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境界  作者: はらぺこ姫
一章
1/8

報告書からみる世界

世界観

地方監察官 定期報告書(写)


件名:山間地方、辺境の村定期監察報告

提出先:王国中央監査局

担当:地方監察官 第三班

日付:※何度も書き直した形跡あり



一、目的


本報告は、山間地方、辺境の村における

・人口

・治安

・異変の有無

・外部影響

について報告するためのものである。



二、村の概況(共通認識事項)


辺境の村は、山間部と湖に挟まれた位置に存在する。

地形上の隔絶はあるが、外部との往来は完全に途絶してはいない。

よって、治安面での外部犯罪者滞在のメリットは少ないと考えられる。


家屋数:

→ 正確な数は現在確認中。

(集落、家族としての境界が曖昧であり、日によって人の出入りがあるため)


責任者:

→ 村長職に該当する人物は確認できず。

代わりに、複数名が状況に応じて判断・対応している様子。

役割分担は存在するが、固定的ではない。

食事も、時間が合えば皆で食べる風習あり。

よって、名字という概念、日付という概念が存在せず。戸籍というものも存在しない。


※詳細は現地からの追加情報待ち。



三、住民について


住民構成は以下の通り。


・子ども

・成人

・高齢者


いずれも確認済みだが、

「住民」と「滞在者」の区別が困難。


外部から来た人物が一定期間生活している例あり。

ただし、トラブル・衝突・排斥は確認されず。

それにより、犯罪者の温床の懸念は無いものと推察される。


→ 本件については、警備上の安全を踏まえ、継続観察とする。



四、生活・治安状況


治安:

→ 現状問題なし。


盗難・争い・暴力行為:

→ 確認されず。


ただし、

・道具の管理

・物品の所有

・責任所在


については、王国法に照らし合わせても、違法とは言えないものの、異なる運用がなされている可能性あり。

人が居れば飯を勧める、眠たければ寝るという生理現象と思しき習慣が散見される。

※意図的妨害はないため、風習という位置づけを行う。



五、特記事項


以下については、異常として判断するか保留とする。


・集団行動の統率が取れているが、指揮系統が見えない

・危険区域とされる場所への恐怖感が希薄

・高齢者の健康度が、他の地域と比べ高い。

※この件に関しては、他の地域にも参考になる部分もあると考えられる。

・判断基準が数値・文書ではなく、状態・体感に近い


上記について、報告書の抜粋にて判断されたし。

但し、経過事項については、報告が届いた順に掲載するものとする。


・熊みたいな人きたよー (ナナ)

・ちゃんと服洗わないと、汚い、臭い (代筆ユウ)

・光る草は、それまで腹痛に効いた草と違って、足腰に良い (ペッカ)

・答えは美味しいご飯 (ユウ)

・洞窟光ったが、異常無し (おっちゃん)

※呼称名と思しき記録があったが、それについては、皆が呼んでいるとの確認。名前と扱う。



六、総合判断


本監察官としての現時点での結論は以下の通り。


異常なし

よって、

・即時是正:不要

・介入:不要

・継続監視:必要

※継続監視に関しては、本村は王国基準における「正常」の定義と一致しない可能性があるため。


と判断する。



〜王国に提出された書類より



※忘備メモ(提出保留)


・鍋の材料が毎回違うが、非常に美味である。

・判断が鈍るほどの不安はない

・理由は説明できないが、危険は感じなかった



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