プロローグ
どうも、桐ヶ谷生(きりがや•しょう)と申しますm(__)m
初書きなので至らない部分だったり沢山あると思いますが、ご指摘を頂けたらな、と思います。
不定期投稿の予定なので、気長に読んでいただけたらな、と思っています。
いつから僕は人生を踏み外したのだろう。
あのまま普通の高校生として普通の青春して普通に彼女できないって嘆いて普通に結局結婚して、それで…普通に死ぬと思っていた。
仮病でも使って学校を休んでいたら、そうでなくとも学校を遅刻していたら、そもそも僕に才能さえあれば。考え出すとそんなタラレバが出てきて止まらない。
きっと僕の人生はどんなみちを選んでいてもこうなっていたと思う。まるで神様が僕に《お前に普通の人生は歩ませない》とそう言っているかの様。
「〜〜〜〜〜!!!」
「!!!」
みんなの声がどんどん小さくなっていく、それと同時に体の痛みも引いてくる。そしてもちろん意識も薄くなっていく。
あ〜あ、悪い人生とは言えないけど、もっといい人生もあったはずなんだけどなぁ
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
ピピピピピ
「んーー」
目覚ましの音を聞き、僕は重たい体を起こした。
僕の名前は桑原優太どこにでもいる様な普通の男子高校生だ。見た目は茶色い目に黒髪、そして友人関係、頭の良さ、運動神経、全てにおいてTHE平凡だ。
え?思ってたんと違う?もっと特徴的な主人公にしろよ?残念コレが僕だHAHAHA まぁもっとも僕はこの普通の人生に満足してるし今更変わろうとも思わない。僕はこのまま普通に生きて普通に死ぬ、それが目標だ。(え?普通にこだわりすぎてもはや普通じゃない?気のせいですよそれは^ - ^)
学校に着き、友達に挨拶をして席に着く。そしていつも通り先生が来てホームルームが始まる。
しかし、その時事件が起きた。
いきなり床が青白く光ったと思えば、その光がどんどん視界を包み込んでいく。クラスメイトの声の混乱した声が響く中、僕は意識を手放した。
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
目を覚ますと、周りに広がっていたのは煌びやかな装飾に包まれた空間、壁や床は大理石の様なもので作られていて、鎧を着た兵士のような人たちがずらっと並んでいる。そして自分の周りを見ると、そこにはクラスメイトの皆がいて、まだ気絶している人、すでに起きて僕と同じように周りをキョロキョロと見渡している人と別れていた。
次に目についたのはそんな僕たちを玉座のような場所に座りながら見つめている冠を被った老人。
こんな光景を見て何故か僕は一瞬で状況に理解がついた。
あ、これ異世界召喚系だ。
「異世界より参られた勇者殿達よ!よくぞおいでなられた!皆様の事を私が国を代表して歓迎いたします!」
あやっぱり
多分、というか絶対王様でだろう人は、僕たちが全員起きてからそう言い放った。
それを聞いて全体から湧き上がる声、不安がる声に怒りっぽい声、怯えた声もありつつ、少しだけ興奮したような声が聞こえた。かくいう僕はというと……正直ちょー怖かった。いやね?ここなら普通「異世界に来れたぜヒャッハァー!!」的な感じになると思うけど、僕の場合そりゃもう病的とまで普通を求めていたわけで、そんな中こんなイレギュラーもイレギュラーに巻き込まれたとあればそりゃ怖いわ。
…まぁ少しもワクワクしてないといえば嘘になるが。
「ちょっと待ってください!異世界ってなんなんですか!?そんな嘘ついたってダメですよ!?これは立派な誘拐ですからね!」
僕たちのざわついた声の中で、一つ女性の声が響いた。声の主は僕たちの担任の一条先生だとすぐにわかった。
茶髪にロング、女性にしては高い170よりちょっと低いくらいの身長。彼女は僕たちの間を通り、王様(仮)の前に出て言い放った。
「私たちを一体どうするつもりなんですか?誘拐にしては拘束も何もしてないなんて、しっかりと説明してください!」
先生の声で静かになった中、王様(仮)ゆっくりと瞬きをして言った。
「勿論です、説明はしっかりとさせていただきます。しかしこの謁見の間で立ったままというのもなんですので、こちらの部屋はどうぞ」
「ここで結構です」
王様(仮)の誘いをキッパリと断って先生またキッと王様(仮)を睨みつけた。
王様(仮)は立ちあがろうとしていた腰をもう一度玉座に戻した。
「……わかりました。皆様が警戒するのも当然、此処で話させていただきましょう」
僕の新しい世界は、此処から始まった。