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真説・公園の魔法使い  作者: 弐逸 玖
うつくしヶ丘高校 学生食堂横の談話スペース
29/66

ギリギリの取捨選択

「……これはそうすると7、と言う事で良いの?」

「おっけー、そういう事。じゃあ、この問題やってみてくれる? 考え方はそのまま、数字変えただけだから」

「はい」




 高校生までもう少し。だな。とんでもないスピードで成長している

 凄いと言えば凄いんだけど。

 でも、うつくしヶ丘は一応、有名大学を目指す進学校なわけで。

 大丈夫なんだろうか、いろいろ。




「おい、ヤマかけるのは得意だろ? どうにかなるとおもうか?」

 仁史がぐっと声のトーンを下げて話してくる。

「全科目だよ? 苦しいなぁ。……ふむ、数学と物理、英語はこの際捨てっちゃおう」

「大丈夫なのか?」


「国語も捨てて良いかもしれない」

「捨て過ぎなんじゃ無いか? 理由はあるんだろうな?」

 いぶかしげな仁史だが、別に根拠もなくぶん投げるわけじゃない。


「先ず国語。どうせ漢字は書け無いし文法も無理。だけど、漢字の読みだけだって全部読めれば。配点次第だけど最低10点は乗っかる。あとは文章問題に期待する」

「期待できる材料は、あるんだろうな?」

「アイリスさん情報が間違っていなければ、だね」

「ソースは大丈夫そうだが……」


 アイリスさんが職場に持ち込んでいた、少女向け恋愛小説。

 これを華ちゃんが、実は全部読破していた。と、先日アイリスさんに教えて貰った。


 双方にいろいろ言いたい事は横に置いて。

 なので主人公が何を考えているか述べよ。

 みたいな設問で答えが三択とかなら、文章題さえも運を天に任せたりせず、配点が計算できると言う案配だ。



「英語はもうぶん投げ。で良いじゃん?」

「まぁ、……それはな」

 英語は多分、クラスの誰より喋れる。……喋れるだけなんだけど。


「ヒアリングの加点が高いし日本語訳も出来る、それにスペル間違おうが書くだけ書いたら、文法ポイしても何とかなるし」

「対応する日本語を知らなくて書けないとか……」

「そこまでは面倒見切れないよっ!」


 ひらがなで書いて減点される可能性もあるけれど、もう一週間しか無いんだから間に合わない。



「数学と物理を捨てる根拠は?」

「捨てるのとはちょっと違うんだな。――うん、他人に上手く説明ができないだけで、わかっては居るわけよ、華ちゃんの場合」

 高等数学と物理法則は、魔法を使う度にごく自然に使っているのだ。


「……うん、まあ。それはそうなんだろうけど」

「でしょ?」

 但しここで問題、どうしてそうなるのか。理屈は一切知らないのだ。


「だから数学は範囲の公式丸暗記、物理も理解のおよぶ分野以外、全部ゴミ箱。ここだけは点の配分がギャンブルになっちゃうけど、それでもまだ丸暗記の分野がありすぎるくらい」

「しょうがねぇか。……やること分担しよう。数学は俺、なんだな? 国語は完全に忘れる、と」



「あの仁史君、良いかな?」

「済まん、ちょい待った。桜。分担表作っておいてくれ。――サフラン、出来たか?」


 つい勢いで返事をしたものの、大変なことを引き受けちゃったなぁ。 

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