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地球のブレーカーが落ちたなら  作者: アルミ爆
3/3

チュートリアルは終わりました



俺達はよく頑張った。お年寄りを手伝い、動けなくなった救急車の代わりにおぶって病院に連れて行くなんてこともやりました。


 みんなで協力して、支え合って生きてきました。


 誰もが死ぬ気で頑張ったと思います。いつかこれも終わると思って。私たち日本人は地震にも台風にも負けなかったのですから。


 でも、これは、ほんの序章に過ぎなかったのです。



6月7日 暗黒の月曜日


 今日は朝が来ていません。

 昇るはずの太陽は、いつまでたっても顔を見せませんでした。

 いやな汗が流れます。まるでエロ本が家族に見つかった時のように、それだけは無いと思いたかったくらいです。


 現在21時23分。太陽は顔を見せませんでした。

 町中からすすり泣く声がします。ここは小さな農業で生計が保たれているような地区ですから、みんなその意味が分かります。


 植物は、太陽が無いと枯れてしまうのです。野菜は植物です。光合成をするのです。このことが意味するのは、そう遠くない未来、誰もが当たり前だと思っていた野菜が食卓から消え失せるということです。



 こういうときにパニックになってはいけないのです。落ち着いて止まって考えることが大事で、やみくもに動けば最悪自ら死に近づいていくこともありうるのです。



 どうしよーーーーー!!!!!!死ぬんだが!!!!


 蓄えなんてなんも無いんですわ。もうその蓄えを喰ってしまっている、それどころか、町のスーパーは激辛商品以外全て売り切れで、今日のことでそれさえも売り切れになった事でしょう。


 賢い人はもう気が付いている。もう、地球に未来は無い。


 いや、まだ、急に日食が起きたと考えられるでしょう。観測史上まれな出来事で、一日中太陽が隠されてしまったと。目の届かぬ世界で起きている事だから、人間が予想できないことなど起きて当たり前。


 寝よう。明日すべて答えが分かるのです。

 二日連続で何かが太陽を隠すなどありえないのです。

 

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