表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。

最期に思うこと

作者: 樹 亜斗

どくどくと心臓が動いているのがよく分かる。


なのに何でかな?身体の感覚が徐々になくなっていくんだ。


あぁ、死ぬんだとわかった。

はじめて知ったよ。

これが死ぬと言う感覚なんだ。


何気に呆気ないなあ。



それに、もうちょい後悔とかすると思ったんだけどなあ。いや、後悔はしているよ?


ただ、もう少しじたばた足掻くと言うか、なんというかそんな感じの後悔はしていないなあ。


確かにもう少し生きていたかったけど。


皆は悲しむのかなあ。


そりゃー、悲しむよ。

だって私だって悲しむもの。

家族や身内、友達が死んじゃったら。


そういえば、私の身近な人たちは死んでないな。ばあちゃんやじいちゃんもまだ生きてるし。

親戚は余り関わり合いがないから身近とは言い難いし、葬式にも出たことがないしなあ。


それにしても、親不孝だなぁ。

先に死んじゃうなんて。


何か笑えてくるや。

情けなくて。


情けないと言えば、私は半引きこもりなんだよね。

しかも、無職。


友達は就職先とかもう決まっているし、本当に自分は何してるんだろうな感じだったけど、それでもまだ、生きていたいと思っちゃうんだよねえ。

あはは。



あぁ、もう意識がなくなっていくのが、わかる。


だって、なにも考えれなくなってきてるんだ。


あぁ、やだなあー。もう少し生きていたいよ。


まだ読み終えてない漫画や本とかがあるんだよ?後、アニメやゲームもあるか。



ほんと、死んだらどうなるんだろ?

何か怖いなあ。


まぁ、でも仕方がないか。

あはっ。



先に逝ってくるね。


また、みんなに会えたら良いなあ。


でも、会わなくてもいい人もいるけど、家族や友達には絶対に会いたいなあ。



いい人生だったとは言えないけど、まあまあだったかな?




あ、うん。もうむりみたい。



じゃあ、逝ってきます。



ごめん、なさい



あり、が、とう



◇◇◇


~で轢き逃げ事故がありました。

被害者は病院に運ばれましたが、間もなく亡くなりました。

依然として犯人の行方は分からないままです。


次のニュースです。



評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ