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自動字下げを使ってみました。
今回は短いです。
「連れてきたよ」
パタ、とドアが開きユマとシオンが帰ってきた。
シオンの肩には眠っているであろう少女が俵担ぎで抱えられている。
「はやっ」
「流石にホワイトはいなかったけど、なんか歩いていた子がそんな感じだったから、連れてきたっ!」
マントを脱ぎ、にこっとしながら言うユマ。
「はぁ!? ばっかじゃないの!? そんな子、どこにでもいるじゃん! 絶対違うって、返してきなよ!」
「いや、でもこんな感じだった」
俵担ぎにしていた少女をリクトに預けながら平然というシオン。
そのシオンに刺激されたようにホオは余計に声を荒げ出した。
「二日連続で同じとこにいる訳ないでしょ!? まず、100m離れてたのに一瞬目の色が黄色になったのを見れた方がおかしいんだから!」
「まーまー、起きた時に聞けばいーじゃねーか」
捲し立てるホオをいなすリクト。
「しかもこの子そんな可愛くないじゃん! どうせなら可愛い子連れてきてよ!」
「あ、ホオ最低ーーっ! そっちが本心でしょ!?」
「てかナチ、まだ寝てんのか」
1人ずっと眠り続けているナチを呆れたように見るシオン。
「あぁ…まぁさっき屋上から変えるときに1回起きたけどな。あ、こいつ下の部屋に置いてくるぞ」
「あぁ、悪いな」
リクトは少女を世間でお姫様抱っこと呼ばれる抱き上げ方をしながらドアを開け階下へ降りていった。