第258話 伝説の英雄達 ―たどり着く者達―
ルクスと武器を持ち替えたカイトを見て、クズハ麾下の隊員は総出で驚いていた。
「あれは聖剣の筈! 何故使えるんだ!」
何にか。それは簡単だった。カイトが難なくルクスの持つ聖剣ルクシアを抜き放ち、戦闘を開始した事に驚いたのだ。ちなみに、盾にも名前があり、此方は聖盾ルクセリアである。
「慌ててはなりません! お兄様はそういう御方です! 多少の不可思議はお兄様だから、ということで流しなさい!」
何気にひどいセリフではあるが、既にこの程度の驚きに慣れきっているクズハは隊員たちを叱責する。そして、隊員たちも今までのカイトの行動から、確かに、と流すことにした。
ちなみに、であるがクズハは当然カイトが聖剣を使える事は把握している。
「何故使えるか、か……ルクシアとルクセリアに聞いてくれ」
カイトが若干笑いを堪えた顔で言い放つ。それを受けて、最前線で相手をしていたティーネが笑いながら同意した。
「確かに、それが確実そうね!」
「お前が思っている方じゃ無いと思うぞ?」
「へ?」
ティーネの返答がありきたりであった事から、カイトはため息混じりに告げる。一方のティーネは案の定てっきり武器技持ちの武器に良くある武器自身が選ぶとかそういうことだと思っていたらしい。戦闘中にも関わらずティーネは、目を丸くして小首を傾げた。
「……こいつら、マジで武器の精っぽいの宿ってるから」
「は?」
様々な魔術的な現象や、不思議が溢れるエネフィアだが、武器の精が宿っている様な武器は、聞いたことが無い。有るとすれば、シロエの様に武器に魂を埋め込んだ物ぐらいである。それ故、ティーネや隊員たちは目を見開いて驚いていた。
ちなみに、地球でも同じように意思を持つ武器はかなり珍しいので、これは何もエネフィアに限った事では無い、というのは地球に帰ってからカイトが知った事である。
「……その反応はわかる。だが、マジで居るから」
「お、お、可怪しいですよ! そんな武器、あるんですか!」
「有るんだから仕方ないだろ……おい、でろ!」
隊員達の問いかけにここまで中座しては一緒か、と思いカイトは剣と盾に呼び掛ける。すると、カイトの求めに応じるかのように聖剣と聖盾は光り輝いた。
「はーい!」
「おっしゃー! わ、可愛い子みっけー!」
そうして現れたのは小さな手のひらサイズの女の子が二人。ユリィと同程度の体格である。二人はカイトの両側に顔の位置で浮かんでいた。年の頃はおよそ10代前半。二人共、大きな姿であれば、間違いなく美少女と呼んで良い容姿であった。確かに、聖なる武具の精の見た目と言えば、納得できる美しさであった。まあ、外見だけは、なのだが。
「ねねね、ルクス! 久しぶりじゃない?」
「ホント、久しぶりだよね! 300年ぐらい?」
彼女ら二人は気の赴くまま、戦闘中のルクスに問いかける。そんな二人に、ルクスは少し苦笑して答えた。なお、当たり前だが戦闘を行いながら、である。
「久しぶり、って言うのは君たち基準だね。僕の認識だと、昨日まで持っていた様な感じだから、あんまりそういうのは無いかな」
「そっかー。そんな感じなんだねー……私達も色々な持ち主を見てきたけど、死んでからも使ったヒトは始めてよねー!」
「カイト、さすがだね! いやーん、これで好きなだけ古今東西のイケメンを見繕える!選んで良かった! と言うか、終生の主に選んで良い!?」
「は?」
いきなり語られた聖なる武具の精霊に有るまじき言葉に、時が止まる。それは戦場だけでなく、観客席や司会も一緒だった。
『あのー、今、イケメンとか言いませんでした?』
『うん、言ったね』
司会をしていた真琴とユリィが、全員を代表して問いかける。尚、ユリィは相変わらずの二人にあきれていた。その言葉に、武器の精霊である二人はため息混じりに武器の思いの丈を語り始めた。
「え? うん、言ったよ。やっぱりさー、私達武器だって使い手を選ぶ権限は有るわけよ。どうせなら、イケメンに使ってもらいたいよねー。宿ってる意思が女の子だと、可愛い子にさー。あ、私達は可愛い子でもいいよー。バイだから。」
「ねー」
頷き合い、二人で軽いキスをしあう武器の精二人だが、何人かの武器技持ちの武器がそれに同意するかのように少しだけ輝いた気がするのは、気のせいだと思いたい。そんな二人のいつもの調子を見つつ、カイトはため息混じりに過去を語り始めた。
「もともと、こいつらの存在を知ったのは偶然なんだ……これが聖剣だ、ってことで面白半分にどっかの酔っぱらいが抜いてみたんだよな」
その瞬間、片翼で先ほどまで豪快に吠えていたどこかの酔っぱらいは即座に視線を逸らした。本人もやっちまった感はあったらしい。
なおその結果、信仰心の欠片もないカイトが抜いて、ルクスがぽかん、となり直後に卒倒し、ルシアが倒れたルクスを抱き起こしたのだが、それは横に置いておく。
「あの時はルクスかんかんだったよねー。あの時のルクスはほんとーに、頭が堅かった」
生真面目一辺倒だった当時のルクス。勝手に自分の信仰の聖遺物を抜けるか試されていたのだから、怒るのは仕方が無いとも言えるが、道具にはそこまでのこだわりはなかったらしい。逆に今になって頭が堅いと詰られた。
「あはは、笑うしか無いね。」
本人も当時は堅かった、という印象が有るらしく、苦笑していた。ちなみに、今の性格になったのは、彼女らのおかげも大きい。こんなおちゃらけた精霊とほぼ常に一緒なのだから、仕方が無いと言える。信仰の対象とも言える聖遺物に宿る精霊が、こんな性格なのだ。信仰と現実は乖離している、と非常に理解できた。
「で、オレはさすがに抜けないだろうなー、と思って遠慮してたんだが……酔っ払ったおっさんと調子に乗ったユリィに無理やりやらされて、こう、スポッ、と」
カイトは楽しげな笑みを浮かべながら、一時中座した戦場で一同に過去を語る。ちなみに、カイトが試さなかった理由は簡単だ。当時確かにカイトは頭一つ抜け出た力量を持っていたものの、ルクスと同格程度の実力であったバランタインが抜けなかったが故に何らかの資格が有るのだと思い、無駄と切り捨て抜かなかったのである。
「いや、ねー。ホントはウィルにも抜かしてあげたかったんだけど、彼弱いからさー。私達の使い手としてはどうなの、ってことで、却下しました」
「後もう少し、強かったらよかったんだけどねー」
『えー、と、あの、バランタイン様などは……』
ならば力量で十分であろうバランタインが何故抜けなかったのか、という疑問に突き当たり、詩織が問いかけた。が、この問いかけに武器達の答えは辛辣だった。
「あの筋肉ダルマは却下。ゴツくて趣味じゃないしー」
「汗臭いしー。すぐ酔っ払ってえろえろー、ってなるしー」
「てめえら!容赦無いな!」
精たち二人から容赦無い言葉を掛けられたバランタインが怒号を飛ばす。そんな彼を笑いながら、カイトは更に続ける。
「まあ、それは置いてこうぜ。まあ、それでなんで抜けるのか、ってかなり真剣に相談してたら、こいつらが出て来た」
「いやねー、さすがに見てらんなかったわけよ」
「どんな影響があるかも分からないし、信仰から離れた自分に使えなくなるかも、ってことで封印するか、返却するか、とかいわれてさー。折角イケメン達よりどりみどりなんていう滅多に無い状況で、しかもその一人が私達みたいなのに理解あるヒトだったから、試しに相談したわけ」
「大当たりだったねー。お陰で各種族、各国のイケメンや美女達を見たい放題、いや、本当に感謝してます」
「ああ、オレたちも世話になった。そして、これからも世話になる」
「うん。じゃ、戻るねー」
「ばいばーい!」
二人の武器の精はそう言うと各々武器に戻っていった。全員が唖然とする中、カイトが盾を前に突き出し、剣を構え、戦闘態勢に移った。この常在戦場の在り方こそが、誰もが恐ろしいと感じる物の一つだった。とは言え、当然だが司会者たる真琴までそうはならない。なので、カイトに向かって問いかけた。
『聖剣じゃなくて、邪剣じゃないですか? 思い切り邪念しか無いように思うのですが』
「……それは思ってた」
頬を盛大に引きつらせた真琴の問いかけに、カイトが笑いながら同意する。彼女らが出て来た時から、いつしかカイト達は誰も――ルクスやルシアさえ――2つを聖遺物などと思わないようになってきていたのだった。
「まあ、こんな邪念しかない様な武器だが、性能は紛うこと無く世界有数だ! 当たると痛いじゃすまねえからな!」
そう言ってカイトは気を取り直して、未だ呆けている敵へと突撃する。カイトの言に違わず性格はあれだが武器としての性能は十分で、カイトの力量もあるが、幾重もの多重攻撃は全て盾で防がれ一切通すこと無く、カイトの攻撃は堅牢な防御の上から殆どロスすること無く、叩き込める。そうして、何人もの隊員たちが呆気無く、戦闘不能にさせられていくのであった。
一方、二人の相棒達が消え去ると同時に、ルクスは笑い声を上げた。
「あはは! あの娘達はいつも通りで良かったよ!」
「は、はぁ」
楽しそうに笑う祖先に、エルロードは頬を引き攣らせて同意するしか無い。
「さて、残るは君たちぐらいだけど、まだやる?」
問いかけて、ルクスは剣呑な雰囲気を漂わせる。自身の取り分で残っているのは、最早ルキウスとエルロード他、数人だけであった。アルという最大戦力を欠いたことで、一気に瓦解したのだ。
「御意に。我らとて、この地を守る騎士。引けぬ一戦は有りますので。それに、我ら全員、貴方様の子孫。引く道理は有りますまい」
「うん、いい心意気だよ。じゃあ、最後迄、戦おうか」
そう言って、ルクスは刀を構え直す。先ほどまでの楽しそうな笑みは何処へやら、再び、戦士としての笑みと冷徹な気配が浮かぶ。
「とは言え、敗北は覚悟の上。総員、最後の命令だ!最早連携を取れるだけの人数も居ない! 意地を見せるのみ!」
「おおぉー!」
そう言って、全員が一気に攻撃を開始する。最早、連携を殆ど捨て去った、各個人が全力を出すだけの戦いであった。だが、それでなお、届かない。心意気こそ届いただろうが、剣筋は一つも届くことが無い。それが化物が英雄たる所以だった。
「……さて、君はどうするのかな? このままやられるつもりかな?」
更に数人居た隊員を全て戦闘不能にして、始祖と親子二人だけとなった戦場での斬り合いの最中、ルクスはルキウスに問いかける。アルが防御に、ルキウスが攻撃に回った時から、その攻撃に違和感を感じたのだ。だが、それに確証を得られていないルキウスは訝しげな顔で問い返した。
「どうする、とは?」
「気付いているんじゃないのかな?」
そう問いかけるルクスの顔は、この戦闘で最もの笑みが浮かんでいた。それこそが、正解だと言わんばかりだった。
「では、やはり正解ですか?」
始めルクスの問いかけを不審がっていたエルロードだが、ルキウスが応じたことで、驚きを得た。自分たちには、全く理解出来ない問いかけであったのだ。
「たぶんね。カイトには?」
「一度だけ。カイト殿が偶然自分の自主的な型稽古をご覧になられたことが」
「その時、カイトは何か言ってた?」
「いえ、只、笑みを浮かべられただけです」
それを見たルキウスは、自身の辿り着いた答えを正解と判断し、その道を突き進む事を決心した。そして、それは正解だったらしい。今の尊敬する始祖の笑みを見てその確証を得て、常に仏頂面の彼でさえ思わず笑みが浮かびかねない程だった。
「まったく……まさか君が正解に辿り着いたんだ。僕はてっきりさっきのアルフォンスや、君のお父さんが辿り着いたかな、って思ったんだけどね」
ルクスは少なくない称賛の感情を滲ませて、意外感と共に告げる。自分と戦う直系三人の中で、最も武芸の才能の無いのはルキウスだ。それ故、除外したのだが、全くの大穴であった。
それ故に、楽しげな笑みが浮かんでいた。こういう番狂わせがあるからこそ、長生きはやめられない。そう言わんばかりの笑みだった。なお、既に死んでいる、というツッコミは無しである。
「ルキウス、何の話だ?」
とは言え、それは理解出来る二人だけの間で理解される事だ。二人だけにわかる会話をされ、エルロードがルキウスに問いかける。
「戦い方の話です。自分には才能がありませんでしたので、只々型を極める事しか出来ませんでした。それ故、気付いたのかと」
始めは偶然だ。もともと自分より強く、カイトが来てからは更に強くなる弟にルキウスは兄としての矜持として、少しの悔しさを抱いていた。
そして、どうすれば少しでも追いつけるのか、と考えながら稽古をしていたのが、いけなかった。手から片手剣がすっぽ抜け、飛んでいったのだ。しかし、そこで違和感に気付いた。
「申し訳ありませんが、少々、稽古をつけてもらえますでしょうか?」
「うん、いいよ。じゃあ、まずはどこまで出来たかの確認からだね」
そう言って、両者は武器を仕舞う。そうして、お互いに騎士としての一礼で応じ、素手で応酬を開始するのであった。
同じ頃。カイトが突撃すると同時に、バランタインの方はため息を吐いた。
「はぁ……この程度かよ……」
リィルは一歩も引かないものの、直線的すぎる攻撃に、バランタインが呆れる。だが、呆れられたリィルは全力だ。それを見て取ったが故に、呆れたのであった。
「コレもダメですか!」
リィルでさえ通じない事を見たブラスが、眉を顰める。
「どうした?<<炎武>>は使わないのか?」
そんなバランタインの言葉をリィルは無視し、なおも攻撃を繰り出し続ける。
「だぁら、通じねえ、って言ってんだろ?」
そうして、バランタインはリィルの槍を弾き、そのまま体捌きを利用した体術で、大きく吹き飛ばした。それは数多の戦場で培った絶妙な感覚に則った動きであった。
「合気道って奴らしいぞ? 相手の力を利用して戦う、ってえ武術らしいな」
リィルを吹き飛ばしたバランタインは、首を鳴らしながら告げる。自身は戦闘の最中で習得した物なのだが、カイトがそう言ったことから、そういう武術も有ると知っただけだ。
尚、カイトも合気道がどういうものなのかはその当時知らなかった。ただ単にそう見えたことと、バランタインが感覚的に同じ事を言ったから、単純にカイトも『合気道』と言っただけである。
「……父上。さすがに、コレは無理かと」
そうしてリィルが吹き飛ばされた先は、ブラスの横だった。此方は全力で向かっているのに、バランタインは余裕で捌き、反撃まで繰り出される。そんな圧倒的な武芸に思わずリィルの顔には苦笑が浮かんでいた。それを受けて、ブラスは一瞬だけ黙考し、まだ秘策があると判断し、使用を決断する。
「秘策を使いましょう。問題はあちらがその時間を下さるかどうか、ですが……仕方がありません。<<炎武>> を使えないものは総員で始祖様を押さえなさい! 残りの者は全員、陣形・炎で行きます!」
そう言って、ブラスが号令を掛ける。それを見たバランタインは、何かをしてくると気付き、先に制した。
「お、なんかしてくんのか? なら、少し待ってやる。万全の態勢で来い。」
そう言って、彼はハルバートの柄の先端を地面に突き刺して構えを解く。それを見たブラスは、陣形を変更し、全員――自身も含め――をリィルを中心とした陣形へと変更した。
「おおぅ。あいつの戦闘法の正解に辿り着いた奴いんだな」
そうして、しばらくは他の二人の戦闘を見ていたのだが、上空で始まる素手での殴り合いに、バランタインが感心していた。自身の知る限り、戦闘方法を間近で幾度かみていたルクスの息子でさえ、正解には辿りつけていなかったのだ。それが時を経た今、気付いた者が居るとするなら、見事と言えた。
そうして暫く。そろそろ良いか、と言う所で、自分の敵を睨みつけて問いかけた。
「……で? てめえらは準備出来たのかよ?折角、こっちが手を出さねえでやったんだ。まだ出来ませんじゃ、すまねえぜ?」
睨みながらも獰猛な笑みを浮かべ、バランタインはリィルを中心として組み上げられた陣形を観察する。リィルを中心として、陣の全体を覆うようにかなり大規模な炎が上がっていた。
「ほお、結構な火だな」
少しは見れる程度となった力の奔流を、バランタインが嬉しそうに眺める。そうして、バランタインは、それを真正面から受け止めるべく、地面を踏みしめ、防御の姿勢を取った。
陣形そのものは見たことがなかったが、バランタインにはこれからやろうとしている事については想像が出来た。なにせ彼はブラス達がやる技全ての開祖だ。わからぬはずがなかった。
「では、行きます!」
リィルがそう言うと、今まで周囲に舞っていた炎が一気にリィルの槍へと集まり始める。
「<<業火艶・極>>!」
そう言って、リィルが創り出したのは、真っ白い炎の槍。そうして、リィルが一度目を瞑り、瞬の投擲フォームを思い出す。投擲に限るなら、瞬は完璧にリィルを超えている。そう言えるだけの自信があった。そうして、自身の姿勢をそれに合わせるように修正していく。
「はぁあああ!」
気合一閃、投げ放たれた槍は、音の壁をも優に突き抜け、一直線にバランタインへと向かう。そうして、ほぼ全ての力を込めたリィルは、荒く息をして、片膝をついた。かなりの体力と魔力を消費した様だ。対するバランタインは槍を自らの横に突き刺すと、自身を狙う槍を両手で掴み、暫く拮抗する。
「おぉおおおおおおお!」
バランタインは大地を踏みしめ、まるで野獣の様な雄叫びを上げて、力技で強引に抑えに掛かる。その衝突の余波で、周囲には可視化するほどの魔力が渦巻く。そうして、遂に。
『動いた! 遂に、山が動くぞー!』
真琴の声に、観客たちが歓声を上げる。少し、ではあるが、バランタインが後ろにずれたのだ。そうして、少し動き出せば、ゆっくりとだがだんだんと目に見える程に動き始める。しかし、数メートル程動いたところで、バランタインが裂帛の気合と共に、更に力を込めた。
「うぉおおおおお!」
そして、獣の様な裂帛の気合と共に込められた力に、遂に槍が押し負ける。ドゴン、という轟音と共に、槍に宿った炎が消え、元の槍に戻った。
「やるじゃねえか。<<豪炎砲>>か」
ニィ、っと獰猛な笑みを浮かべ、槍をリィルの横に放り投げる。下を向いて息を整えていたリィルだが、投げ渡された槍を見て、押し負けた事を知る。
「ご褒美だ。もう一個上の技をみせてっやっか。」
そう言って、先ほどリィル達が集まって創り出した炎を上回る炎を、バランタインは単身で生み出したのであった。
お読み頂き有難う御座いました。
次回予告:第259話『伝説の英雄達』




