設定資料 その4 適性と才能について
ネタバレ注意。これは作中の設定を補完する為の物です。ですので中盤まで明かされない設定が解説されていますので、未読の方はスルーをお願いします。
著者まとめ用に近い資料をとりあえず纏めてみた物です。主に著者が見直す為の資料に近いので、簡易なのはご勘弁を。もし疑問があれば、感想欄の方にてご質問頂ければ。要望があれば、追加でこちらに説明を記載します。
※表を添付していますが、サイズの問題で少し文字が見えにくいのは申し訳ないです。
作中、よくカイトが才能が無いと記されているのに英雄クラスの猛者達に勝てると言われる理由を解説しておきます。基本的な話としては相性ゲーで良いです。が、その前提も含めて。
・才能と適性等について
まず前提として、ここでは各々の才能を数値化して評価しておきます。以下、評価基準。上に行く程、才能があるという意味です。150~50までを10ずつに小分けして評価しています。
※下から二つは設定上存在する、というだけで投稿時の最新話までに登場している人物でこの領域は存在しません。
150:変態
140:大天才
130:天才
120:筋が良い
110:悪くない
100:平凡
90 :筋が悪い
80 :悪い
70 :諦めるべき
60 :絶望的
50 :理解不能
以下、各々の詳細。
150:変態。これ以上は存在しません。上限値。
ここまで行くと才能に加えて当人の性質、肉体面での相性等全てが圧倒的な合致を果たしている。この領域にまでたどり着くと、本来は融合が不可能、もしくは難しいはずの他文明同士の技術の融合や異分野、つまりは科学と魔術の融合等という前人未到の領域さえ可能となる領域。
生まれるのは何千年から数万年に一人とかそういう領域。文明に一人居れば良い方。二人以上居ればもう愛されているとしか思えない。
この適性――後述する『その他』を除いて――を二つ持っている奴とかまず皆無。
該当する分野でなら、どれだけ頑張っても他の奴には勝ち目はない。それどころかこいつらの場合は大抵の奴なら相性ゲーに持ち込まれても勝てる。もはや化物の領域。
140:大天才
大凡数百年に一人とかで生まれる可能性がある才能。この領域にたどり着くと、所謂技術のブレイクスルーを起こしたりする。生まれた時代が早かった、とかそういう風に言い表される天才たちの中でも更に極一握りの天才。ダ・ヴィンチとか孔明とかそう言う人々。
所謂神童と言われる才能の持ち主。独学でも若い内に最奥まで極め、それどころかその分野の時代を一つ進められる程の才能を開花させる事が可能。周囲の天才達の状況によっては、二世代ぐらい進められる事もあり得る。
130:天才
言う必要もない。普通の天才。その分野にかけては時代と状況に応じては、第一人者と言い表せるだけの才覚を有している。
大凡百万人に一人以上の領域。独学でも晩年にはその分野を極めたと断言出来る才能の持ち主。勿論、師が良ければそれより更に前に到達する事は可能だし、師の師としての才能次第では早々に師の実力を上回る事さえあり得る。
120:筋は良い
天才には及ばないものの、決して平凡や凡人とは言い表せない人々。とは言え、この領域が多い時代は大抵同時代に大天才クラスも一緒に居る為、あまり注目はされない。
良くも悪くも月見草。知る人ぞ知る偉人の領域。とは言え、決して才能が悪いわけではない。才覚としては、師次第では十分その分野の最奥までたどり着く事が可能な領域。その限度とも言える。
大凡、千人から十万人に一人とかそういう領域。
110:悪くはない
そのまま。悪くはない。とは言え、決してよくもない。他人よりちょっと飲み込みが早いかな、という程度の領域。
この領域になると、流石にどれだけ頑張っても普通は最奥までは極められない。それでも時間次第――数千年とかいう領域だが――では最奥にたどり着ける。が、大抵はその前に挫折する。そんな領域。
100:凡才
これを特に言う必要もない。世界全ての人の才能を数値化して平均化した時、その中心地となるライン。大抵の一般人はここ。勿論、戦士でも己の得手以外の才能はこれになっている事が多い。
以下は、マイナス領域です。
90:筋が悪い
時々存在する筋が悪い人々。と言っても凡才が平均値を取っている為、この領域に関して言えばまだ誤差の範疇と言っても過言ではない。
80:悪い
数百人に一人程度で存在する適性の無い人々。ここまで来ると流石に誤差の範疇とは言い得ない。この分野を頑張るぐらいなら、他の分野を伸ばした方が遥かに良い。
どんな優れた師だろうとこの領域以下になると最奥にたどり着かせる事は不可能。こればかりは運がないと言うしかない領域。
70:諦めるべき
数万人から数十万人に一人程度で存在する領域。この領域になると滅多にお目にかかれない。ここまで来ると逆に何らかの要因によりその適性が奪われていたりするので、諦めるかもしくはその根本原因を追求して取り除く方が良い。
こういう何らかの原因がある場合は得てしてその技量が恐れられて封じられている可能性がある為、本来は逆の天才以上の可能性があり得る。が、普通に才能が無い場合も多い為、諦められる事の方が多い。
60:絶望的
数百年に一人で存在する領域。天才とは逆。もうこの分野を伸ばす事は無理と諦めるべき領域。優れた師だろうと匙を投げる才能。それでも努力してたどり着けるのは、せいぜい凡人でさえ少しの努力でたどり着ける領域。
逆にここまで来るとこの分野で事をなす、名を挙げるのを諦めさせるのが師として正しい事とさえ言われる程。引導を渡すのもまた師の務め、という事を師によくわからせる存在。
この分野で努力する事はあまりに無駄。周囲にとってもそして当人にとっても、困った存在になり得る。努力だけではどうしようもない、という事を最もよく体現する存在。
50:理解不能。下限値。これ以下は存在しない。
変態と真逆。絶望的なまでに皆無な才能に加えて、当人も早々に見切りを付けてその分野に対するやる気や適性、理解を投げ捨てている領域。
とは言え、この場合はもはやそれが正しい結論である為、逆にそれで良い。この領域になると喩えどれだけわかりやすく解説しても、喩え強引に手取り足取り教えても上手く行かない。
とは言え、この領域が存在する場合、何処か別の才能が非常に優れている場合が高い。一芸特化と言われる者達。
なのでこの領域の場合、その優れた分野を伸ばす為にこの領域を他の才能ある者達がこの分野を補佐するのが良い。そして大抵一つの優れた才能に引き寄せられた者達が補佐してくれる。才能が無い中でも一番他者に対して問題を生まない領域。
とは言え、逆に優れた分野に関連して問題を起こすので結局は問題児には変わりがない。
以上が才能の評価基準になります。本作で言えば最大の天才と言われるティナが最上位の『150』に該当していますね。そういう領域だとお考え下さい。というわけで、以下にその才能の表を作ってみました。
例:天音 カイトの才能 (※例として幾つかの才能を変更しています)
この表に基づいて考えれば、上に何に対する適性がどの程度あるか、という感じになります。
青字は適性や才能が高い事を意味していて、赤字は才能が無い事を意味します。
・さらなる解説
刀剣の所には細剣・短剣等が含まれます。拳は所謂徒手空拳とお考えを。槍類には棒術も入ります。
と言っても勿論これ以外にも裏設定上は幾つも設定されています。もしバランタインが入っていれば、ここに『斧欄』が入ってきます。が、見えやすさを優先して使い手の居ない武器は省きました。
『その他』については所謂カイトであれば武器創造の能力、桜であれば魔糸作成、瑞樹であれば騎乗スキル等の一般的には使えない、特殊な才能が要求されてくる物になります。
これは基本は上にしかなりませんが、ソラの血の影響による騎乗スキルへのマイナス等、特例によってマイナス値になる事があります。上述した何らかの要因、というわけですね。
これについては一概に言い得ない為、『その他』と一律にする事にしています。ご了承を。
というわけで、以下にメインメンバーに関しての適性一覧表を作っておきました。
※あくまでもこれは作中最新話の段階での分類ですので、その後の作品の展開に応じてはこれ以上に伸びていたり逆に低下していたりする事もあり得ます。
表:冒険部及び協力者の才能一覧(下三人は誰ぞや、という方は中盤までお読みを)
と言う感じになるわけです。そして分かるカイトの異常っぷり。彼、たしかに特筆するべき才能は無いのですが、見れば分かる様に赤字がありません。それどころか平均値以下という才能が存在していない。
後、意外と『刀・剣』における才能は天才クラスにはあったりはする。まぁ、当人の周囲や兄弟子達にあまりにも大天才級の才能が多かったのが哀れというべきか。
カイトの兄弟子である疋田陰流の開祖や石舟斎ら柳生の当主達はこれより遥かに上、変態の領域です。それより下と評された武蔵でさえ変態の領域に近い大天才の領域。小次郎は変態の領域です。
剣術だけで言えば、武蔵と小次郎であれば小次郎が若干上なわけです。他で勝るので互角、というわけですね。
とは言え、その代わりと言ってはなんですが彼以外はこの表にない分野では所々赤字がある――例えば桜なら『斧』で赤字――のですが、彼の場合は本当に全ての分野を見渡して赤字はありません。
当人が一番苦手と公言して憚らない素手でさえ、平均値というとんでもない高スペック。似たような皐月を上回っております。類友です。
そして言わずもがな、ティナは天才に恥じぬ高スペックっぷり。特に魔術の欄はチートに到達しております。更には指揮力も大天才の領域。
その他の欄で減衰を食らっている理由は、本編をお読み下さい。そこそこ読んでいる方なら、なるほど、と思われるかと。
なお、この表中の『指揮力』というのは一種のカリスマ性等とお考え下さい。戦闘面で見れば、この指揮官の下でなら戦闘時にどれだけ実力を発揮出来るか、という所になります。
特にこの場合は数十人編成の大部隊から、数千数万人規模の軍を統率する場合の能力値とお考えを。数人のパーティ編成等では各々が各々の考えでも十分に動ける為、この『指揮力』は影響してきません。どの程度指揮可能か、というわけですね。
当然、人数が多ければ多い程、要求される『指揮力』は高くなります。マイナス値なら指揮者に向いていない、というわけです。
冒険部程度の規模になると最大でも数十人規模なので、『110』以上であれば問題はありません。百人規模になると、カイトとかが出てきますからね。なので上層部は全員、この適性で問題がないわけです。
数値的には『130』あれば一国の軍を率いる事が可能です。大凡、皇帝レオンハルトもこの領域です。
桜とソラにカイト不在時の冒険部を預けているのは、こういう理由からですね。この二人が最も長けているわけです。この二人は内政面等を含めて十分に指揮可能という領域なわけです。
で、これ以上の『140』となるともう別格。戦略家としては常勝や必勝、不敗を語って良い領域です。勿論、ウィルもこの領域。
ここまで至ると、どんな逆境だろうと普段通りの実力を出す事が可能になります。
では『150』ではどうなるか、というとここまで至ると逆にもう呪い。逆境にあってさえ実力以上を出せるというブーストを掛けてしまう領域。奇跡を起こせる、というわけですね。
こいつが居る以上負けない、という精神的な状況に持ち込めるわけです。まぁ、『無冠の部隊』見てればわかりますか。
そいつが居るのなら自分達に負けは無い、と精神的にブーストが入り本来の120%を出せるわけです。そしてカイトの場合はからも大精霊の力によるブーストが入りますので、総合的には実力の数段上の実力が出せてしまうわけです。
・この上で相性ゲーの解説
で、ここまでやってその上でカイトが何故英雄達に勝てる対英雄の化物なのか、という解説。
作中何度か触れていますが、戦闘は基本的には相性が大きな要因になっています。そしてそれは考えればわかろうもの。どんな武器にだって最も得意な間合いというものがあるわけです。勿論、苦手な間合いも存在しています。どんな間合いだって戦える武器、というのは存在しませんからね。
そして勿論、近接の中でも槍と剣、大剣と斧とでは似ていても得意となる間合いは違ってきます。苦手な間合いもそれに応じて違ってくるでしょう。
であれば、相手が苦手な間合いが得意な武器というのはあるでしょう。得意な間合いで出せる実力を百と計算すると、その場合では両者二割の増減を受ける、と本作では設定しています。
設定としてはジャイアント・キリングはこうして起きる、というわけです。
ただし、限定として変態の領域に居る者たちに関してはこの間合いによる影響を無視出来る様に設定しています。純粋に才能しか乗算されなくなるわけです。
この領域は普通は不可能な事を可能とする、という領域ですので、苦手な間合いさえ克服してしまうというわけです。簡単にいえばチートですね。勿論、相手の間合いによる増幅も無効化です。
閑話休題。その上で、戦闘の勝敗の判断基準を簡易的に下記の様に設定します。
『戦闘力=基本スペック×武器の適性×武器の相性×指揮力による補正』
まぁ、実際にはこれに地形による補正やその他特殊性能、味方の支援等の加算や減算要因もあるのですが・・・タイマンかつ平野部であれば、基本はこれで良いわけです。
武器の適性は上の才能の数値の事ですね。これが乗算で入ってくるわけです。
タイマンなら指揮力による補正は入らないので、ここには一律で『1』が入る事に。これで計算して戦闘力が高い方が、勝利するわけです。
武器の相性が悪い敵にはこの『武器の相性』に無条件に『0.8』の数値が掛けられるわけです。そして相手にはおよそ『1.2』の補正が入るわけですね。逆もまた然りです。
で、カイトは基本的には圧倒的な基本スペックで押し切れるわけなのですが、こうでない場合でもカイトが勝てる事が言われております。
これはこの間合いの補正値が入るから、というわけです。そして大半の登場人物は武器に関しては『140』が最大値です。表中ではティナとクオンのみが、間合いを無視出来る奴です。それぐらいに稀というわけです。
なので基本スペックを同一としてしまった場合、この『武器の相性』が非常に重要な役割を果たすわけですね。
例えば基礎スペックを同一という条件で戦闘力を計算した場合、適性が『140』の大天才でさえ不利な間合いであれば『0.8』が掛けられて総戦闘力は『112』にまで低下するわけです。
逆にカイトは才能が最低値の『拳』だったとしても、間合いの有利により『1.2』が掛けられて『120』になってしまいます。勿論、この場合は辛勝になるのでしょうが。
基本スペックを同一に落としてもカイトなら勝てる、というのはこういうわけですね。
同じスペックにしても相性ゲーに持ち込んで、彼だけはどんな相手にだって勝ててしまうわけです。
と、こんな感じでしょうか。基本本作では基本スペックが同一であれば戦い方や武器の相性による補正が大きく、カイトはそれを利用して勝てる、というわけです。
まぁ、本作は作品の形式上対魔物がメインなのでこんな相性を考える事は殆ど無いのですが、対英雄戦でタイマンになると、これが適用されるというわけですね。
と言っても、カイトの場合は手札が多すぎて相性ゲーに持ち込まなくても戦術を構築して勝てるわけなのですが。ある意味、戦闘面では彼と『先生』の二人が一番のチート持ち。
こんな所ですね。というわけで、相性と才能についての解説はこの辺で。
更新履歴
・2018年2月18日 Version1.0 投稿