そんなこんなでスタート
はてさて、物語はどういう風に転がったんだい?
読者ではない僕には展開が読めないや。
世の中はもっと僕に優しくするべきだよね。
ということで続きを見ることにしよう。
それではスタート。
「君はその強い力で何をしてるの? 破壊活動? それに理由があるの? それでも破壊活動はいけないことなんだよ!」
って話を聞けよな……。
頭痛い……。
「黙ってないで答えてくれないかな?」
空気はシーンってしてるねー。
だって僕が喋らないから。
「このままじゃ無理やり力ずくで聞かなきゃダメなんだけど」
何かめんどくさいからどっか見てよっかな。
五月蝿いから耳を塞いでね。
「っ!! それじゃあ、忠告はしたよ。これ以上の破壊活動は止めなさい!!!」
振り下ろしたのは光り輝く剣。
まるでどこぞの勇者が使うような綺麗な剣。
それを僕は……。
「ハァ…ハァ……これで動けなくなったかな。連行する……」
連行するね、と続けよう転校生は思わず言葉を失った。
1歩も動いてない、1ミリもズレてない、1箇所も傷ついてない、何一つ変わってない。
そんな人間が何食わぬ顔で立っているんだから。
「(俺は加減をしなかったぞっ!? なのに何故……? これが君の力なのか……!)」
僕はただ黙って見ていた。
痛くないや、でも普通の異能力者にしてみれば痛いのかな。
とりあえず、攻撃されたから攻撃し返さなきゃね。
それがルールでしょ。
想像する、そして創造する。
綺麗で光り輝いて相手を闇へと落とす。
そんな華麗で残酷な剣。
それじゃあ……バイバイ。
君がそうしたみたいに僕は剣を振り下ろした。