表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
真説・公園の魔法使い  作者: 弐逸 玖
うつくしヶ丘高校本校舎 職員室の前
35/66

相棒(バディ)

「そして私にはもう一つ、次元近道スルートンネルがある。2カ所に時空断裂を意図的に作って繋げて、30m前後なら一瞬で到着する近道を作れる」

「だから間に合う?」

「そう。私が居れば何かがあっても、発動時間込みであそこまでなら30秒で着く」



 自分の魔法には自信満々で、それが実際に実力でも評価でも裏打ちされ、しかも決してそれを笠に着て驕ることの無いクロッカスだからこそ。

 実力と機転を併せ持った実力派魔法使いであるからこそ。


 そして自己犠牲を選ぶ事に全く躊躇のない、正義感あふれる女の子だからこそ。

 何より可愛い妹だからこそ。あやめさんも大葉さんも。

 もちろん私だって大事な友達だからこそ。


 当然、文句の一つも言いたくなるのだ。



「それはあなた一人用でしょ? 他の人はそのトンネルはくぐれない。違う?」

「え? ……えぇ、まぁ」



 華ちゃんは危なっかしいのよ、本当に!

 みんな、釘を刺して文句を言いたくなるのは当たり前だ!

 絶対に単独行動をするなよ? と。


「一人で訳のわかんない敵と対峙するつもり? あやめさんも大葉さんも居ない状況で」

「たまたま命は繋いでいるけれど。振興会に拾われたときから、もう覚悟はできているの」

「私なんかもっと蚊帳の外だし」

「もちろん、桜に関わって貰っては任務など関係無しに困る!」



 ちゃぶ台の上に手を伸ばし、彼女の手を取る。

「とにかく却下。……別の手を考えましょ? 大葉さんが私達はバディだって言ってくれて、私は凄く嬉しかったのに。……相棒って、華ちゃんの中では、それは言葉だけ?」

「もちろんそんな事、絶対に。……でも、魔法については桜を巻き込んでは……」


「単独行動は絶対にダメ。――だから私も華ちゃんに本気で言うの!」

 ――お願い、私の手を絶対放さないで! 勝手にどっか行ったりしないで……! 

 ちゃぶ台の上、お互いに手を取り合ってしばらく静かに涙を流した。



 なんで泣いていたのかは自分でも良くわからないけれど。

 だけど二人で泣いていた事だけが事実。

 なぜか、なんて事はどうでも良いことなんだろう。


 ただ私と華ちゃんは相棒。それがお互い確認出来たんだから。

 他はもう、どうでも良いや。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ