prologue
文章を書くのが下手なのですが書いてみたかった話だったので書きました。
表現力の至らないところはご了承ください。
最初の方はラブコメ要素皆無です。
もうすぐで完全な満月となるであろう月が空でその存在感を放っている夜。
ここはとある建物の屋上。
そこには5人分の人影が照らし出されていた。
その影の元を辿ると全員フード付きのマントという怪しい出で立ちの奴らが立っている。
「だから、見たんだって!」
つい先ほどから何か話し合いをしているらしい。
「昨日、夜中にふと窓を見た時…一瞬だったけど、確かに見たんだ!」
少し興奮気味に話すその中の1人。声と身長的に、全員青年といったところだろうか。
「本当にー? 寝ぼけてたんじゃないの? ほら、シオンよく寝てるじゃん?」
「いや、それナチだろ!? 今も寝てるじゃねーか!」
シオン、と呼ばれた青年が指差す方向を見るとーー確かに立ちながら寝ている5人の中でも1番背の高い青年がいる。
「ホオ、シオンのいうこと信じてやれよ。な? ユマ」
「そうそう、リクトの言う通りだよ! 冷静に、ね?」
今にも喧嘩しそうな2人に割って入る、残りの2人。
だが、止められたホオと呼ばれた青年はやはりシオンの言葉が信じられないらしい。
「だって、僕達以外、未だに会ったことないじゃん!!! しかも一瞬って、絶対見間違えとかだって!!」
「お前、そんなーーー」
「調べてみればいいじゃん! ね! シオンもホオも!」
またも喧嘩の空気を察知したユマと呼ばれた青年が声を荒らげる。
「シオン、特徴とか、見た?」
「あぁ。女子だった。髪は肩下くらい。身長はユマよりちょっと低いくらいだった」
「てことは160くらいか? それ、どのくらい離れてたんだよ」
「…100mくらい?」
シオンの動体視力は人1倍いいらしい。
「よく見えたな…」
「シオンの家の窓からってことは…そこら辺を探せばいいよねっ」
ユマとリクトの連携プレーで喧嘩は収まったかのようにみえた。が。
「僕嫌だから」
「「「は」」」
ホオが不貞腐れてしまった。
「ユマとリクトとシオンの3人で行けばいーよ」
「なっ…」
「おぅ、じゃあそうする」
嫌味で言ったつもりだったのだが当のシオンには全然効いていなかった。
リクトはこのギスギスとした空気をどうしようかと考えたが、とりあえず見てくるだけの価値はありそうだと判断した彼は、とりあえず放っておいて、偵察程度に行ってみることにした。
「あー、いいよ、リクト。僕とシオンで見てくるから」
だが、そんなリクトの問答を読み取ったユマが、気を使ってくれたので、リクトはありがたくのらせてもらう。
「そうか?じゃ、頼んだ」
「じゃあ行こっ! シオン!」
「ああ」
そう言って隣の建物に飛び移った2人、そして残った3人のフードがふと強い風に煽られ、はずれた。
フードが取れた4人の瞳は今宵の月を移しとったような色をしており、更に髪の色は夜の闇と相反するように白く輝いていたーーーー