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薄皮ヨモギの暗中模索  作者: 渋谷かな
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ああ・・・どうして春はやってくるのだろう? どうして桜は咲くのだろうか? どうして私は高校生にされてしまったのか? ああ・・・春は嫌い。だって新生活は悩み事が増えるんだもの。


入学の季節といえば春。いったい誰が入学式を春に決めたのだろう? 私は、そんな悩み事を考えながら体育館の形だけの入学式に大人しく出席していた。入学初日から目立つ行動は控えようと悩み考え結論を出していたからだ。


みんなと同じ行動をしていれば、特に目立つことは無い。入学式は無事に乗り切れるはずだ。これが私の出した答えであった。今までの悩み続ける人生は伊達ではないのだ。ワッハッハー!


4度目の入学式。幼稚園、小学校、中学校の入学式の経験から、私は同じ失敗はするものかと悩みに悩み一睡もできずに朝を迎え、入学式に睡眠不足で、フラフラの状態で参加している。


私には勝算があった。今日は高校初日で、入学式と軽いホームルームしかないはずだ。睡眠不足であっても、お昼には家に帰ることができ、暖かい布団で眠ることができるのだ。私は勝利を九分九厘確信していた。


どうして校長先生の話は長いの? 自己顕示欲の現れね。自分のことを偉いとおもっているのかしら? それとも自分の存在に不安を感じているのかしら? どちらにしても長い。早く終わってよね! 体育館は寒いから、トイレに行きたくなっちゃうだろうが。


形だけの入学式が終わった。新入生の私は自分が、これから1年間暮らす教室に移動した。移動中にトイレにも行き、ここまでは私の悩み考えたシナリオ通り。伊達に15年間も悩み生き抜いてきた訳ではない。


高校初日を勝利で飾れると思っていた。ここまでは・・・。


え!? なんで!? どうして!? 理解できないんですけど!? これは罠!? 誰かが私を狙っている!? 私に恨みでもあるの!? やっぱり高校生になっても周りは幼稚な敵だらけなのね!?


私は取り乱していた。外面は冷静を装っていたが、心の中ではピンチだと警報が鳴り響いていた。ああ~背中に変な汗をかいてきたし、額から冷や汗が・・・。落ち着け! 落ち着くのよ! こういう時こそ、冷静に悩むのよ!


こんなことができるのは個人じゃない・・・今日、初めて私と会う奴らができることじゃない・・・。まさか!? 黒幕は、学校!? 私が瞬時に悩み考え導き出した答えだ。


初めてのクラスの席順は名字のあいうえお順が鉄板。私の苗字はすすきだから、私の席はクラスの真ん中のはず・・・それなのに私の席があいの生徒の次の、うの所になっているのはなぜ!?


いじめね! いじめに違いない! この悩み事に陰謀を感じるわ。故意でなければ、一人のカワイイ新入生の女の子の3年間の人生を決めてしまうような、こんな酷いことができるはずがない!


どうする!? 私!? 悩んで悩んで、色々な可能性を悩むのよ! そして、この悩み事を解決してみせるのよ! ああ! 神よ! どうして高校初日から大きな悩み事を私に与えるのですか!? あんまりだ・・・。


つづく。

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