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エミリーの不登校日記  作者: 華小雪
2年生 4月
9/335

学校5

4月 *日 木


今日も朝から登校ルームに行った。

朝来た担任の先生にエミリーは言う。


「今日の三時間目の数学に出ます」


先生はエミリーを褒めて、数学担当の先生に伝えるから、三時間目の少し前に職員室に来てくれと言った。

エミリーは返事をした。少し戸惑いながら。


三時間目の十五分前。エミリーは階段を上って職員室の前に来る。階段を上がったせいか、息が上がった。この距離で疲れるとは。さすがは不登校である。

数学の先生(名前が分からない)はエミリーの視線に気付いて荷物を待って、きてくれる。


「じゃあ教室行こうか」


エミリーは少し頷いて先生の後を付いて行った。


エミリーは空いていた一番後ろの席に座り、周りを見る。

一年生の時の友達がエミリーの方を見て他の友達と笑っている。いじめだろうか。少し聞こえてくる声は「不登校が」や「来たんだ」「引きこもり」。

エミリーはその子達の前に行く。この行動は自分でもびっくりした。でも、もっとびっくりしたのは彼女たちがエミリーに放った言葉。


「こっちくんな! 引きこもりが感染うつる!」


エミリーはその言葉を放たれて我に返った。すぐ椅子に戻ると先生が授業を始めた。


その日は最後まで登校ルームにいた。迎えに来たエミリーママには、ちゃんと「授業受けたよ」と笑顔で返した。するとママはエミリーを抱きしめてくれた。

パパにも同じことを言う。


エミリーはなぜか、その日のことをママたちに話せなかった。

エミリー……。

次回 学校6

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