第8話 騎士団長そして模擬戦③
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「『シャドウミスト』!」僕がそう叫ぶと僕の体から黒い霧が放出され僕と辻本を包み込む。「なんだぁ!?」さすがの辻本もこれには驚いているようだ。これは僕の『闇魔術』の能力 でその内容は『範囲を指定しその分魔力を黒い霧に変換し包み込む。術者は。現在の効果継続時間は3分』これを使って僕は自分の魔力を35消費して僕と辻本がいる広場だけを包む様に範囲を指定した。僕の残りの魔力は9962とまだ余裕があり3分が切れても連発可能だ。それにこの『シャドウミスト』を使ったのには理由がただの目眩しの為では無くある確かめたい事があるからだ。「スキルを使うから最初はどんなもんか警戒したが...ただの目眩しで俺を止められるとでも思ってんのかぁ?」辻本は僕にこんな言葉をなげかける。「目眩しになるなら良いんだけど...そんな訳無いよね?」僕も少し強気な言い方で返す。「ずいぶん強気じゃねぇか?こんなクソスキルで俺は止まんねぇぞ!」辻本が動き出し姿が消える、だがそれを待っていた、やはり辻本は消えていたのでは無く高速で走っていたんだ!おそろくあれが辻本の『瞬迅』の能力の正体だ。「死ね!」辻本はそんな言葉を吐きながら僕の目の前に来て剣を振り下ろす...だが振り下ろした先に僕の姿は無い。なぜなら僕は辻本の隣で剣を構えているからだ。「は?」剣を空振りさせた辻本は何が起きたか理解出来ておらず体勢を直すのが遅れる。けど僕はその隙を逃さない!「『剣の道導』!」僕はすかさずに『剣術』スキルを発動させる。そして僕の目に剣と辻本を繋ぐ光の道が見える。それを僕は剣でなぞり辻本の背中に叩き込む。「がはっ!」するとそのまま辻本は地面に倒れる。それを見たバルザークが「そこまで!勝者アマミヤソウタ!」と言い模擬戦が終わる。「ふぅ、なんとかなった……」『闇魔術』...思った以上に使い勝手が良い、後皆にバレないように『付与魔術』の『脚力増強』を使うことにも成功したし僕的にはもう大満足だ。それに今は辻本に勝てた喜びを噛み締めよう...「天宮くーん!」「うえっ!?」僕が喜びを噛み締める前に西川さんにタックルされる。地味に痛い。「スゴいよ天宮くん!辻本くんを倒せちゃうなんて!」「ありがとう、西川さんでもたまたまだよ。」「それでもスゴいよ!あの黒いモヤモヤ〜ってしてたやつとかとにかくスゴかったよ!」「あ、ありがとう...」何やら大分興奮気味な西川さん、僕の勝利で僕以上に喜んでいるのでビックリだ。そんな西川さんが僕に「でもなんで天宮くんは辻本くんの動きに対応出来たの?」と聞いてきた。「それは僕のスキル『闇魔術』の力で『シャドウミスト』って言うんだけど、あれは辻本の動きを止めるためじゃ無くて、動きを把握する為に使ったんだ。」「把握する為?」「うん、僕の『シャドウミスト』は僕を中心に黒い霧を発生させるんだけど、この黒い霧は僕も相手が見れなくなるけど、この霧は僕の感覚神経の延長線みたいなもので相手が動くと何処にどう動いたか感覚で分かるんだ、だから辻本の能力を理解することができたんだ。まぁ一種の探知能力だね。」「へぇ、そんな事ができるんだ。やっぱりスゴいね!」僕の説明を聞いた西川さんは、無邪気な子供の様に目を輝かせてそんな事を言う。ここまで喜ばれると少し照れる。「模擬戦、お疲れ様。勝てて良かったね。」僕達が喋っているとバルザークが話しかけてきた。「はい、お陰様で勝てましたよ。」僕も言葉を返す。それを聞いたバルザークは、「うんうん、それは良かった。」嬉しそうに笑う。そしてバルザークは皆に聞こえる声で「これで分かったと思うけど、スキルや能力値で相手を決めつけると痛い目に合う!そして訓練や知識を身につければそれ相応の実力を身につけることが可能だ!これから2週間君たちを鍛える!そして2週間後には《黒葬迷宮》に行ってもらう!その為にこの2週間を全力で自分を鍛えること!分かったね!」と言った。2週間か...思ったより期間はある。この期間にスキルのレベルを上げれば何とかなるかもしれない。「やってやるぞ...!」僕は強くなる事を決心する。そしてその2週間後の迷宮で僕の心は、
.........................................壊れる事になる。
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