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薄皮ヨモギの暗中模索  作者: 渋谷かな
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あなたは正義? それとも悪?


私はどちらでもない。私は私であって、あなたではない。まして、正義でも悪でもない。笑っていても、泣いていても、悩み事をしていても、私は私でしかないって知っているから。それなら楽しい方がいいよね。自分の好きなことをしている時が一番幸せだよね。


ワードズ・オブ・アウェーケニング。私は薄皮ヨモギ。私は高校を支配する。

NJK(何か取り柄のある女子高生。)

解決ソルーション!!!」


私の様に崇高に悩み事をする人間は洞察力に優れている。なぜか!? それは悩み事を正確にするためには相手の情報が正確に必要だからだ。私が天才悩みニストとして君臨し続ける所以である。今度、武道館やドームツアーで全国を回るから悩みに来てね。



「ギャアアア!?」

「港区 退場!」

「品川区 退場!」

「大田区 退場!」


私の悩み抜いた回答はこうよ。傲慢さんは光る剣の遠隔操作で飛び道具のように飛行させて他の出場者を倒しているように言っているけど・・・実際は、光る剣は飛んでいない。


「どけ! どけ! どけ! 私のパンダ狩りを邪魔するんじゃない! 行く手を阻む者は容赦なくあの世行きだ!」


このトリックの絶対条件が暗闇だ。暗闇と暗い中での光る剣を利用した視覚催眠。暗闇で光を見ると、どうしても目に負担がかかる。傲慢さんは口ではったりをかまし注意を集め、暗闇を利用して相手に近づき、相手に催眠術をかけているんだ。


「ギャアアア!?」

「板橋区 退場!」

「豊島区 退場!」

「新宿区 退場!」

「目黒区 退場!」


そして催眠にかけられた出場者は、自らの光る剣を自らに突き刺している・・・自害させられているんだ。なんて酷いことを・・・。残りの出場者は私を含んで5人。私の渋谷と練馬、中野、杉並、世田谷。これぐらい生存者が少なくなれば、私が覚醒して勝負を決めにかかってもいいわよね。私は勝利を確信し、私の想いの宿った言葉を唱えて覚醒しようとした。


(ダメ!!!!!!!)


なに!?


(ヨモギ。まだ目覚めてはダメ。)


ウイコ!? 私の心に呼びかけているのは、ウイコ!? 私のことをヨモギと呼んでくれるのはウイコだけ。ウイコは電撃とサイバーセキュリティの狭間で突然変異して生まれたから、普通の人間では感じないものを感じているのかもしれない。どうして? どうして覚醒してはダメなの? 教えて、ウイコ。


(いる。)


え?


(あの精神が崩壊している女よりも強い女が。)


なんですって!?


(あの女は倒される。そして本当の敵が現れる。だからヨモギは、まだ真の力を発揮してはダメ。)


傲慢さんを超える生徒がいるというの!? この残された3人の生徒の中に!?


「死ね! 死ね! 私が優勝するんだ! 製作委員会東京都代表は私だ! ケッケケケ!!! んん? 何? 私の前に立ちふさがって? 自殺志願者ですか!? それとも、いじめられたい症候群ですか!?」

「拡張。」

「次はおまえのば!? ばん!? ギャアアア!?」


光る剣が大剣になり一撃で光の渦は傲慢さんを呑み込んだ。誰もが目を疑う光景だった。私も時間が止まったかのように身動きが取れなかった。そこには今まで存在感すらなかった女の子が初めて自分の姿を人前にさらけ出した緊張感が漂っていた。


「練馬区 退場!」


傲慢さんが練馬区の代表者というのは分かったが、結局、傲慢さんの本当の名前は何て言うんだろう? ああ・・・今夜も私は眠れないな。夜更かしして悩み続けよう。もしかしたらカトリーヌとかシャルロットかもしれない。


つづく。

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