次の仕事は
ユウ視点
ギルドに呼ばれてユウが顔を出す。
「あ、ユウさん。ギルドタグ出来ました」
と、受け付けの人の声。
「本来の実力であれば、シルバークラスなんですが。
ギルド長が報告書を見てカッパーランクだと」
よくわからないユウ。
「ランクはわかりますよね。
プラチナ、ゴールド、シルバー、ブロンズ、カッパー。
一番下が見習いなんです」
それは手続きの時に聞いたので、知っている。
「ランクによって、貰える仕事が変わるんですけど。
カッパーだと、主に商隊の支援が中心になるんです」
ユウの顔が輝いたのを確認して。
「ということで、一番近い商隊の出発が、草原の街。
前回は王都から南東でしたが、今回は、北西になりますね。
放牧で有名な町です」
ギルドを出たユウは、少し考える。
「ニールさんなら知ってるかも」
そして、その足で詰所に寄ったユウ。
「ここは、観光案内所じゃ無いんだけどなあ」
とボヤきながら、草原の街の名物は、丸焼きだ。と教えてくれる。
「あの辺は、クラーケンみたいな大型の魔物は居ないからなあ。
楽しんでおいで」
~草原の街~
草原の街の同行者は、スパイスが目当てだという商人のおじさん。
草原の街にある、料理に合うスパイスの話で二人は盛り上がった。
村とは違うどこまでもなだらかな草原の景色。
草原の街近くの休憩所で、丸焼きの実演をやっている。
そう。ここまでは問題なかった。
名物の丸焼きを食べようとしたとこまでは覚えている。
その時、上空に大きな影がさして、ユウは慌てて買ったばかりの丸焼きを離すまいと掴み。
「大きな魔物は居ないって言ってたよねー。ニールさん」
上空で、ユウはドラきちに向かって叫んでいた。
「魔物じゃなくて、こんな大きな鳥だったんだねー」
何処かのんびりしたユウに。
『丸焼きを手放せば問題なかった』
ドラきちの視線が冷たい。
鳥は、草原地帯を抜け、砂漠の気配を感じさせた辺りで降下する。
やがて、巣穴には。
「可愛いねー。雛だ」
ユウくらいの大きさの雛たちが、母鳥の帰りを待っていた。
「全く。ヒヤヒヤしたじゃない」
と、鳥から女の人に変わったお姉さんが言う。
「だって。丸焼きを取られたくなかった」
とユウが返す。
その時、ドラきちが。
ピッ
と鳴く。
「へえー。丸焼きはあげられない。でも困るのよねえ。
子供たち、お腹を空かせてるもの」
とお姉さん。
ドラきちが再び。
ピッ。
「あなたたちが、うちの子達のご飯を採るのを手伝ってくれるって?」
とお姉さん。
ユウが、え?っと思った時は、崖から突き落とされていた。




