フランの疑問~
私、貴族でも最上位に位置する公爵の生まれの娘で名をフラン、家名をキャラメルといいます
実は私は不思議に思うことがございますの
それは我が屋敷で長年勤めているスネークという執事の男です
彼は父の子供の頃からこの屋敷に勤めており、父の領地経営の補佐を務めていることもあります
私の教育係でもあります
そこまではありだと思いますわよ?
だけど・・・
「お嬢様、今度の夜会でのドレスはいかがいたしますか?」
「そうね・・・薄い黄色をモチーフにしたあのドレスが良いわ」
スネークに言いつけてふと思い出す、あのドレス前に着た時に胸が苦しかったのだ
女性特有の成長に柄にも無く喜んでしまった
「お嬢様、お持ちいたしました」
「ごめんなさい、スネーク。そのドレス、前に着た時に胸が苦しかったのよ。お気に入りだったけど、他のを持ってきてくださる?」
「ご安心を」
私は首をかしげながらドレスを着ると、成長部分だけでなく背丈も考慮して作り直されていたことに気がついた
「これは・・・」
「はい、勝手ながら繕ろわさせて頂きました。お嬢様はそのドレスがお好きなようでしたので」
「ありがとう」
でも、ここで疑問が出る
繕ろわさせて頂きました つまり自分でおこなったのだろうか?それにしては縫い目は綺麗だしまるでたった今、正確な寸法を測ったように着心地がいいのだ
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また別の日での出来事
これが一番の謎なのだが、私は一度 婚約破棄をされた
それもある男爵令嬢をいじめたとか言う覚えの無い罪で
幾ら弁解しても王大使(元婚約者)は聞き入れず彼女ヒロの証言だけで事を進めていく
絶望していた時に現れたのがスネークだ
彼は、私の無実の証拠を持ってきたのだ
「フン、そんな物いくらでも捏造できるだろう。執事ごとき分際で貴様は不敬罪に処す!」
「・・・舐めたコト言ってんじゃねぇぞ、糞ガキがぁ!じゃあ、決定的な証拠を出してやろう!おい、お前の息子なんつう教育してんだ?!」
「ち、父上?!」
なんと国王陛下を呼び出したのだ
しかも、陛下をお前 呼ばわり・・・
「すまない、スネーク。儂からも謝る。フラン嬢、このたびの件この愚息のせいで大変不愉快な思いをさせたと思う。申し訳なかった。必ずいい縁談を約束しよう。で、証言だな?確かにその日はフラン嬢に日頃のお前のことを聞くために、儂が呼んだぞ。」
執事・・・ですわよね?