そう言うことだ」
「…………」
……おいおい! それどうすんだよ! 俺が見分けられる訳ないし……泥人形に負ける俺が襲われたら……やばいやばい! ……てか……漆黒鎧さんに名前教えたっけ? 今は、どうでもいいけどさ……
「……それに……ダーシャラ族は……強い
……子供でも、人間の大人と同じくらいの力を持つ……大人はそれ以上って訳だ……」
「……子供で……大人の力と同等……」
……俺は、普通の男の子にもマウント取られてボコボコにやられてたのに……大人って……勝てなくね?
「……それは、別に大したことではないがな……戦いは力が全てではないのだから……だが……ダーシャラ族が一番やっかいで困る能力を持っていることで、強者の冒険者でも苦戦を強いられる……」
「…………」
さらっと……言うなぁ〜この人は……俺には大したことですけど?
「……ダーシャラ族は、疲れないし、怯まない……それだけではない……
……状態異常にかからないんだ……」
「……えぇ? そ、そんなことって……」
……疲れないって……ありえないだろ……それに……状態異常……パラパラとかも効かないってことかよ! チートやん!
……なんで俺以外の人がチート持ってんだよ! 普通……異世界転移した俺が与えられるもんじゃないの?
……カンストしてもらったんだけどね……俺弱いじゃん……なぜ弱いか、誰か教えてくれ〜
「……ケイゴ君も気をつけたまえ……襲われたら……C級以下の人は、逃げるのも難しいだろう……」
「……はい……気をつけます……」
……どうやって? 無理でしょ! 俺は、まだ……
……冒険者すらなってないんだよ?
「……ちなみに私はB級以上だから……気を付けとけばなんと言うことでもないんだよ……ふ〜む」
漆黒鎧さんは、そう言いながら腕を組む。
「……は、はぁ〜そうですか……」
……この人……自慢してきたよ……君は危険だが、自分は大丈夫だって言う自慢だろ? 俺に自慢してどうするんだ……正直一番このギルドで弱いぞ? 俺は……だって俺だぜ?
「……では、私は見回りをしてくるよ……君は大人しくしているといい……では、また」
「……あ、はい……また」
漆黒鎧さんは、二階に上がっていった……えっ? 見回りは?
「……おい! ダーシャラ族が出たって本当なのか!」
「……この中にいやしないだろうな!」
「……私は違うわ! 本当よ!」
「……誰か情報はないのか!」
ギルド内は、たくさんの冒険者たちが怒鳴り合うように、混雑していた。
「…………」
……やばいな……どうすんだよこれ……
「……受付嬢ちゃんは……いない……どこいったんだ?」
ケイゴは、二階に上がる階段に登り、受付を見るが、受付嬢ちゃんが居なかった。
「……解体室に居たりして……」
ケイゴは、混み合った人たちの間をなんとか通り解体室に入った。




