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創造神の遊戯  作者: 面白味
創造神初めての冒険
24/54

23話 説明

テスト期間で書ける時間があまりないので来週はあまり投稿できないかもです。

許すまじ中間テスト(ノ`Д´)ノ彡┻━┻

翌朝――。


空とエドガーは冒険者ギルドの前に姿を現した。まだ早朝の時間帯だというのに、既に人の往来は多く、依頼を受ける冒険者たちで賑わっている。

広場の空気はどこか張り詰めていた。昨夜の騒動――マフィア幹部を名乗る者たちとの衝突は街の片隅で起きたものに過ぎなかったが、噂は小さな火種のように広まりつつあるようだった。


「……やはり、人の世界は面白い。」

空は人々のざわめきを感じ取り、わずかに笑みを浮かべる。


エドガーが横に並び、いつものように穏やかな声音で返した。

「空様のおっしゃる通りですな。人の営みは実に騒がしくも、活力に満ちております。」


そんな会話を交わしながらギルドの扉を開くと――すでに一人の青年が、こちらに手を振っていた。


「おはよう、空、エドガー!」


黒鋼の翼のリーダー、カイル・ヴァルハイトだった。

昨日の戦闘の余韻も感じさせず、すっきりとした顔で立っている。


「おはようございます。カイル様」

「……早いな。」

エドガーが挨拶する横で空が軽く首を傾げると、カイルは肩をすくめた。

「俺がお願いした約束を反故にするほど無粋じゃないさ。手伝うと言ったからには、最初から最後まで付き合うぜ。」


その言葉には嘘がなく、真っ直ぐな信念が宿っていた。

空はわずかに口元を緩め、短く返す。

「そうか。」


エドガーは礼儀正しく一礼し、

「本日はご同行いただけるとのこと、感謝いたします。」

と紳士的な挨拶をした。


「気にするな。俺は借りた恩はしっかり返すからな。」

カイルの視線は空に向けられていた。昨日の一件――自分の死角を突いたリューセルの奇襲を空が止めなければ、今ごろ自分はこの場に立っていなかった。

だからこそ、彼にとって今回の同行は借りを返す絶好の機会だったのだ。


「それじゃあ合流もしたことだしダリオの店に向かうとするか」

空がそう言うと三人はそのままダリオの店へと足を運ぶ。



---



扉を開けると、木の香りが漂う雑貨屋の空間が広がった。

店主のダリオは、ちょうど品物と納品をしてていたところだったが、顔を上げた瞬間に目を見開いた。


「いらっしゃいま……? あっ、空さんとエドガーさん。それに横におられるのは……まさか!」

彼の視線は、空の横に立つカイルへと吸い寄せられる。


「黒鋼の翼のリーダー……カイル様!? なぜこちらに……?」


カイルは苦笑して答えた。

「空に借りがあってな。この依頼を手伝わせてもらうことになったんだ。」


「な、なるほど……! それは、なんとも心強いことです!」

ダリオは深々と頭を下げ、安堵したように息をついた。


「Aランク冒険者のカイル様がご同行くださるなら、依頼の成功は間違いないでしょう。これで胸を張って鉱山の者たちに説明ができます。」


エドガーが一歩前に出て尋ねる。

「して、依頼の内容を改めてお聞かせいただけますかな?」


「ええ。」

ダリオは表情を引き締め、奥から一人の青年を呼んだ。


「こちらが鉱山への案内役を務めるラグンです。」


現れたのは、まだ二十代半ばほどの青年で、逞しい体格をしていた。

日焼けした肌に、鉱山労働者らしい分厚い手のひら。彼は深々と頭を下げ、声を発する。


「ラグンと申します。鉱山の者たちを代表して、どうかよろしくお願いします。」


空は短く頷いた。

「ああ、こちらこそよろしく。」


ダリオは机の上に一枚の羊皮紙を広げた。そこには鉱山内部の地図が描かれており、赤い印がいくつもつけられていた。


「実は……ここ最近、鉱山で異変が発生しておりましてな。」


「異変?」カイルが身を乗り出す。


「はい。『石喰らい』――別名ロックワーム。岩に覆われたワーム種の魔物です。通常ならば地下深くに潜み、鉱石を食らう程度で滅多に地上には出てこない。数も限られており、対処も十分可能でした。」


ダリオの顔が険しくなる。


「しかし、この一月ほどで……まるで巣を広げるかのように数を増やし、労働者を襲うようになったのです。」


ラグンが言葉を継いだ。

「仲間が何人も命を落としました。これ以上は作業を続けられません。冒険者ギルドに討伐を依頼しましたが、数があまりに多い上に、普通の冒険者では太刀打ちできない……。」


空が眉をひそめる。

「ロックワームのランクは?」


「Bランクです。」ダリオが即答する。

「一体でも厄介な相手。それが群れを成して現れるのですから、労働者にとっては悪夢のような存在です。」


空は羊皮紙をじっと眺めながら呟いた。

「Bランクの魔物が群れを成す……。確かに、ただの鉱山の異変にしては不自然だな。」


「うむ。」エドガーが顎に手をやり、深く頷く。

「生態系の変化か……あるいは、外的要因。誰かが意図的に仕掛けた可能性もございますな。」


カイルも真剣な表情に変わった。

「ロックワームは皮膚が硬く、並の武器じゃ通らない。だが、動きは鈍重だ。連携を取れば討伐は可能なはずだ。」


ダリオは三人を見渡し、強い口調で言った。

「どうか、この鉱山を救ってください。この街にとって重要な資源の供給源。ここが止まれば街の経済は大きな打撃を受けます。何より……鉱夫たちの命が危険に晒され働けない状態が続いてしまう。私は商人として、そして街に生きる者として、どうかお願いいたします。」


その声には切実な願いが込められていた。


カイルがダリオの肩に手を起き励ます声で言う。

「安心しろ。俺と空とエドガー、この三人が揃えば問題ないさ。依頼の成功は間違いなしだ。」



頼もしい声に、ダリオの肩は僅かに震え、目にはうっすらと涙さえ浮かんでいた。


「……心より感謝申し上げます。鉱山への確認は取れておりますので、用意ができ次第鉱山へ向かっていただきたい。どうかよろしくお願いします」



---



店を出た後、空たちはしばし歩きながら会話を交わす。


「ロックワームか……。少しは楽しめそうだ。」

空の声音は淡々としていたが、その奥にはわずかな期待の色が滲んでいた。


エドガーは微笑を浮かべつつ答える。

「空様がそうおっしゃるならば、ロックワームたちにとっては災厄となりましょう。」


「ははっ。心強いな。」カイルが笑う。

「だが、空たちと一緒なら心配はいらないだろう。」


「保証はしないぞ。」

空は冷ややかに言い放つ。だが、その瞳には不思議な光が宿っていた。



こうして、空・エドガー・カイル、そして案内役ラグンを加えた一行は、鉱山へ向かうこととなった。



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