それから
D
婆ちゃんの為に扇子を巣鴨で買ってたら、もう3時を回ってた。美沙と一緒に旅館に戻ってきたら凄い剣幕で怒鳴られた。結局、2人で遊んでたという事になったのだろう。真相は違うが美沙が自分ではなにも言わないので、こちらも話さないでいると、罰則付きの強制送還になった。多賀谷美沙も同じ様に罰則付き強制送還になっていた。その日のうちに地元まで帰らされた。酷いものだ。地元の駅には、多賀谷美沙と浩史と副担任がいた。「まさかここまでするとわな。」浩史は副担任を挟んで美沙の方に言った。美沙は悔しそうな顔をしてるのが分かった。「修学旅行が終わったら、処分が決まるから、それまでは自宅待機になるから」副担任の言葉が事の大きさを感じられていた。しばらく経って多賀谷の母親が乗った車に美沙が乗り込み駅には浩史と副担任となり、浩史は歩いて帰ると言って副担任と別れて駅からトボトボ歩いて家に着き婆ちゃんに買った扇子を渡して自分の部屋に入っていた。スマホを見ると数え切れないメールが着ていて、電源を落として眠りにつくことにした。変な修学旅行になってしまったと楽しみだっただけに残念だった。
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修学旅行も終わり、2年生が学校に戻って来たその日、2人の30日の停学で反省文の提出になった。家にいてもする事が無いので、朝は図書館で勉強し午後はバイトをしていた。美沙がどうやって停学期間を過ごしてるのかは分からなかった。、ダラダラと停学期間を過ごしてると、町田香澄が夕方訪ねて来た。婆ちゃんは町田香澄にお茶を起き違う部屋に入っていった。。「元気そうね」「まあ、迷惑掛けてすまんかったな。」「うん。」「みんなに迷惑掛けたし、せっかくの修学旅行が強制送還されて、楽しい気分を台無しになって申し訳無い。」町田香澄の前で浩史は頭を下げていた。「多賀谷さんにも会って来たわ」「そう、元気だったか?多賀谷??」「元気は元気だけど······」「なんかあったか?」「心配??」「そりゃ、まあ心配だろ。」美沙はお茶を飲み「あの時、多賀谷さんがうずくまりながらも神田君に目配せしてる様に感じたのよね。示し合わせたように感じたわ、神田君は巻き沿いになっただけで真相を話せば停学も無かったかもって思ったけど、なにも話さないみたいだし、凄いのかお人好しなのか分からないわ。」「バカなんだろうな。自分でもよく分からない行動してる。」「あとバイトはほどほどにね。停学中にバイトしてるなんて、かなり怒ってる先生いたし」「分かったよ。」「2人は学校の有名人になってるから、男女で修学旅行中に遊び回ってるってなってるし」「そっか」「じゃあ、また来るね。お茶ありがとうって言っといて。」町田香澄は立ち上がり浩史に言った。町田香澄を少し大きい道まで送り、「ありがとう。ここで良いわ。」「うん、悪かったな迷惑掛けて。」「私も怒られたのよ。学級委員だからって、個人のプライバシーまで分かるわけ無いのにね。」町田香澄はニコッとしていた。「おやすみ、元気そうで良かったわ」町田香澄は浩史にそう言って歩いて行った。