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カーんスト99なら強いよね?  作者: チョロォーク
第一章 俺は強いよね?
58/335

門番は……守りたい人がいる


「……あ、そ、その〜」


「……あの子の言っていた事が本当なら……


……泥人形に負けたって事だけど……会ってないって言ったわよね?……どう言う事?」


俺は今……門番ちゃん様に怒られている……


「あ、いや……えっと……」


「…………」


門番ちゃんは、無言で俺をジッと見つめてくる……こ、こわい……心臓が……破裂しそう……


「……ど……泥人形に……会いました……」


「……あなたは、泥人形に会ってないって言ったわ……泥人形に会ったのに嘘ついた理由を聞いてるのよ?……今、そんな事聞いてない……」


「……すいません……」


……門番ちゃん……ガチで怒ってる……やばい……泣きそう……もう……全部言う方がいいよな……俺のプライドなんて元からないようなものだし……だって俺だぜ?


「……だ、誰にでも勝てるモンスターに……ボロボロに負けちゃって……知られたくなかったんです……」


「……そう……分かった……負けたことが、恥ずかしいから言わなかった……と」


門番ちゃんは、無表情のままそう言う。


「……はい……」


俺は、泣きそうな心を奮い立たせ、なんとか返事する……


「……おいおい……どうしたんだ? なんで怒ってんの?」


そこに、レンさんが登場……これで少しは……


「……レン君……少し黙ってて……大事な話をしてるの……」


門番ちゃんは、レンさんに振り向きそう言った。


「……はい! 分かりました!


……ガチで怒った時だ……ドンマイ……」


レンさんは、門番ちゃんに言われると……俺に親指を立ててニヤッと笑うと元の位置に戻る……少しも何もならなかった……


「……ケイゴ……私とした約束覚えてるわよね……負けそうになったら、逃げるって……戦いはね?


……負けてからじゃ遅いの……後は、殺されるか……酷いことをされるかなの……あなたはその事を理解していない……戦いを舐めてるわ」


「…………」


……戦いを……舐めてるか……そうなのかもな……俺は、魔導士になれたから勝てると思ってた……でも現実は……魔法を使えず負けた……


「……あの子に助けてもらったんでしょ? ……ケイゴの事だから……泥人形は、例え誰もが簡単に倒せるからと言って……モンスターなのよ?」


門番ちゃんは、悲しそうな目で俺を見つめてくる……うっ


「……ケイゴ……体に何か異常が無い?」


「……えっ? 異常ですか? ……う〜ん……少し身体が重い?……いや……元から重いから……え〜と……」


「……気づきなさいよ……あなたは今、泥人形が持ってる状態異常を付けられているのよ?」


「……え? ロ……泥人形って、状態異常攻撃もしてくるんですか?」


「……そんぐらい知ってないと……泥人形は、泥って言う状態異常を持っているの、速さを下げる異常攻撃で……


例えば、速度が5000の人が泥になると、4000 になり…… 5999 の人がなると 5000 になる……一番前の数字以外 0 にされると言う感じかしら……速度が速ければ速いほど嫌がられる状態異常よ?」


「…………」


……なんとな〜く分かった……じぁ……俺のステータスは、速度999だから……900になってるって事?



速度 900


運 999



状態異常 泥 速度低下



……本当だ……俺が気絶してるうちに付けやがったな……クソ! ロッパーめ!


……てか……なんで例えが 5000 なの? 500 ならわかるけど……


「分かった? ケイゴの速度は、元が少ないから……あまり感じないかもしれないけど……」


「……少し身体が重いかもしれません……ローブが水を吸っているからなんだと思うんですけど……」


「……なら……脱げばいいじゃない……ローブ」


「……あ、ああ〜そ、そうですね……」


……考えてなかったぜ……脱げばいいんじゃん!


俺は、その場でローブを脱いだ……中までビショビショだよ……


「……はぁ〜……ケイゴって……まったく……」


門番ちゃんは、呆れるように言う……本当すいません……


「……でも……あの時の、約束は守ってくれた……」


門番ちゃんは、こちらを見てそう言った。


「……あの時……あっ! はい! 帰って来ました……約束しましたからね……」


「……忘れてたじゃない……私、信じていいのよね? ……ケイゴの事……」


門番ちゃんは、俺を真剣な眼差しで見る。


「……信じてほしいですが……信じなくていいです……」


「……えっ? それは、どう言う事?」


「自分は、自信がありませんから……今回だって……あの魔導士の女性が来なければ、今頃……土の中ですよ……でも……


……自分は、まだ死ぬわけにはいかないんです……」


「……恩を返したい人がいるから?」


「はい! ……それに……このライトセルを自分が守れるようになるって決めましたから!」


……スリちゃん……そして……あなたも含めて……


「……ケイゴの言いたい事は、分かったわ……でもまずは、自分の身を守れるようになってからよ?


……ケイゴを信じるわ……」


「……分かりました……ご期待に添えるよう頑張ります」


「……えぇ……お願いするわ……」


「……じゃあ……そろそろ帰ります……」


「……分かったわ……これからは正直に言ってちょうだい? 私は、馬鹿にして笑ったりしないわ……」


「……はい! さようなら」


「……さようなら」


ケイゴは、ライトセルに帰っていった。




「……はぁ……バレバレな嘘を気づかないふりするの疲れるのよ……あの子には感謝しないと……」


門番ちゃんは、パラ魔ちゃんを思い出す。


「……なぁ……落ち着いたのか……」


レンさんが、門番ちゃんから距離を取りながら言う。


「……えぇ……大丈夫よ……」


門番ちゃんは、いつものように戻り、レンさんに微笑む。


「……そうか♪ で? あのデブがなんかしたの?」


レンさんは、いつもの門番ちゃんに戻り、喜ぶように言う。


「……ううん……私が勝手に怒っちゃっただけなの……ケイゴは、ちゃんと約束を守ってるしね……」


「……約束ってなんだよ……」


レンさんは、少し不機嫌そうに言う。


「……ライトセルにちゃんと帰ってくるって……約束したの……」


門番ちゃんは、嬉しそうに言う。


「……そうか……」


レンさんは、複雑な顔をする。


「……ケイゴは、あの人とは違う……信じさせてくれるって約束してくれたわ」


門番ちゃんは、力強く言う。


「……なぁ……あのデブに、何か弱みでも握られてるのか?」


レンさんは、門番ちゃんに真剣な顔で言う。


「……えっ?」


「……じゃなきゃおかしいだろ……ローブや方位マッフ……それに、色々教えてやってるみたいだけど……普通そこまでしないぞ?」


「……そ、それは……」


「……アイツの見た目を見てるはずだ! デブで不細工だ! アイツとそっくりじゃないか! なぜあんな笑って話せるんだ! 俺は知ってる……1年もの間……誰も信じられず……苦しんでた……俺は何もしてやれなかった……今はこうしていられるのも……全部自分で乗り越えたからだろ!」


レンさんは、怒鳴るように言う。


「……レン君……」


「……俺は、いつも分からなかった……あのデブは、無害かもしれない……アイツは弱いのは、分かる……でも……思い出すんじゃないのか? アイツの顔を……今も苦しめてるアイツの顔を!」


「……レン君! もういいわ!」


門番ちゃんは、涙を流しながら言う。


「…………」


「……ありがとう……私のことを考えてくれて……私のために怒ってくれて……


……最初は、ケイゴの顔を見ると確かに、あの人の顔がチラついたし、怖かったわ……でも……ケイゴは違う……確かに嘘はつくけど……でもそれは、私を傷つけるものじゃないわ……生きるのに一生懸命なだけなの……」


門番ちゃんは、涙を流しながらそう言う。


「……心根は分からないだろ……アイツもそうだったぞ……」


「……それは……誰だってそうだわ……分からないから……約束をするんじゃない……ケイゴを私は信じるわ!」


「……あのデブがもし……アイツのように何かしたりしたら……次は……殺す……」


レンさんは、ライトセルの方を睨み言う。


「……レン君……」


夕日が沈む……暗い夜になった。

気分で話の内容が変わっちゃうのが大変です……

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