設定資料 その2 剣技関連
ネタバレ注意。これは作中の設定を補完する為の物です。ですので中盤まで明かされない剣技等が解説されていますので、未読の方はスルーをお願いします。
著者まとめ用に近い資料をとりあえず纏めてみた物です。主に著者が見直す為の資料に近いので、簡易なのはご勘弁を。もし疑問があれば、感想欄の方にてご質問頂ければ。その他に要望があれば、追記致します。
近接戦闘用武芸
――――マクダウェル流
・基本
300年前の終戦後にマクダウェル家を興したカイト達が手習い程度に作り上げた武芸。基本的な思想としては、護身用の武術に近い。
それ故か攻撃力に優れた術技は無いものの、習得が容易い物が多い。また、創設者が複数人居る為、主流である剣術以外にも体術、槍術等様々な部門が存在する。
そして基礎的な事はここで教わる事が出来る為、このマクダウェル流を基礎として幾つもの改良が加えられた流派もかなり多い。習った天桜学園の生徒達も基本、これを独自に発展させて使用している。
・主武器
上記の理由から定められていない。
・創設者
カイト・ルクス・バランタインら当時の勇者御一行様の中でも中心となった者達
・作中の主な使い手
一部を除く天桜学園生徒達
――――天道流武術
・基本
日本の名家、天道家が一族が使う武術として編み出した古武術の一つ。始祖の来歴等から狙われる事の多かった天道家一族が護身術として開発し、教えている武芸。
それ故、天道家に連なる者達にしか教えられていない。そして連なる者達でも、カイトらの様な末端も末端になると教えられていない為、あくまでも分家の幹部格や宗家に居る者達限定。
天海家という天道家の分家の一つが教えている。誰から、どの武芸を教わるかというのは親や当人の希望による。ただし、男女問わずに教えを授けている事もあり基本となる剣術以外にも槍術、棒術、体術、薙刀術等幾つかの分野がある。
基本的な考え方としては一対一だけではなく一対多、多対多の様な普通の武術では想定しない様な状況も想定して修練を積む。護身術に近い系統にありながら、非常に実戦的な武術。
・主武器
刀・槍・棒・薙刀等(どれを学んだかによる)
・創設者
不明
・主な使い手
天道 桜(薙刀術)/天城 ソラ(剣術)
備考
ソラに関しては剣術であるものの、数年前に稽古外でのゴタゴタがありその後は稽古には出席していない。故にあくまでも手習い程度。
――――ヴァイスリッター流剣術
・基本
エンテシア皇国の隣国・ルクセリオ教国で主流となる剣術。聖騎士ルクスの祖先となるルーファウス・ヴァイスリッター(初代)が創設したとされる武芸。
初代が創設した第一世代、300年前当時に主流となっていた第二世代、終戦後にルクスが改良した物となる盾を含めた体術も含まれる第三世代の三つの世代が存在する。現代は主に第三世代の使い手が大半。
攻撃性能としては第一世代が最も高く、攻守のバランスでは第三世代が最も高い。故にエンテシア皇国とルクセリオ教国にある二つのヴァイスリッター家では軋轢に反して第三世代が主流となっている。
現代では第二世代はほぼ喪失、第一世代も本家ヴァイスリッター家に残る資料に残されるのみ。故に現代での使い手であるアルフォンス、ルーファウスの二名も習得は完璧ではない。
・主武器
剣と盾
・創設者
第一世代――――開祖ルーファウス
第二世代――――不明
第三世代――――ルクス・ヴァイスリッター
・作中の主な使い手
第一世代――――ルクス・ヴァイスリッター、カイト・天音(ルクスよりの手習い程度)
第二世代――――おそらく既に居ないと思われる
第三世代――――両ヴァイスリッター家に連なる騎士達
――――ヴァイスリッター流剣術・我流
・基本
上記のヴァイスリッター流剣術第一世代を更に天才と言われたルクス・ヴァイスリッターが独自に改良した流派。当人をして、攻撃力重視の第一世代を遥かに上回る攻撃力過多の流派と言わしめる剣術。
我流は正式名称ではなく本人がヴァイスリッター流を名乗るなと言われていた為に勝手に名乗っているだけに過ぎない。が、根本となる流派はヴァイスリッター流に間違いないので、改良系の一つと捉えて良い。少なくとも、体術等も含まれている等戦闘面に関しては第一世代より遥かに優れている。
習得難易度のあまりの高さや攻撃力偏重の剣術であった事から、使い手たるルクスが後代に残す事は無かったので、現代で使える者は――改良に協力したカイトを除けば――誰一人として居ないある意味幻の剣技。
・主武器
剣と盾
・創設者
開祖ルーファウス(あくまでもヴァイスリッター流の改良の為)
・使い手
ルクス・ヴァイスリッター/カイト・天音 (二人のみ)
――――バーンシュタット流武術
・基本
カイトの仲間の一人、バランタイン・バーンシュタットが遺した武術。当人が奴隷闘士であった事も大きく、マクダウェル流と同じく様々な武器を使う。
とは言え、マクダウェル流程の雑多さは無く、主流となるのはバランタイン当人が使用したとされる斧術、槍術、体術の三系統。主武器はそれ故、槍と斧の二つが多い。
バランタイン自身が子沢山であった事もあり、子孫が色々な所に居る事もあり使い手はかなり多い。特にエネシア大陸においては両端に近い所に東部バーンシュタット家と西部バーンシュタット家の二つがある為、冒険者の多くが学んでいたりそれを発展させたりしている。
・主武器
槍か斧
・創設者
バランタイン・バーンシュタット
・主な使い手
一条 瞬/リィル・バーンシュタット他、主にバーンシュタット家の戦士達
備考
バランタインの系譜の娘が皇室に嫁いでいる事、彼女が現代の皇帝に多大な影響を与えていた事から、現代の皇室が習う武芸の一部にバーンシュタット流の流れが汲まれている。
――――蒼天一流
・基本
日本の戦国時代を生き抜いた宮本武蔵が紆余曲折を経てエネフィアにたどり着き、その後開発した流派。日本に居た時点から様々な武器を使いこなしたとされる彼に相応しく、刀以外の武器も使用可能。
基本的な思想等は彼が遺した二天一流に近しい物があるものの、異世界に来て魔術等の地球から見れば超常と言える力の存在を習得した事により、完全に別物と貸している。
基本的な思考としてはある意味真っ当な剣技に近い。故に搦手等は多くなく、連撃や体術等を併用して真正面から敵を討ち倒す事を主眼としている。
現代ではは武蔵当人が道場を開いてとある街にて教えを授けている為、その門弟達を中心として使い手が居る。300年前当時にカイトが主に使った剣術の一つ。
・主武器
開祖が宮本武蔵なので刀が主流。だが、槍術や弓術、果ては十手等も使用可能。カイトと武蔵のみ――両者共に事情あり――、大剣と大太刀という歪な二刀流を使う。
・創設者
新免武蔵守・藤原玄信(宮本武蔵)
・主な使い手
宮本武蔵(開祖)/カイト・天音(皆伝)等
――――緋天の太刀
・基本
宮本武蔵のライバルと謳われる佐々木小次郎が使ったとされる巌流を、その使い手である佐々木小次郎が武蔵の二天一流の改良に伴って自身も巌流に改良を施してその名を再度改めた剣技。巌流は伊藤一刀斎の一刀流の流れを汲む為、主兵装は大太刀という一風変わった流派。
基本的な思想としては、武蔵の蒼天一流に対して妖刀に近い。搦手が多く、幻術紛いの事を可能とする術技や障壁の無効化、武蔵をして打たせれば負けと言われる様な一撃必殺とも言える剣技が数多く存在している。
こちらはその出身や出生、身分の関係で武蔵とは違い道場を開いてはいない為、当人が見込んだ剣士――カイトは故あっての特例――にのみ一子相伝に近い形で伝授している。使い手は歴史上でも数える程。
・主武器
大太刀(所謂、物干し竿)
・創設者
佐々木小次郎
・主な使い手
佐々木小次郎(開祖)/カイト・天音(皆伝)他若干名
――――神陰流
・基本
カイトが地球で学んだ剣術。新陰流開祖、剣聖・上泉信綱当人が興したもう一つの新陰流。表の新陰流があくまでも真っ当な人が使う剣技であるとするのなら、裏の神陰流は神域にたどり着いた剣を振るえる者の為に開発された武芸。
神陰流の基礎からして、どれか一つの流派を皆伝まで修めたと言える領域――あくまでも領域なので皆伝の必要は無い――にたどり着かねば習得不能と断じられる究極の剣技の一つ。そしてそこまで至っても、剣術に対する適性以外の適性も要求される極めて高度な剣術。
しかしそれ故、この神陰流を極めているのは上泉信綱のみ。皆伝までの到達は新陰流の允可状を与えられたという柳生石舟斎でさえ、剣術以外の適性とあまりの困難さに習得は不可能だった程。現代の新陰流の使い手達ではどれだけ頑張っても不可能との事。
基本的な思想としては新陰流に準じるが、転の解釈が表と裏では僅かに異なっていたりと魔力等超常と言われる力を使える事を前提とした構築がなされている。また、技が殆ど存在しないのも特徴。
・主武器
刀(信綱当人曰く、究極的には奥義を使用する以外には刀も必要無い)
・創設者
上泉信綱
・使い手
上泉信綱(開祖)/カイト・天音(目録相当)/柳生石舟斎(目録相当)らごく一部の信綱の弟子。
更新履歴
・2018年2月12日 Version1.0 投稿