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主人公による主人公のための主人公  作者: *
終わりの始まり
5/25

気分はどうだい?

 ある日、君は言いました。

 ―――――主人公って信じる?

 僕は元気に「うん」と返事をしました。

 君は漫画のような主人公に憧れていました。

 だから僕は君のために主人公になりました。







 さて、僕だよ。

 みんな大嫌い僕が登場だよ?

 

 今日は何をしようか。

 世界を破滅させようか。

 人類を崩壊させようか。

 めんどいからしないけど。


 毎度毎度のことだけど、この物語ってつまらないよね。

 うん、分かるよ。

 だって僕が主人公だもん。

 何も事件が起こらず、会話もせず。

 ただ刻々と時間が過ぎていく物語なんて、ただ文を書き綴っただけじゃないか。

 上手くない、面白くない、こんな物語。

 だって読者みんなが言う面白いと言われる悲劇なんて終わってしまったことだし。

 だからそんな意味でこの世界で生きている僕の人生は物語の延長線にあたるところなんだから。

 これ以上に面白くなるなら、それはきっと僕の中の()()()()()()()()()()

 僕は幸せになってはいけないし。

 不幸せになるつもりもない。

 ただ普通に。

 普通に生きられたら。

 そんな当たり前の主人公らしいことを言ってみたりする。

 主人公なんてもっとカッコ悪く。

 もっと弱く。

 もっと脆い物なんだよ。

 それを理解してない子供はテレビの中のヒーローを笑う。

 笑う場面も真面目な場面も理解せずに。

 

 なあ、ヒーロー。気分はどうだ?


 自分に問いかけようが、僕自身答えるつもりはない。

 だって答えようが答えまいが、その答えは僕自身が一番理解しているから。

 だから僕はヒーローに問いかける。

 

 ねえ、ヒロイン。気分はどう?


 いるはずも無い君に問いかけても答えなんてあるはずがない。

 だけど見えないし、聞こえない。

 そんな答えを心のどこかで探してる。

 主人公として守るべき対象を探してる。


 まあ、全て嘘だけど。

今日は12月24日……

ねえ、君(リア充)……気分はどうだい?

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