1話 才能
この世界には、少なからず「才能」を生まれ持ったものがいた。
音楽や勉学のようなものから、スポーツや絵、はたまた遊びの才能を持ったものもいるかもしれない。
「ダメだ。こんなんじゃ天才には...」
僕は修一。神居修一。まあ、よくいる中3である。
「親に認められなきゃいけないのに!」
「まあまあそう言ってもよ、お前学力トップだろw怒んなってw」
ふと後ろから肩をたたかれた。
「相馬君...一番じゃなきゃダメなんだよ...」
三門相馬。僕の古くからの友人。彼もまぎれもない運動の才能をもっていた。
彼がスポーツをプレイすれば、たちまち周りの人は、そのプレイに目を魅かれる。激しいのに美しい。
そう。まるで一つの芸術のようであった。「天才」そう言うしかなかった。
「よーし。じゃあ、今日はもう下校だ!最近暑いから、熱中症には気をつけるんだぞ!」
担任がそういうと、生徒たちは早々と家に帰っていった。
「クソ...帰ったら間違えたところを復習しよう...いや、あえてここは予習に徹するべきか?」
そう雑念に浸っている時であった。
「おっと少年、失礼。」
前方にポンと衝撃が走ったかと思うと、そこには黒コートを着た老人が立っていた。
「あ、すいません...僕がボーっとしてるから...」
「いやいや、気にしないでくれ。それより君、勉強が好きなのかね?」
急に問われた。
「いえ...でもまあこれが最後の希望なんです。」
そう。僕にとって勉強は、文字通り最後の希望であった。
「最後の希望?」
「はい。僕は今まで自分が何の才能を持っているかを沢山調べてきました。しかし、これといったものは
これっぽっちもありませんでした。勉強だけが僕の希望なんです。」
すると老人は少し笑って言った。
「才能か...そうだね。確かに君の言う通り、この世には天才というものがいる。」
知ってる。いやというほど。
「でも、才能を持つものは天才だけじゃない。秀才だって才能を持ってる。」
「秀才...」
「どんなに天才がすごくても、努力すればそれなりに追いつけるのさ。」
「でも僕には...」
「君ならなれるさ。秀才に。」
これがすべての始まりだった
初めまして!現役中学生のケンミョンです。いやはや、最近小説家というものに憧れ書き始めました。
まだまだ素人で、下手な文章ではありますが、結構続ける予定なので、ぜひ読んでってください!
ちなみに、3日に1度くらいで連載してきます。ヨマレテタラネ。