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「ボクはわるいスライムじゃないよ!」……そんなふう考えていた時期が私にもありました。  作者:
「ボクはわるいスライムじゃないよ!」……そんなふう考えていた時期が私にもありました。
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縛りプレイが至高と思っていた時期もありました。

<縛りプレイが至高と思っていた時期もありました。>


 一週間が無事に過ぎてしまった。

かみさまにはもうちょっと、九十年ぐらいピンピンコロリでよろしくってお願いしておけばよかった。

なんて欲のない奴なんだ、ボクは。

きっと性格が良すぎて、来世こそは世界最強の人間として転生しちゃうね!


 冗談です、かみさま。期間延長お願いします。

え?無理?そこをなんとか。


 夜が明けて、ひとまず大きめの木の根本にボクは隠れてる。

そして、いよいよ来てしまった。例のオッサンたちだ。


「なんだこれ。」

「木が枯れてるな、こっちは倒れてる。」

「やはり何かあるんじゃないか。」

「今日で見つからなければって思ってたが、これは放置できないな。」


 はいボクのバカー!

ボクは木に穴を開けていたと思ったら、墓穴を掘っていた……。

よくわからないと思うが、うん、ボクにもわからん!

だってバカだもん♪


 だって、木の洞に隠れるとかよく言うじゃん?

まさか穴を開けたら枯れるとは思わなかったの。

キツツキだって穴ぐらい開けるじゃん?ね?

まさか、逆に目立つことになるとは!予想外!想定外!


「あれ?見ろよ。この線。」

「枯れてる木と枯れてる木の間に線ができてるな。」

「ああ。ずっと繋がってるな。」


 はいバレた!いいよ笑えよ!ちくしょう!

こんな状況でも声も涙も出ないスライムの体がありがてぇ。

いや、スライムじゃなければ、そもそもこんな状況にはなってなかった。


 あああ、隠れなきゃ良かった?

ううん、少しは時間が稼げてたよ。仕方ないよ、ボクには他に何もできなかったよ。

ノロマで動けないし、地面も掘れないし、木に隠れるのがマストだったよ。


「こっちに続いてるな。」

「辿ってみるか。」

「そうだな。」


 いやああああああああ!

来ないで!来ないで!来ないでええええええええ!

今からでも穴を掘って地中を進むべき?どうやって掘るの?

むしろオッサンたちに掘られてしまうの?ボクに穴が開いちゃうよ?!


 ううう、バカみたいに、ゲームでスライムだけ倒してレベル99にする縛りプレイとかしなきゃ良かった。

きっとそれでスライムになる呪いにかかったんだ。

大量虐殺されたスライムたちが呪ってるんだ。


 いや、そんなはずはない。たかがゲームだよ。

落ち着きたまえ。クールだよ、クールにいこう。ヒャッハー!


 ボクがパニックになりつつ震えていると、オッサンたちがいよいよ来てしまった。


「この木はまだ枯れてないが穴があいてるな。」

「この中にいたりしてな?」

「ハハハ、いたらどうする?」


 なんだか和やかな雰囲気でオッサンたちは喋り、皮の手袋をつけたオッサンの手が近づいてきた。

やめて、やめて、マジでやめて!危ない!

ボクも危ないけど、オッサンも危ないから!


 はい、オッサンの手が肘から無くなったー。

泣きたいのに泣けない。逃げたいけど逃げられない。

げにスライムの身はあぢきなし。


「うっ、あああ、俺の、俺の腕が!」

「おい、大丈夫か?!」

「本当だったのかよ……。」


 オッサンたちがザワザワしてる。

すみません、悪気はなかったんです。悪意もないんです。

ボクはいいスライムなんだよ。いじめないで。触らないで。


 いいスライムだけど、危険物スライムでもあるの。

なんでみんないちいち触るの?バカなの?死ぬの?

触って欲しくなんか、なかったよ。人肉とか不要なんだから!


 現実逃避して逆ギレしても、ピンチなのには変わらない。

怒りと戸惑いが外から伝わってくる。

ボクの命はいよいよ終わる。


 オッサンたちが短剣を突っ込んできた。

なにすんの?死んじゃうよ!


 やめて!こんな打ち切りエンドはやめて!

ボクの来世にご期待ください。


 ズブリとボクの体に剣が刺さった。


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