第二十六話 歴史の裏って一部の者しか知らないよな…?
ここはイートス王国の人でも限られた者しか知らない場所。通称、王の隠れ家。薄暗い石造りの地下空間にエルクと現国王がいた。
「そろそろのはずだが…」
王がエルクに不安をもらす。
その時、王の隠れ家が紫色の光に包まれ、魔法陣が浮かび上がる。
「ごめんね、待たせた?」
「いえいえ、私たちも今いたばかりです。」
「あ、そう。ならよかった♪」
紫色の長い髪の毛をツインテールにまとめる。中学生くらいの体位の女の子だ。この場には見合わないと誰もが思うだろう。
「それで、本日はどのようなご要件でしょうか?」
おじさんと青年がこの幼女にへりくだるのはいささか不思議な光景だ。
「あ〜あ、うん。それね。実は革命派が荷物が届くという情報をどこから嗅ぎつけたらしいよ。」
「「なんだと!?」」
「ことの重大さはわかってると思うけど、革命派は倉庫を狙ってるよ?あとはわかるよね?」
幼女らしからぬ、恐ろしい顔でエルクと王を見つめる。
「わ、わかっています。おまかせくだい。深淵主様。」
「も〜う、よしてよ!ボクにはフィオラという名前があるのだから。」
幼女は手を顔の前にスライドさせ、顔を変えた。その顔は見覚えのある美しいエフルの顔だった。
同刻。革命派の拠点から少し離れた茂み。
「やぁ!フォーゼちゃん。調子はどう?」
フォーゼは恭しくお辞儀をする。紫色の長い髪の毛をツインテールにまとめた幼女だ。
「実はさ、情報を得てさ。王族たちはルー王国からの物資がもうすぐ届くらしいよ。」
「それって…」
「そう。王族たちは物資を独占しようとしている。届くのはあの倉庫だよ。」
その幼女はにやりと笑った。
「キミの望みをかなえる絶好の機会だね。荷物が届いたあとの倉庫を襲撃すれば…」
「民が生きられると…?」
「そういうこと!ヘマしないでね?」
幼女は可愛らしく笑顔で言った。だが、目は笑っていない。これは脅しだ。
「おまかせください。深淵主様。」
「困ったな。今のボクにはフィオラという名前があるのに…」
幼女は手を顔の前にスライドさせ、顔を変えた。その顔は見覚えのある美しいエフルの顔だった。
「フィ、フィオラさん、何をして…」
茂みをかき分けて現れたのはサントだった。




