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境界  作者: はらぺこ姫
第4章
46/50

張り込み開始

ユウ視点

「そうそう、こっちからもユウに報告があった」


ニールさんがパンを食べた指先を、軽く布で拭いた後。


ユウのほうも落ち着いたのを見計らって、声を掛ける。


「赤マントの話。ユウが出かけている間、一回しか顔を出してないんだよ」


ニールさんが、別の棚からファイルを取り出す。


「ユウが時々聞きにくるから、そのつもりで情報を集めていたんだが」


と、ニールさんが、ファイルをめくる。


「そういえば、これまで出没してからしか捜査したこと無かったですね」


別の団員が思いだしたように、別のファイルを追加する。


「じゃあ、この地図使ってみるか?」


と、地図を出す団員が持ち出してきて。


「よし、目撃情報洗ってみよう」


と、皆で始めたものの。


出没情報はバラバラ。


目撃後の事件の内容もバラバラ。


目的が見えてこない。


内容の書かれた報告書の前で皆が唸る。


その時、地図を纏めていた団員がぼそり。


「あれ?ユウの家の近くで目撃情報消えることが多いですね」


顔を見合わせる団員達。


急いで、地図に線を引き、動きを確認する。


「確かに、ユウの家を中心に消えることが多いな」


ニールさんの言葉に、皆が集まってくる。


「なら、ユウの家を張れば」


ニールさんがユウの顔を見る。


ユウも他の団員と一緒に頷く。


「よし、今日からユウの家に交代で泊まり込みだ!」


泊まり込みから一週間。


ほぼといって良いほど動きは無かった。


その間、ユウの家は充実した。


誰かがベッドやら布団やらを持ち込み。


皆で入れる風呂に改装され。


元々あったゲーム台は、綺麗に磨かれ。


いや、むしろその辺の賭博場より立派になったかも知れない。


ただ、現金は賭けず、食べ物なのが、らしいといえばらしいが。


「たまに団長の差し入れもあって、快適」


とカードを握りしめた誰かが言えば。


「ご飯もその辺の食堂より美味いし」


とユウの頭をぐりぐり撫でる団員。


「彼女に最初疑われた時は困ったけど。

一度連れてきたら、何も言わなくなったしね」


と別の誰かも、ソファに寝転がりながら答える。


その時、夜を切り裂くピーと言う笛の音。


「あ、異変だ」


皆で顔を合わせ、そのうちの何人かが駆け出して行く。


静寂が訪れる。


「様子からして、赤マントではなさそうだ。何かの摘発か?」


ニールさんの顔がいつになく真剣味を帯びている。


そして、しばらくすると。


家の前に馬車が止まる。


「シェルガード家の紋章だな。団長の家の誰かだ」


ニールさんが、やや緊張した面持ちでそう告げた。


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