ギルドに行くぜ……
「……そうそう……ここのボロい教会を曲がって……見えた……」
ケイゴは、冒険者ギルドに向かっていた。
「……ボロい教会って……だいたい孤児とか引き取ってるよな……小説とかだと……」
ケイゴは、ボロい教会の前を通りながら呟く。
「……ここもそうなのかなぁ……」
ギルドの前に着いた。
「……よし! 行くか!」
ケイゴは、ギルドの扉を開け、入って行った。
「…………」
ギルドはいつものようにあまりうるさくない。
「……あれ? 受付嬢ちゃんがいない……」
ケイゴは、すぐに受付嬢ちゃんの方を見た所……いなかった。
「……今日は、休みとか? 曜日とか日にち分からんからな……少し待ってみるか……」
ケイゴは、ギルドの端にある休憩場所に座る。
「……一人だけだから目立つなぁ……ちょっと恥ずい」
休憩場所は、ケイゴ以外いないので、チラチラと受付嬢たちに見られていた。
「…………他の受付には行けないから……早くこないかなぁ……受付嬢ちゃん……」
「……君は、来るの早いんだね?」
「……えっ!? ……あなたは昨日の……」
ケイゴは、声のした方に振り向き、見た人は……漆黒鎧さんだった。
「……やぁ、おはよう……」
「……おはようございます」
漆黒鎧さんは、さっきまで空席だった場所に座っていた。
「……こんな朝早くから何の用なんだい?」
「……えっと……」
どう答えればいいんだ? ……正直、理由が無いし……受付嬢ちゃんに会いに来たようなものだし……冒険に出る前ってだいたいギルドじゃん?
「……ふむ……あの子に会いに来た……とか?」
「……えっ! あ、いや……違います……」
「……そうかい? ……ふむ……」
漆黒鎧さんは、顎ら辺に手を添えて言う……顔隠れてるからわかんない……
「……彼女なら解体室にいるよ?」
「……あっ、そうだったんですか……それでいないんですか……」
「………ふむふむ……
……君は、分かりやすいなぁ……」
「……どうかしましたか?」
「……何でもないよ……冒険者になれるよう応援しとこう……では、おいとまするよ……」
「……あ、はい…….ありがとうございます」
「…………」
漆黒鎧さんは、二階に上がって行った。
「……職業変えるのかな?」
……前も行ってなかったっけ?
……まっ! いっか!
「……解体室……かぁ……」
「……夢見たいな展開になったりして……な訳ないけどさ……」
「…………暇だし……行ってみるか……」
ケイゴは、ありもしない希望に縋るように、解体室に向かった。
「…………マジかよ……」
解体室に入った俺が見たのは……袋ごとに選別された草が、8列並んでいた。
9つ目の列に受付嬢ちゃんがいて、ちょうど終わったのか、新しく袋の山から取りに行く所だった。
「……あそこにある袋……全部選別されてない草かよ……じゃあ……8と11……受付嬢ちゃんの持ってるので……20袋……一人でやっているのか……」
……俺は昨日、薬ソウネと毒ソウネの選別の大変さを実感していたので……この状況の酷さがよくわかった……
「……受付嬢ちゃんは、植物の知識がすごくて……この量でも……余裕かもしれない……でも……流石に大変だろう……これは……」
「…………」
「……おはようございます」
「……えっ! あっ、ケイゴさん……おはようございます。」
受付嬢ちゃんは、集中してたのか、話しかけるまで気づかなかった。
「……薬ソウネの選別ですか?」
「……そうですね……あっ! 私がいなかったら受付出来ませんよね……今、行きますので……」
受付嬢ちゃんは、今やっていた選別を一旦やめて、立つ。
「……薬ソウネの選別……自分も手伝いますか?」
「……えっ?」
俺が聞くと、受付嬢ちゃんは、驚いた顔でこちらをみる。
「……この量は、大変だと思うので……あなたならそうじゃないかもしれないけど……」
「……私は……慣れてますから……大丈夫ですよ?……ケイゴさん」
受付嬢ちゃんは、優しく言ってくれた。
「……そうですか……自分が手伝った所で……邪魔にしかなりませんしね……」
「……そんな事はないです! 昨日は、いつもより早く終わった気がするので!」
受付嬢ちゃんは、必死にフォローしてくれる……そんな訳ないのにな……受付嬢ちゃんは優しすぎだよ……
「……じゃあ……手伝いますよ……早く終わるならその方がいいですから……」
「……えっ! あっ、いや……そう言う事ではなくて……」
受付嬢ちゃんは、慌てる……そんな動くと……す、スギョイ!
「……昨日のお礼って事で……ダメですかね? 一人じゃ……正直、終わん無かったと思うので……本当にありがとうございました!」
俺は、受付嬢ちゃんに向かってお辞儀をする。
「……あ、当たり前のことをしただけなので……」
「……でも……その当たり前をしてくれて嬉しかったです……選別しちゃいませんか?」
「……っ!」
受付嬢ちゃんは、驚いた顔でこっちをみる。
「……どうしたんですか?」
「……い、いえ……は、本当に良いんですか? 手伝ってもらっても……」
受付嬢ちゃんは、申し訳なさそうにこちらに言う。
「……はい……そのぉ……出来れば……見分け方などを教えて頂きたいんですが……」
こう言う時だけだよな……教えてもらえるの……俺が見分けられるようになれるとは思わないけど……出来たら……役に立てるだろ?
「……薬ソウネと毒ソウネですか?」
「……はい……逆に時間かかっちゃうかもしれないので……無理ならいいんですが……」
教える時間って、めっちゃかかるよな……俺は、教えられてばっかだけどさ……だって俺だぜ?
「……分かりました……でも……そう簡単では無いですよ? 私も見分けられるまでに時間がかかったんですから」
受付嬢ちゃんは、申し訳なさそうな顔から気合の入った顔になる。
「……なら……自分じゃ無理ですね……」
受付嬢ちゃんが時間かかるって……俺じゃ絶対に無理じゃん……
「……ケイゴさん!!」
「……はいっ!」
いきなり呼ばれると……つい反応してしまうよな
「……最初から諦めてたら出来るものも出来ません……私がちゃんと教えますので……大丈夫です!」
受付嬢ちゃんは、俺を元気付けるように言ってくれた……そうだよな……出来るようになるんだ!
「……よろしくお願いします!……先生!」
「……えっ?! ……先生ですか?」
受付嬢ちゃんは、驚いてから言う。
「……はい……ダメでしたか?」
「……いいですよ? ケイゴさんがそう呼びたいのなら……先生の言う事を聞くように……分かりましたか?」
「……はああい!」
「……ケイゴさん……もう少し声を落として頂きたいんですが……」
「……あっ、すいません」
「……気をつけてくださいね♪」
受付嬢ちゃんは優しく笑った……か、かわいい!
なんか途中から妄想全開でした……異世界テンションですね!




