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カーんスト99なら強いよね?  作者: チョロォーク
第一章 俺は強いよね?
25/335

25話 帰ってきた……

 俺は立った


「………」


 俺は立ったままで動かない。


「…どうしたの?」


 門番ちゃんは俺に振り返り聞いてくる。


「…ライトセルはすぐそこよ?」


 門番ちゃんは俺の返事を聞いた後、歩き出す。


「……はい」


 俺はそれをついて行く。


「ケイゴは今日、冒険者の試験をしてたのよね?」


「はい」


「…で? どうだったの?」


 ここで正直に話すのは……ちょっと無理だな!


 誰でもクリアできる試験だもん……門番ちゃんに言いたくない……


「……えっと……その〜見つからなかったんですよ〜」


「…へ〜そうなの…?」


 門番ちゃんが言う。


「……はい……そうです……」


 門番ちゃんは振り返らずに


「この時間まで?…見つからなかったのね?」


「…………はい」


「…そっ、ならそういうことにしといてあげる」


「………」


 すると、ライトセルが見えてきた。


「今日一日ずっと泥人形を探してたんでしょ? 少し休憩してく?」


「……え? でも……」


「…ほら、遠慮しなくていいから? ね? 少し話したいことあるし…」


「……分かりました……」




 俺は門番ちゃんに連れられ門の前に行く


「大丈夫か? オークはいたのか?……ん? なんでお前いんの?」


 門番さんがこちらに気づき、話しかけてきた。俺にも気づいたようだ……


「オークはいなかったわ…帰りにケイゴとさっき会ったの」


 門番ちゃんは、俺がオークに間違えられたことを内緒にしてくれるようだ……優しい


「へー…あっ! そうだ! オークが喋ってたらしいぞ! 普通喋らないもんなのにな?」


「…そ、そうね…私も彼女から聞いたわ」


「ここら辺に出るなんてな…女性にとって、オークは…恐怖しかないからな」


「………」


門番ちゃんが頑張ってる……それとオークは、やはり鬼畜らしい


「何もないなら良いんだけどさ? 彼女は何と対峙してたんだろうな…上に一応、報告しとくか?」


「大丈夫よ…夜だったし、泥人形と見間違えたんでしょうから」


「…泥人形って、細いから見間違いしないとおもうんだけどなぁ…それならそれで良いんだが」


「…この話はお終いにしましょ、もう対象が居ないんだから調べられないしね?」


「…あぁ」


「………」


門番さんは少し納得しない顔をしてるが……


「…それよりお前」


 門番さんは俺に言う


「泥人形は倒せたのか?…最強さん?」


 門番さんは俺に、ニヤニヤしながら聞いてくる


「……見つからなかった」


「……」


門番さんは俺の顔を見て……


「ぷっ♪」


 吹いた


「オメー、朝から今の時間まで何時間あると思ってんだよ〜、その間に泥人形を一度も見つけられねーとか…あははは♪」


「………」


 門番さんは腹を抱えて笑う


「……明日は必ず見つけますよ」


「ぷふぉ♪」


 余計に笑い出す


「お、おめ〜、はぁはぁ…最強とか言ってたのに…ぷふ♪」


 悔しいが、言い返すことが出来なかった


 俺は……弱いからな


「…あんた笑いすぎ」


 門番ちゃんが門番さんに軽くチョップする


「ケイゴ…気にしないでね?…見つからなかっただけなんでしょ? 試験は期間がないから頑張って」


「……はい」


「それと聞きたいことがあったのよ…」


「……何でしょうか?」


 門番ちゃんが真剣な顔して言う


「あははは♪ 俺は最強なんで…ぷふぉ♪」


 門番さんの笑い声が……うるさ!


「…ちょっと離れて話そうか」


「………」



コク



 俺は門番さんから離れた位置に来る……まだ笑ってやがる


「ケイゴに麻痺をかけた子が言ってたんだけど…」


 オークと俺を勘違いした女魔導師か……はぁ〜


「あなた迷子になってたらしいじゃない…」


「……えっと……はい」


 こう直球に言われると恥ずかしいよな……


「やっぱり…」


 すると門番ちゃんはポーチの中から何かを取り出した


「……これは?」


 門番ちゃんの手のひらに収まるそれは……透明なキューブの中に丸い空間があり、その中心に華麗な石で出来た矢印が浮いていた。


「これは、このライトセルが何処にあるのかを指す…方位マッフよ」


「……方位マップ?」


「方位マッ、フね?」


 これは方位磁針的なやつか? それも限定で指すなんて……魔法はすごいな


「これは私が昔使ってたやつなの…でも、もう要らないからケイゴにあげるわ」


「もらって良いんですか?……なんか高そうですが?」


「…いいのよ、安物だから…だからって壊さないようにね?」


 門番ちゃんはおどけたように言う……可愛い


「……じゃあもらっときます。ありがとうございます」


「これで迷子にはならないわね。それと…」


 まだ何かあるみたいだ……ポーチから何かを出そうとする門番ちゃん


「あと、これも…」


「………おぉ」


 ポーチから出てきたのは……ポーチのサイズとは合わないローブだった


「ケイゴは、いつもぐちゃぐちゃだからこれ着てた方がいいわ。…その、汚れてもいいように」


「………」


 門番ちゃんに会うときいつも俺は……ぐちゃぐちゃかぁ……かっこ悪いな……デブスだからカッコも何もないんだけど……


「これも、私が使ってたやつなんだけど、サイズは着用者に合うようになってるから、ケイゴでも着れるはずよ」


「……え?」


「ん? どうしたの?」


「………」


「…ケイゴ?」


 ……門番ちゃんの……使用済み……ローブ……


 使用されたローブ……門番ちゃんが使った……


「…なによ、急に」


「……い、いや……わたくしがそのローブをもらってもよろしいのでしょうか?」


「そう言ってるじゃない…なんか話し方も変わったし…」


 門番ちゃんは、怪訝な顔をしながらローブを差し出す。


 俺はそれを震える手で貰った……おぅ


「話したかったことはこれだけよ。ごめんね? 疲れて帰ってきたのに、時間取っちゃって…」


「いえ! 全然そんなことありません! むしろ嬉しいです!」


 おっと……テンションがおかしくなってしまったぜ♪


「そ、そう…なら良かったけど」


 門番ちゃんは困った笑みを見せる


 すると……


「はぁ…はぁ…こんなに笑ったの久しぶりだわぁ〜…話は終わったのか?」


 門番さんがこっちに来た


「ええ、終わったわ」


「…お前の持ってるのって…良いのかそれを渡して……」


俺の持ってるものを見て門番ちゃんに聞く。


「いいの、もう使わないもの…」


 そう言う門番ちゃんは、門番さんを優しい目で見ていた。


「…そっか…ならいいんだ…」


 俺が知らないこの二人の通じるものがあるのかもしれないなぁ……ふっ……


「もう帰りな…泥人形見つけられねー癖に、最強とか抜かしたやつわ、ぷっ! ヤベーお前の顔見れねー」


 門番さんはまた笑い出す


「………」


 くそ! せっかく良い気分だったのに……イケメンやろーが! 明日ぜってー見返してやる!


「はぁ〜…ごめんなさいね? 悪いやつじゃないんだけど…」


 門番ちゃんが謝る必要はないのに……命拾いしたな! ふん!


「……大丈夫ですよ……明日こそ泥人形倒しますし」


「…そ、そうね…明日きっと見つかるわ」


「……じゃあ……帰ります」


 帰るも何も路上なんだけどさ……タプないから


「あっ! ちょっとまって! カード見せてちょうだい」


「あっああ〜そうでした……スタスオン」


 俺はカードを出してから気づいた……


「………あの〜すみません」


「ん? どうしたの?」


 俺はカードを見る……



  職  脚フェチ



「……カードって何を見るんですか?」


「そんなの…」


 さも、当然の様な顔で門番ちゃんは続けた……







「職業に決まってるじゃない」


 俺の人生はここで終わるんだ……だって俺だぜ?

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