パーティに……
皆さん読んでいただきありがとうございます!
いや〜1万3000pvになりましたねぇ……見てやめてしまう人が多いですがね……でも書きます!
しばらく続いていた、盾士ルタの冒険どうでしたか? 女主人公を書いてみてなかなか面白かったです、まぁまだ続きますがね……
はい! と、言う事で、一旦戻ってみました、書きたかったのもあるんですが、盾士ルタを先に全部書くのは、違うような気がしたので、こらから先どうなるか、まだ定まっていませんが。
読みたい方はどうぞ!
「……はぁ……はぁ……」
……ガチで疲れた……50周なんて……
ケイゴは、噴水の女性像の見えそうで見えない太ももの先をじっと見ながら言う。
「……よっこいしょっと、そろそろ10分かな?」
盾師匠……怒ると怖いぜ……
「俺は、盾士になるんだ……負けてばっかじゃダサいしな……ロッパーをこの手で倒す……」
冒険者になるんだ、ライトセルは俺が守る……と言えばカッコいいんだが……俺じゃ、不安しかない……だって俺だぜ?
ケイゴは、屋敷の中に入る。
「……ん?」
ケイゴが屋敷の中に入ると……盾師匠が、何かを眺めていた。
「…………リメス……」
盾師匠は、俺に気づいてないようで、その何かを大切そうに胸に抱いた。
「…………」
……盾師匠が……あんな顔を……
ケイゴは、手を前に出す、肘を曲げ手のひらを上にする様に。
「……スゥ〜〜……シロフワさ〜ん!!」
俺は、大きな声で相棒の名を呼ぶ。
ポンッ!
シロフワさんは、頭の上に出てきた……掌に出て来て欲しかったんだが……
「……ッ!? な、何よ! 急に大声で!」
盾師匠は、悲しそうな顔をしていたが、俺の声にビクッとなると怒りながら近づいて来た。
「……す、すいません……暗かったもので……」
ケイゴは、申し訳なさそうに言う。
「それはそうだけど……大声でする必要ないでしょ? また走らせるわよ?」
盾師匠は腕を組み、俺を睨む。
「……そ、それは、許してください……」
ケイゴは、顔を引きつらせながら言う。
「……そ、なら気をつけなさい、始めるわよ……」
(……見られてないわよね……)
盾師匠は、次の掃除場所に向かった。
「……はい!」
……リメスさん……この人と何かあったのかなぁ……
ケイゴも、盾師匠の後を追う。
2人は、物を浮かしその間に掃除をするの繰り返しで着実に進んでいた。
「……ほら! 休まない! そんなんじゃ盾士になれないわよ?」
盾師匠が言う。
「……は、はい!」
俺は、さっきの走り込みのせいで、足に疲れがたまっているのか、雑巾掛けが辛すぎる。
「……速さは大切よ? 守りたいものがあったとしても、その場所にたどり着く時間が、かかればかかるほど、守れるかどうかは、変わるのよ?
盾士必須3 守る者を定めよ……貴方にはあるの?」
盾師匠は、真剣な声で言う。
「……あります……このライトセルに住む人たちです……」
俺も、盾師匠に振り返り言う。
「……それは違うわ……もっと、貴方にとって大切なものよ……町全体の人達を守るなんて出来るわけないのだから」
盾師匠は、目を見て話す。
「……俺にとって……大切な……」
……この異世界に来て俺は、色々な人に出会った……
……門番ちゃんにレンさん……
……パラ魔ちゃん……
……カレスさんにウエイトレスちゃん……
……受付嬢ちゃんにブレイクさん……
……串焼きのおっさん……
……鬼隣さんにギャルっぽいちゃん……
……スリちゃんに花の嫁さん……
……あっ! トラリスのイケメンもいたなぁ……
……マヨウ少女に、マヨクお姉さん……
……正義の少年……マウント取られたんだよなぁ……痛かった……
……ローゼさんに黒執事さん……
……そして……盾師匠……
まぁ……みんな、俺より強いんだけどね?
「……結構、沢山いるものですね……守りたい人達が……」
「……そう……」
盾師匠は、何となく悲しげに言った。
「……守ると言うより守られている感じがします」
……門番ちゃんに何度も助けてもらったし、スリちゃんにも回復瓶もらったし、受付嬢ちゃんに冒険者としての職業の大切さやこの剣も貸し出してくれたし、パラ魔ちゃんは、ロッパーの死体撃ちから助けてくれたらしいし……
……本当に守られてるだけじゃん……え? 守るなんて言うのおこがましいような気がして来たよ……だって……
「……ケイゴは守られてる事を、ちゃんと理解できてるのね?」
盾師匠は、真剣な目から、優しげな目になった気がした。
「……え? そ、それはどう言う意味ですか?」
「……盾士必須2 弱く守り、強く生きよ……
これを、貴方はもう出来ているのよ……ケイゴは、自分の弱さを知っているからこそ、守られてると言う言葉が最初に出てくるのよ……
……守る……この言葉は、自分の弱さを知らなければ言えない言葉よ? どうしてか、分かる?」
「…………えっと……」
……守る……弱さを知っているからこそ……守るは、身を守るとかそう言う事に使うから……
「……弱いから、強い人に守ってもらう……から? ですかね?」
……俺はずっと親や兄弟……知らない人達に守られていた気がする……
「……そうね、それもあるけど……
強い人達は、守ると言う言葉の前に、救うや助けるを使うからよ? 困難から身を守るという事よりも、その困難を自らの力で解決出来ると、自信のある人だから言える。
弱い事は、悪いことではないわ……何故なら、勝てないかも知れないと思えるという事は……負けそうになった時、逃げる選択肢を選べるから……」
「……逃げる……選択肢……」
「……守るか……逃げるかをね?」
盾師匠は、微笑む。
「…………」
「……強い人は負けそうになった時、救うや助けるから、守るか逃げるの選択肢がくると思うわ、だから、最初の意思が薄れるから気持ちで負けてしまう。
まぁ……弱い人は、逃げるが先に来るんだけど……守ると決めた時だけね?」
「…………」
……俺、結構助けるとか言ってなかったか? スリちゃんとかスリちゃんとかスリちゃんにさ?
「……私の思った事だから、別に重く捉えなくていいわ」
「……いや、ありがとうございます……弱いからこそ守ると言う事は、確かにそうかも知れません……盾師匠! 私も守れるようになりたいです……自分は弱いから……」
……俺は、困難に立ち向かう勇気は無いけど……その困難から身を守る事はしなくちゃいけない、そうしなきゃこの異世界で生きてくなんて無理だから……
「……私は、最強の盾士を目指していた……ずっと昔に……ケイゴ、貴方はどんな盾士になりたい?」
盾師匠は、手を前に組み俺をジッと見る……
……胸やばくね?
「……大切な人達を守れる盾士に……それだけです」
……最強とかそんなのいらない、俺には無理だから……目の前にいるこの人は俺よりもきっと強い。だから、助ける事は出来ない……ならさ? 俺がこの人の盾になる事はできるんじゃないだろうか? だって……
……俺は、男だ……ダサくて弱くても、彼女を辛いことから救う事は出来ないけど、守る事はできるんじゃ無いだろうか……だから……
「……じ、自分と……その……」
「……ん? どうしたの?」
盾師匠は、ケイゴが急に目をそらし、モジモジとし始めたので、首を傾げ聞く。
「……えっと……その……自分とその……」
「……何よ? 漏れそうなの?」
「……いや! そうじゃなくて!」
ケイゴは、モジモジを抑え、ピンッ! と立つ。
「なら何? ちゃんと言いなさいよ」
盾師匠は、少し俺を睨む……うぅ……
「……スゥ〜はぁ……」
……ヤバイ! 息が苦しい……盾師匠の目が……ぬおぁーーー!! 俺は男だろ! 言うんだ!
「…………」
盾師匠は、ジト目だ……俺は、盾士になるんだ!
「……じ、自分と……パーティを組んでください!」
俺は、90度腰を曲げ頭を下げる。
……ここが……再建されたら、盾師匠はどこに行くのか……だから……俺が盾になるんだ……知ってしまったから、盾師匠が逃げて来たと……
「……ッ!?」
盾師匠は、驚きの顔をした。
「……自分を盾士にして下さい!!」
「……えっ? そ、それって……」
盾師匠は、一歩下がった。
「…………」
……俺は……初めてだから……女性にこんな風に言うの……頭上げていいのかな? 返事くるまでこのままなのかな……俺……ハゲ始めだから……頭はあまり見て欲しく無いんだが……
「……………………ケイゴ、頭を上げて?」
盾師匠の優しい声が聞こえた。
「…………」
俺は、ゆっくり頭を上げる……盾師匠は、無表情だった。
「……私とパーティを組みたいの?」
「……はい! パーティを組めば、指導してもらえる上でいいかなって思ったので……」
……俺は、貴方に笑ってほしい……笑わせるなんて出来ないけど……こんな場所にいたらいつまでたっても、きっと……笑えない
「……そう……でも……私は……」
盾師匠は、下を見た。
「……自分はまだ、冒険者じゃ無いですけど……いつか必ずなるんで……師匠と弟子で……盾士2人のパーティになっちゃいますが……」
俺は、出来るだけ優しく言う。
「…………」
「…………」
2人は黙った。
「…………ごめんなさい……パーティは組めないわ……」
盾師匠は、顔をゆっくり上げるとそう言った。
「……そう……ですか……分かりました」
……そうか……やっぱりダメか……パラ魔ちゃんで慣れてるから………
……そうか……
「…じゃあ……続きしましょ……」
盾師匠は、ケイゴに背を向け歩き出した。
「……はい……」
ケイゴは、普通の大きさの声で返事をしたが……盾師匠は、何も言う事は無かった。
盾師匠とケイゴは、その後は、ずっと無言で掃除をしていった。
ケイゴの帰る時間になった。
「お疲れ様……」
「……お疲れ様でした……」
ケイゴは、盾師匠に目を合わせず、そう言うと扉を開け出て行った。
「…………」
……自分を盾士にして下さい!!
「……私も……お爺様に同じ事を言ったことがあったわね……」
……私は……最強の盾士になるのが夢……お爺様の様な盾士になりたいのです……
……どうか……私を盾士にしてください……
……お願いします
「……まさか、私が言われる日が来るなんて、思わなかった……」
盾師匠は、盾を見る。
「……リメス……メロカ……ルタが私のパーティ……だから、貴方とはパーティになれないわ……」
盾師匠は、盾を撫で、ポーチからあるものを取り出した。
「……私のパーティは、リメロタスだけよ……」
盾師匠の持つ物は……欠けた石だった。
盾師匠は、ケイゴが置いていった掃除用具を見る。
「……あれ? 何か落ちてる……」
盾師匠は、掃除用具の近くに月の光に照らされ輝く何かを見つけそれを拾った。
「……方位マッフ?」
盾師匠は、それをポケットに入れると、屋敷の外に、壁を通過し出た。
「…………ケイゴのよね……気まずいけど……困るかもしれないし……別に、パーティ断った事を気にしてじゃ無いわよ? うん……そうよ……」
盾師匠は、夜のライトセルに消えた。




