私自身のそれとない日常
.....春風というには寒すぎる風が吹く中、私は久しぶりに足を使った。
歩いたとかそいうわけではなく、久しぶりに走ったという意味だ。
中学時代、陸上部に入っていた私は毎日のように足を酷使していた。
しかしそれも引退してからは使うこともなくなり受験戦争に身を投じることのなってからは「足」とは身を置くことになった。
なぜだろうか、衣服の中を這う冷気が心地よかったのは。
体を揺らす心臓が、押し潰れそうなあの感覚が愛しくなってしまったのは。
結局のところ、私は走るのが好きなのだ。
明日から始まる、部活が少し待ちどうしくなったような気がした。(卓球部)
それだけの、なんということのないいつもの日常が今日も吹き抜けた。