一難去って次のステージへ
不定期ですみません……今週中にもう1話はのせる予定です!
「行ったか……なんとかやり過ごせたみたい。とりあえず降りようか…」
「そうだね。……ザイル?」
「っはい……」
同じように登ってとは言ったけど同じ木に登って来るとは思わなかった。なんとかやり過ごせたけど、間一髪だった!マジで死ぬかと思ったわ!生け贄になる前に美味しく食べられるところだったよ!
「………………」
「ふむ、地上の生き物は可愛らしくて狂暴なのだな。全部がああなのかい?」
「いや、全部がそうじゃないよ。大人しいのも結構いるよ?ただ、攻撃されたら逃げられるか襲われるのもあるよ。特に野性動物は警戒心が強いからね。」
「………………………………」
「今度からは気を付けよう。さすがにクマは恐ろしかったよ……」
「うん、本当に勘弁してくれ……」
「…………」
「……ザイル?先程から黙っているけど、お前のせいだぞ?何か言うことはないのかい?」
「………っ申し訳ありませんでした!」
リチャードに促されてザイルは謝ったけれど……なぜ私を睨んでいるのかなぁ?!黙って睨んでくるのも嫌だけど!何なんだよ~!
「あぁ、うん。みんな無事だったんだしいいよ。次回からは最初に何するか先に言ってくれると助かるけどね。」
……だから何故睨むの!?めんどくさいなもう!
「んじゃ、進みましょうか~!道案内お願いねザイル!」
「………仕方ないですね」
渋々ながらルナから視線を外して地図を見てくれた。
「どうだい?道は結構外れてしまった?」
リチャードが心配にそうに聞いたけど、どうやら逃げてきた道はそんなに最初に行こうとしたルートとあまり変わらないらしい。もう少しいけば大きな岩があるからそこから西にいけば問題ないとのこと。
「てか、よく今の居場所がわかったね。また便利な魔法?」
「……そうです。この地図にも魔法をかけてあるのです。」
「なるほどねぇ」
本当に魔法って便利だと思う。しかし便利なものが今は私をこいつらに繋いでいるのも事実だ。何とか解除して逃げなければ……
色々考えていたら目的の岩に近づいてきた。
「これじゃないかい?」
「これですね」
ーー□○※kf▽a♪よ……◎&◇☆いで……
「……………?」
何だろう?何処からか声が聞こえてくる……
-ずっt¥□◇たよ…は%#€おいで……
「ね、ねぇ!何か聞こえない?」
「今度は何ですか?何が聞こえるんです?」
ザイルが多少苛ただしげにルナを見たが、どうやら何も聞こえていないらしい。
ということは、これは試練かもしれない……
「あぁ、うん。気のせいだったみたい…あはは」
笑ってごまかそう。
「さっきのがあるからね。あまり責めないであげてよザイル。きっと彼女も怖かったんだよ。」
リチャード…ありがとう!心の中で感謝の念を込めてみた。
「うん?」
「なんでもないよ」
タイミングよくなんか届いたのか??
ーずっと、待っていたよ…早くおいで……
今度はハッキリ聞こえた!しかもどうやらこの巨大な岩から聞こえてくるらしい……
そう確信して岩に触ったらまた異空間的な所に居た。
「どうやら無事祭壇を見つけたようじゃな」
祭壇の前にカエサルが待ち構えていた。
「え??私だけ?」
リチャードもザイルも居なかったから驚いた。これはあっちもビックリしているに違いないな……どうやって誤魔化そう………
「いや、ここは心しか入れんからのう。身体はあっちにいるから気絶しているようにしか見えんぞ?」
カエサルさん、考えが読めるのですか……
「ここは精神世界じゃからな!」
「そうですか。よっし!試練を与えてください!」
とりあえず、まずはこれに受からなくては何も始まらないからね。
「うむ、よい返事じゃ!では、試練を与えてやろう!」
そう言いながらカエサルは何処からか金色に輝く野球ボールみたいなものを取り出した。
「これに耐えたら合格じゃ!っせい!」
その輝いているボールらしきものは身体の中に吸い込めれた!
そしてすごい痛みが襲ってきた……………




