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11話 人のカゲ

「はあぁぁぁーーーー!!!

デカすぎだろ!!!なんだあれは!!!」

上空に現れたら白い飛行船。

学校の校舎と同等かそれ以上の大きさであって稔そして、咲希はとてつもなく驚いていた。

「そろそろかしらね…」

 白髪の女の子が上空を見ながらボソッとそんなことを言ったその時、

「さすがゆなちゃん!もう片付けているなんて!」

「あーー!ゆなねぇずるい!!!」

上空からおっとりした声と、元気いっぱいの声が聞こえたきた。

その声につられて、稔と咲希はその声の方へと見上げた。

そこには、稔とは数十分前に会ったばかりの紫色髪の女の人と青髪の女の子、小花が稔達の方へと飛んできていた。

2人それぞれ紫色髪の女の人の手にはハンマーらしき武器、そして青髪の女の子、小花の手には短剣が2つ手に握りしめているのが確認できた。

2人が持っている武器はゲームとかで、出てきそうな武器で両方とも黒をベースとしていて、カッコよくデザインされている。

男性誰もが持つ少年心が刺激されるようなデザインであって稔も、その武器を興味津々に見ていると、武器であるハンマーがだんだんこっちの方へと近づいてきているのに気づいた稔はそのハンマーの持ち主の方を見た。

そこには、目を輝かして好奇心MAXな状態で飛んできている、紫色髪の女の人が近づいてきていた。

稔は瞬時に、

あの女の人+物騒な武器=オレ死ぬ。

という式ができ、とっさに隣にいた白髪の女の子を盾にして稔は隠れた。

はぁ~。と白髪の女の子は1つため息をついて、

「マイさんってば!もう気持ちはわかりますが最年長らしくしてくだい!」

「ハイハイ。やっぱりゆなちゃんには敵わないね~」

そう言って紫色髪の女の人は地面に着地して、手に持っていた武器を背中へとかけ直した。

それを確認した稔は、ホッと安心して元いたところに戻って、もう1人。

稔がロリ扱いしている青髪の女の子、小花の方を見た。小花は既に地面へと降りてきていて、とっくに武器はしまっており、つまらなそうにあくびをしていた。

そして、稔は咲希を見た。

咲希に関しては今、目の前で起きていることは現実なのかそう言っているような表情で唖然としていた。

そんなの当然だ。

カゲ病から覚醒してすぐに色とりどりの女の子たちがいるわけで、しかも空まで飛んでいるなんて、こう唖然とならない方がどうかしている。

そんな咲希のことを見計らってか、白髪の女の子が、

「さて、全員そろったことだし、船に戻って色々と話しましょうか!」

と、提案した。

「そーね。それじゃシゲさんに電話するわね」

そう言って紫色髪の女の人はその豊満な胸からスマホ型の携帯を取り出して電話をかけた。

どうゆうとこから取り出しているんだ!けしからん!と稔は思ってしまった。

紫色髪の女の人はすぐに電話を切ったら、上空に浮いていたバカデカくて白い飛行船がゆっくりと、降りてきてきた。グランドが広かったおかげでこんなバカデカい飛行船が着地することができた。

「こうして見るとホントでけぇな!!!」

稔はこの飛行船にも少年心刺激されて、感激していたがそんな稔をさておき小花を筆頭にして女の子達はすぐに飛行船の中へと入っていった。

「早く中に入らないと置いていくよ!」

白髪の女の子の声が飛行船の中から聞こえた。

「もう少しこうして見続けたいんだけどな~」

と、稔は少し残念がりながら、飛行船の中へと入ろうとしたとき、

「…………?」

稔は後ろを振り返った。

そこには、グランドの砂そしてこの先には草むらや木などが生い茂っていた。

「どうしたの?」

「もう何してるの?」

紫色髪の女の人の声と白髪の女の子の声が聞こえて、これ以上待たせられないなと思った稔は飛行船の中へと入って扉を閉めた。

 

そして飛行船はまたゆっくりと、空へと飛び立ったーーーーーー。




 時を同じくして飛行船が飛び立ったのを確認したかのように、稔が振り向いていた先の草むらの中の1本の木からスーッと移動する1つの人の影があったーーーーーー。

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