第十八話 新たな仲間
彼女はエルフだった。ファンタジーの定番だ。こういうものを目にすると異世界来たと改めて感じる。
「私の名前はフィオラ。フィオラ・カラ。」
「カラと言うと戦神のやつが特に気に入っていた家じゃないか。」
銀時は思い出したように言った。この会話だと俺は必要ないみたいだ。
「はい。戦神様にはとてもお世話になってました。ですが、どうして戦神様…我々を…」
銀時は俺を見た。気まずかったから目をそらす。
「お前は、『勇者』ガグルを知っているか?」
「ええ、もちろんです。」
「戦神はヤツに加護を与えている。」
フィオラは肩から崩れた。絶望し、天を仰いだ。
俺の解釈だと、ガグルの登場が戦士の村を滅ぼしたのだろう。
「すまんな。吾輩は加護を与えられるほどの力はない。だから、戦神が去ったあとは何もしてやれなかった。」
「いえ。加護に依存していた私達の失態です。」
フィオラは涙を流しながら言った。銀時は前に言っていた。ガグルは存在が規格外であると。全ての神、精霊は彼に味方する。確かに、運が悪かったとしか言えない。
「フィオラさん。俺の名前はサントだ。」
俺は彼女の視界に無理やり入った。視線を合わせて、見つめる。綺麗だな…、じゃなくて…
「良かったら、俺達と一緒に来ない?君が何で、ここにいたのかは分からないけど、俺と銀時の旅路は君とは全くの交わりのないものとは思えないから。」
ガグルは俺の友達だし、銀時は俺の一応、従魔だ。俺の知り合いが戦士の村に関わっているのならば、彼女を助ける理由には充分だろう。
「確かに…。猫神様も貴方の従魔になってるし…」
銀時はフィオラの膝のうえで香箱座りをする。これが神様っていうのもね…。フィオラは銀時の頭をそっとなでる。すごい…絵になっている。
「わかりました。あなたの旅路に同行します。目的地はイートス王国でしょうか?」
「そう。何でわかるの?」
「金竹の森を抜けた先にある国はイートスだけですからね。」
彼女はクスクスと笑った。やっぱり、美しい。




