第二十話 鏡狼
「そろそろ、僕は我慢できないんだけどまさぁ!!」
五大魔人と名乗った人物は空気の刃を飛ばす。人の目では見えない。
銀時は結界を張る。防御結界だ。俺とフィオラを守るために広めに展開していた。
「そこの猫さん、やるね。」
「まぁ、神様やってるんでね。」
流れるように銀時は魔法で反撃した。影魔法だった。影を束ね、刃を作る。だが、魔人は微動だにしない。その攻撃はなかったことのように受け流される。
「影魔法とは地味だね。影魔法を扱えたのは二百年前のあの人間だけだよ。」
「陽炎か…」
「そうだよ。あれは美しかった。芸術だよ。」
銀時も心なしか共感していた。俺にはついていけない話だ。魔人は距離を取った。
「僕の名前はペルペトゥム。二つ名は『永遠問答』。今回は魔王様の従魔『鏡狼』の能力で一部だけ顕現しているんだ。この空間も『鏡狼』のものだよ。」
なんでこんなにペラペラと?『鏡狼』?聞いたことがない。
『サント、やつは嘘はついていない。』
『わかった。で、なんか案ある?』
『鏡狼を叩く。この魔人は無視しろ。』
大胆だね。この空間を破れれば、この悪夢も終わるのだろう。
「フィオラさん!何ができますか?」
「弓と、少し過激に風魔法が使えます。」
謙遜…?まぁ、今の最大戦力だろう。この魔人はおしゃべりだから、俺が相手すればいいだろう。その間に…
「フィオラさん、銀時と一緒に『鏡狼』を倒してください。」
「わかった。」
まぁ、ここで無理と言われたら、お手上げだけど、生きるために会ったばかりだけど協力する。戦士ぽいね。
銀時はフィオラの肩に乗った。銀時は索敵もできるだろうから、俺は時間を稼ぐだけだ。
「あれ?女の子と猫ちゃんは?」
「さぁ、ね。ペルペトゥム様は五大魔人の一角と先ほど仰っておりましたが…」
「そうだね。僕は五大魔人だ。それも最古に近い。」
「それはすごいですね。俺はサントと言います。僕はこの世界で歩荷をしています。」
「ボッカとは何だ?」
「荷物を運ぶのです。」
ペルペトゥムは俺の大荷物を見た。そして、軽く頷いた。
「ペルペトゥム様は私たちに何か御用があるのですか?」
「偵察だよ。君の。」
「私のですか…」
「君、異世界から来たのだろ?」
なんでその事を…?
「モル族が『異界来る者、魔王を終わらす』と予言したのだよ?」
「人違いではありませんか?私は戦闘能力もないただの歩荷です。」
「そうか。僕はね、無駄が嫌いなんだよ。さっきから僕のことを馬鹿にしすぎだね。この時間稼ぎに付き合う義理もない。」
まずい…やられ…
ペルペトゥムはホログラムのように光の粒子となって消えた。
「サント!」
フィオラと銀時だ。『鏡狼』をやってくれたみたいだな。
暗黒の空間が終わる。再び目を開けると金竹の森の外にいた。
グァルル…ワォーン!
煙だって狼の顔ができる。その顔は俺を飲み込んだ。
ーーやぁ、サント。君には世界を知る権利を与えよう。辛い旅路となるが、これも試練だよ。
ペルペトゥムの声だった。意識が戻ると、俺は尻もちをついていた。
「サント、大丈夫?」
フィオラが再び俺を心配する。俺は大丈夫と言ってかえした。
「でも、体に…」
体…?
俺は自分の腕をみた。なんだ、これ…?クマとかが木に残す爪痕のようなものが全身にあった。
どうもです。猫治です。
第二十話、読んで頂き、ありがとうございます。
第三章はまだまだ始まったばかりです!
書きたいことが多くて、何話になるかわかりません。
最後までお付き合いして頂けると嬉しいです。
話は変わりますが、Xでアカウントを作ってみましたが、機械音痴すぎて全く使ってません。Xを使わなくても、小説は書けますからね。(逃避)
あとは、投稿時間を安定させるたいですね。エピソードは書き溜めが結構あるので予約投稿にすべてしますか。諸々、また考えます。
それではまた、次の話でお会いできることを願っております。これからも異界歩荷をよろしくお願いします。




