魔法とは……
「…………」
昼が過ぎ、2時か3時くらいだろうか……森を歩いていた。
「……魔導士……か♪」
ケイゴは、杖を右手に持ち、それを見てニヤッとする。
「……どんな魔法使えるんだろう……俺が知ってるのは……ヒカルンと……キャアキャア……キュアキュ……そして……パラパラだ……」
……特にパラパラは、ヤバイ! 強力だからマジで! ……本人で実証済みです……
「……あん時は、マジでパニクったわ……」
……でも……門番ちゃんが来てくれた……女神だ……
「……攻撃魔法ってなんだ? ファイアーボールとか? 使える魔法ってどう調べるんだ?」
よく小説とかなら、頭で考えてそれを言えば発動する感じだったよなぁ……して見るか
「……我は、ケイゴ……女神の使者にして俺専職業の持つもの……全属性を込めた魔法弾……
……オール……ボール!!」
俺は、色々なカッコイイポーズをしながら、声を低くしてカッコいいと思う声で言いながら杖を前に向け力を込めるようにキメた……
……何も起こらない……やっぱり……ダメか……
「……魔導士舐めてるわけ?」
俺が、杖を向けた木から声が聞こえた……ぉぅ……
「……チョロ虫さん?」
「…………」
……木の裏から……パラ魔ちゃんが出てきた……
「……てか、盾士じゃなかったの……チョロ虫さん」
パラ魔ちゃんは、杖を指差してイライラしたように言う。
「……えっと……そ、その……」
……チョロ虫って……俺のことだよなぁ……また……見られてしまうなんて……恥ず!
「……うじうじしないでよ……ウザいから」
「……はい!」
……これは、俺の苦手な方だ……怖いぜぇ……
「……で? なんで盾士って嘘ついたの……私、信じたのに……マジでありえないんですけど……」
パラ魔ちゃんが、睨みつけて言う……やばい……全然前の時と別人やん……
「……それは……その時は、魔導士じゃなかったので……」
「……ふ〜ん……そう……そんな言い訳が許されると思ってる訳……か……」
パラ魔ちゃんは下を向いてしまい、プルプルと震えている……な、泣かせちゃったのか……
「……そ、そのごめんなさい……魔導士に興味があって……」
「……デブで……ブサイクな……こんな奴に……」
パラ魔ちゃんが、ブツブツと何か言ってらっしゃる……なんか危険な気が……
「……許さない!」
パラ魔ちゃんは、俺に杖を向けた……おいおい!
「……ごめんなさい! ゆ、許してください!」
俺は、刺激しないように、ゆっくり下がる
「……私を、馬鹿にした事を後悔するといいわ!」
[ パラパラ ]
「……そ、その魔法は!」
パラ魔ちゃんの、杖の先端に黄色の図形が浮かぶ。
「……麻痺させる魔法よ? 魔法はこう使うの……分かった?♪」
パラ魔ちゃんは、すごく可愛い笑顔を見せる……かわいいのに可愛くない!
「……マジでかん……べべべ」
魔法が直撃した。
「……しばらくそこで、私を馬鹿にした事を反省するといいよ……チョロ虫さん♪」
パラ魔ちゃんは、俺の隣にしゃがむと杖でツンツンとついた……脚が素晴らしいです……
「……ここら辺の泥人形は倒しておいたから、麻痺が溶けるまでは大丈夫なはずだから……じゃ!」
パラ魔ちゃんは、そう言うと足早に去って行ってしまった。
「……たすすす……けけけけてて〜」
ケイゴの声が、悲しく響いた。
……パラ魔ちゃん……あんな性格だったとは……やっぱり女性は怖いぜ……
「……ううううう」
……反省したからもう助けて〜
ガサガサ
「…………!!」
俺は、草を掻き分ける音のする方を見た……パラ魔ちゃんか!
「…………」
……そこに居たのは……泥人形だった。
「……うああああ」
……マジかマジかマジかマジかマジか! パラ魔ぢや〜ん! 泥人形います! マジでいます!
泥人形は、ゆっくりこちらに近づいてきた。
「……くく、くるるるるぬぬななーー」
「…………」
泥人形は、一瞬止まるがまたこちらに近づいてくる……まさか……パラ魔ちゃんのお怒りで死ぬとは……シャレにならん!
……泥人形って髪生えてたっけ?……目もある……
泥人形は、近づいてきた事で顔がはっきりと見えるようになったのだが……泥まみれのロングヘアーで、しかも目があった……鼻と口は無い……
「……ももんばばばんんんちゃんん……ごごめんんんねね?」
……約束守れそうも無いや……もう死にそう……
……ほんと呆気ないよなぁ……魔導士になったのに……クソ……パラパラ強すぎる……
「…………」
泥人形が俺の頭側に立つ……俺がそれを下から見る形……ジッと見てくる……ここまでか……
泥人形は、右手には瓶を持っていた。
「…………」
その瓶の中には……泥水が入っていた……まさか……
「…………」
泥人形は、瓶を俺の頭の上で逆さまにして中身を垂らした……
「…………」
「…………」
クソ……抵抗できないからって……舐めやがって……殺すなら殺せよ!
「…………」
泥人形は、中身が空になった瓶を胸元の近くで両手で持ちこちらをジッと見てくる。
「…………」
しばらくすると……首を傾げる……瓶を右手に持ち、左手を瓶の上に蓋をするようにすると……手のひらの上に茶色の魔法陣が浮かび、瓶に泥水がなみなみに溜まる……魔法使えんのかよ……
「…………」
そのなみなみと泥水が入った瓶をまた同じようかけた……なんなんだよ……こいつは……何がしたいんだ!
「……やめろーー」
「…………」
麻痺が解けた……こっからが俺のターンだ!
俺は立ち上がって泥人形に殴りかかろうとしたが、バックステップで距離を取られてしまう。
「……やってくれたな! ロッパー! 顔を泥水で見えづらくさせるとは! だがな! 魔法は関係ないんだよ! 喰らえ!」
俺は、ロッパーに杖を向ける……目が見えづらくてもな……魔法なら避けられねーだろ!
「……やべ……魔法名わかんない……」
「…………」
ロッパーは、瓶をその場に優しく置くと、ファイティングポーズをした。
「……ロッパーは、氷魔法に弱いんだよな……なら……フリーズ! フリーズボール! ブリザード!……魔法が出ねー」
……やばいやばい! 魔法使えないよ! 小説とかならその場で使えてたじゃん! 俺のターンじゃないの?!
「…………」
ロッパーは、ファイティングポーズから……右手と左手を脚を開いて腰を落とした体制で右半身に持っていくポーズをした……そ、そのポーズはまさか!
「……最初のモンスターのお前が……それを使うのか!
「…………」
泥人形の髪がふわふわとしてきて、腕のところに茶色の魔法陣が浮かぶ……や、やばい!
「……泥人形って……こんな強いの?」
「…………♪」
泥人形は、両腕を前に勢い良く突き出す……ロッパーの目が笑ってるような気がした……
魔法陣から泥水がケイゴに向かって射出する
「……フリーザ……やっぱり出ないや」
ドパーン!
ケイゴに直撃した……意識が暗闇に落ちる
なに! ○○○○波だと!




