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境界  作者: はらぺこ姫
第4章
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王都の実力

ユウ視点

ギルド長から、今日のところはとりあえず帰れと言われたものの。


「宿屋全部断られました」


半べそのユウ。


「まー、仕方ないわなあ。そんな田舎丸出しの態度に、へんてこな使い魔がいるんじゃ」


何故か、詰所に居るユウに、ニールはやや引き気味だ。


「もしかして。団長からの伝言ってユウの事か?」


別の団員が、メモを持ってくる。


「貸してみろ。あー、良かったな。

ちゃんと団長、住むところを確保してくれてるぞ」


メモには、住所らしきものがあるが。


「ユウが…一人で行けるわけないよな」


ニールの肩が落ちた。


「確かに帰る途中だけどよ。

団長、絶対全部わかってやってる」


ボヤきながら、帰り支度を始めるニール。


「あ、晩御飯なら任せてください。

皆でご飯が食べたくて、材料は買いました」


よく見ると、ユウのリュックは、更に大きくなっていた。


「あー、うん。ついでだから、俺の彼女が増えても良いよね。

本来なら、デートの予定だったんだよ」


ヤケになって返すニールに、ニコニコとユウが答える。


団長が確保した家は、鍋を外でやっても問題ない程の場所が確保されていた。


しかも。


「思ったより遅かったな」


何故か団長が庭に居た。


「な、だ、団長!来るなら先に」


慌てるニール。


「あれ?書いて無かったか?」


団長の言葉に、もう一度メモを読み直すニール。


「確認に行くとある」


でも、まさか家に居るとは思わないよという呟きは、拾われない。


「団長と知り合いが羨ましい」


「団長の訓練は楽しそう」


ニールの顔が青ざめる。


「まさか、見てたんじゃ」


団長が咳払いをする。


「報告があった」


そんな二人を尻目に、ユウが、リュックから鍋を出す。


「ラオスおじさん、薪は?」


ラオスが、近くにある、木の束を取り出す。


「久しぶりにやるか」


斧を取り出すラオス。


「よしっ」


答えるユウ。


ニールはなんのことかわからない。


「ニール。お前も参加」


団長の言葉に、は?っと思う前に、割れた薪が目の前に飛んでくる。


反射で、パシッと受け取る。


「ラオスおじさん、薪割り下手なんだよっ。

ちゃんと受け取って」


あ?という前に、見当違いの方に飛んでいく薪。


「よいしょっ」


ユウが捻りを加えてキャッチする。


しばらくして、ニールに呼ばれて来た彼女が見たものは。


犬のように薪を受け取るニールの姿であった。


「こんなに薪どうするんですか?」


ゼィゼィいいながら、ニールが聞く。


隣の彼女は、少し怯えたようにニールにくっ付いている。


「もう少しで、来るはずだが」


ラオスの言葉と同時に、遠くの方でガヤガヤと声がする。


「あの、団長。本当にこれで良いんですか?」


団員達が持って来たものは大きな鍋。


さらにがやがやとした声と共に。


「追加の材料持って来ました」


街の人たちも集まって来た。


「ああ、せっかく辺境の村の本場の味が楽しめる機会だ。

存分に食べる必要があるだろう?」


ラオスは、さも当然のように言うが。


集まった人たちの頭に疑問符が飛び交った。

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