転校生とドッキリ
秋雨です!
それから5人は朝ご飯を食べ、ノウと一緒に教室の前にいる。
ちなみにノウはリュカ(カナタ達も同じクラス)のクラスの担任。
「なー、リュカ。普通に教室入るって面白くないよな」
「ん?………まぁ、そうだな」
「でな、ゴニョゴニョゴニョゴニョ……」
「!いいな、それ!」
「だろ?」
朝食の時に仲良くなったリュカとカナタは、2人して何かを企んだ笑みを浮かべる。
「カーナター!教室入るぞー!」
「わかった!じゃ、よろしくな」
「まかせろ」
ガネルに呼ばれたカナタは、教室の中に入っていった。
「では、リュカくん。名前を呼んだら入ってきてください」
「OK」
ノウも教室に入っていった。
「さて、始めるか」
───in教室。
「………カナタくん、何ニヤニヤしてるんですか」
「気持ち悪いわよ」
「すまん」
リルとレナに謝ってはいるが、カナタのニヤニヤは止まらない。
「みなさーん。今日は転校生を紹介しますよー」
「男ですか?女ですか?」
ノウの言葉にすぐに食いつく生徒達。
「男子ですよ」
「またかよー」
「ヤローばっかは飽きたー」
「女子もいれろよー」
男子からのブーイングの嵐。
「(…俺の時もこんなんだったなー)」
カナタは自分の時のことを思い出し始めた。
「はい、では入ってください」
ガラガラガラッとドアが開く。
「(おっ、きたきた。さーて、みんなの反応は……)」
カナタはクラスメートたちの顔を見てみる。
カナタ以外(入ってきたリュカを除く)全員開いた口がふさがらない状態だった。
それもそのはず。入ってきたリュカは、女子生徒用の制服を着ていたのだ。
「リュカ・ホーリーです。よろしくお願いします」
声も女の子のように高かった。
「リュ、リュカくん………ですよね?」
「はい、リュカです」
一番最初に現実に戻ってきたノウの質問に笑顔で答えるリュカ。
『…………………』
クラスが静かになる。
「「……………くくくっ」」
クラスに、笑いをこらえた声が響く。
「「あーっははははっ!」」
腹を押さえて笑い出す人が約2名。それはもちろん……、
「カナタ、リュカ!どういうことだよ!」
カナタとリュカだ。
「「ドッキリ大成功!!」」
二人そろってVサイン。
「いやー、人を騙すって楽しいなー」
「でも学園長が協力してくれなかったらできなかったし」
「そこは感謝しないとな!」
リュカとカナタは2人そろってまた笑い出す。
『(が、学園長ぉぉぉぉおお!!)』
数日後、学園長室から悲鳴が聞こえたとか。
次は緋絽さん!