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それでも私は④

やっと彼氏登場します(笑)


長かった…


でも、ここからもわりと長いです…

かれこれ福原が恋愛相談に来て一週間がたった。

この間に福原が恋愛相談に訪れたのは、カフェのことを含めると2回。

実は今日、久々に福原が彼氏と会うらしく、キヨに尾行をお願いした。

「え、尾行…ですか?」

「うん。一度私の彼氏がどんな人か見ておいてほしくて。」

「…バレないです…かね?」

「向こうはキヨくんの顔知らないし、大丈夫じゃないかな?」

この一週間で福原はキヨくんと呼ぶようになった。

「…わかりました。念のために保険をかけて、尾行することにします。」

「保険…?ま、とりあえず、よろしくお願いします。」


その週の日曜日。月曜日が終業式なので、夏休み前最後の日曜日だ。

「って、なんで私も一緒⁉︎」

トモが叫んだ。

「仕方ねーだろ?保険だよ。ホケン。」

キヨが前日に明日の朝、駅集合とLINEをした。何事かと思って行ってみれば、今日1日福原のデートの尾行をするのだと言う。

「保険って、私と一緒にいてどーゆー保険になるのよ!」

「男1人で尾行してたら、どーしてもコソコソして怪しまれるだろ?女と一緒ならコソコソする必要もないし、デートみたいに見えるしさー。」

おとなしく はい、そーですね。 と言えるほどトモは冷静ではない。

「それならそうと、ちゃんと言ってよ!こんな格好じゃ、デートな雰囲気なんて出ないよ!」

トモは非常にラフな格好をしたいた。

それに対し、キヨはある程度デートな雰囲気の格好をしているため、温度差が生まれている。

「えー。あ、じゃあ、お詫びに向こう着いたらまだ時間あるし、トモの服見よーよ!」

「え!」

トモに返答の余裕も与えず、キヨは手を引っ張り駅に入った。


で、現地到着。

「ちょっと!これじゃ、ホントのデートみたいじゃない!」

「…そーか?」

こんなのフツーだろ?みたいな感じの返事がやけにムカつく。

「さ、まずトモの服さがさねーと。」

「…ねえ、キヨ。私まだ了承してないんだけど…」

「…え?まさかここまで来て今さら無理とか言うんじゃねーよな?」

「…言いません…」

何か、完全にキヨの思いのままに事が運ばれている気がした。

とりあえず、トモの服を探すために店を回る。

キヨは男なのに、女性ものの服のファッションセンスもかなりいい。

中学時代、キヨはかなりモテた。

モテるというか、コロコロ彼女が代わるヤツが学年にいたので、1番ではなかったが人気は相当あった。

おそらく高校でもそうなのだろう。

コミュ力は高いし、何気に周りのことよく見てるし、優しいし、文句の付け所がない。

結局、一緒に服を選んでキヨがそれを支払う。

「いーじゃん。」

夏なので、ワンピースを選んだ。

「…なんか、キヨ、気持ち悪い(笑)」

「え」

なんでそんなこと言うんだよという顔でトモを見た。

「だって、女物をこんなパッとしかもセンスよく選んじゃうんだもん!男物なら全然納得だけど、女物だと、なんか逆に気持ち悪い(笑)」

「…気持ち悪くて悪かったな(笑)」

「いやー、でもどちらかと言うと褒めてる?ってか尊敬?いや、うーん…。ま、こう、いい意味で言ってるんだけどね。」

「一応彼女は何人か出来たことはあるからな。そのうちわかるよーになったんだよ。」

「何人か?その言い方だと2人や3人くらいに聞こえるよー⁇(笑)」

ニヤニヤとトモが見てくるので、キヨが少し訂正した。

「…何人も!これでいーか?」

「うん(笑)」


さて、みなさん。彼らの本来の目的はデートを見守ることです。

そろそろ集合時間なので、ここからは仕事モード。

11時にターゲットの2人が現れた。

「トモ。あれが福原さん。とその彼氏。」

キヨの指すほうを見る。

「どこ?あ、アソコ⁇…⁉︎」

トモが明らかに驚いた顔をしている。

「…どーかした…⁇」

「…あの彼氏のほう。」

「え⁇うん。」

「1年前まで近所に住んでたお兄ちゃんだ…」

「…は⁇」

「1年前、一人暮らしするんだって、引越した近所のお兄ちゃん。私もよく遊んでもらってた。高校時代のイメージは彼女がよく代わってるって感じだったけど、それだけモテたんだよね…」

「え、じゃあようするに、トモはあの男の人知ってるってこと…?」

「うん。名前は竹原光亮たけはらこうすけ。ずっとテニスしてて、その頃あるアニメが流行ってたこともあって、女子からはプリンスって呼ばれてた。」

「プリンス…ねえ…(笑)」

プリンスのしていることを知ったら女子たちは何を思うか…と思いつつも、口にはしない。

「あ、キヨ!2人歩き始めたよ!」

とりあえず、尾行開始。


福原とプリンスは至って普通にデートしていた。手をつないで、いろんな店をみたり、休憩したり…。

午後1時、少し遅いがお昼を食べることにしたらしく、店に入って行った。

「…なあ、トモ。ここってさ…」

「…うん…」

店の前で2人は止まった。

「と、とりあえず、入るしかない…よな。」

「…そーだね…」

カランカラン

「いらっしゃい!って、阿部くんとトモだ!」

店に入って店員を見ると1番初めに2人の知った顔が。

「ああ…。未来ちゃん。久しぶり…」

「え、あ、そーだね!いつぞやの時はお世話になりました!今日は…」

キヨとトモを交互に見る。

「…トモとデート⁇あんたらいつの間にカレシカノジョになったの…?」

「あ、え、いや、そーじゃなくて」

キヨはニヤニヤしている佐伯に事情を説明した。

「ふーん。相変わらず、厄介なことしてんね。わかったわ。ちょっとだけ手伝ってあげる。さ、席に座って。こちらですよー。」

と、無理矢理2人を席に案内した。

「大切なお客様をあまりジロジロみて、不快な思いをさせないよう、よろしくお願いします。」

佐伯が注意を促し、その場を離れた。


それから少しターゲットの2人を見ながら食事をする。

この店はパスタ屋。この辺りでは結構有名な店で、お客もいっぱいだった。

「特に変な様子もないみたいだよね?」

「こっちから見た感じはな。」

「お客様。お水のお代わりはいかがですか?」

佐伯がそこへやってきた。

「あ、未来ちゃん。どお⁇何かわかった?」

「うーん…。至ってフツーなんだよね…」

「フツーって、要するに問題のなさそうなカップルってこと?」

「うん…。もう少し正確に言うと、彼氏のほうはめっちゃ楽しそうなんだけど、彼女のほうが見た目すごい楽しそうだけど、何か奥があるってゆーか、隠してる?そんな感じ。」

「ふーん…。ありがと。参考になったよ。」

「いえいえ。助けてもらったからこれくらいはねー。」

ちょうどその時、ターゲットの2人が店を出ようとしていた。

話が先にあまり進みませんね…(笑)

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