かすみの最後の願いと戦い
「ん……」
いつの間に寝ていたのだろうか。私は布団の上じゃなくて、玄関で寝ていたようだ。泣き疲れたんだと思う。私は学校に電話をし、休みにしてもらった。私は服を制服ではなく普段着に着替え、しおんちゃんのいる病院に足を運んだ。しおんちゃんはいつもと変わらず目を閉じたまま動かない。
「待っててね……しおんちゃん。次は私が助けるからね」
その言葉を残し、私は病院を出た。その後、私は家に戻り両親の写真を手に取った。
「お父さん。お母さん。友達を助ける事は、正しい事だよね?友達を傷つけるのは間違ってるよね?でも……正しいはずなのに……これで良いはずなのに……悲しいよ!!辛いよ!誰か教えてよ!……何が正しいの……。」
その問いに応える声は何一つ、聞こえてこなかった。
夕方は何度も何度も、私の携帯に着信がかかった。つくしちゃん、すみれちゃん、そうたからだろう。私はどの電話にも出らずに、また机に座り、またノートに私の想いを書き始めた。
いつの間にか夜になり、夜ご飯を食べる気力すらない私は、布団で寝る事にした。
「やっと、来るんだね」
私は【イノセントフラワー】が咲く場所に来ていた。
「かすみ、君は本当にそれで良いのかい?何も友達を捨てる必要は無かったのに。心までボロボロじゃないか」
「ううん。いいの。これは、私がしおんちゃんの事を気づいてあげられなかった罰みたいなものだから。自分だけ、なんてそんな妥協なんて許さない」
家族が亡くなってから、今まで楽しく生きる事を考えてきた私とは思えない気持ちのこもった言葉だった。
「かすみさん!学校にも来てなかったじゃないですか!!どうしたんですか!?」
「え?そうなんですか!かすみさん!」
シルビアちゃんとアヤメちゃんが二人共来て、私に質問をしてきた。
「……ごめんね、二人共」
そう言って変身した私は、2人の首に手刀を入れて、気絶させた。
「2人には、もう記憶は無くさせる訳には行かないし……ねぇ、ユーカリ」
「ん?なんだい、かすみ」
「私が1人で【イリミネイト】倒しても、私達3人の願いは叶えてくれるの?」
「まぁ、その時には僕の友達も復活してるだろうし……その時はそうしてあげる」
「じゃあその流れであと1つさ、お願いしてもいいかな?」
「内容にもよるけど聞いてあげる」
「ーーーー、ね?どうかな?」
「まぁ、それくらいはしてあげるよ。一応、お世話になったしね」
「ありがとうユーカリ。そして、行ってくるね?しおんちゃん」
「うん!行ってらっしゃい!かすみちゃん!」
私は目の前に【イリミネイト】が今まで出てきた敵が全員出てきた。私は今のしおんちゃんの言葉に記憶が無くなる怖さはもう無くなっていた。
「さぁ、【イノセントフラワー】。私の記憶、ありったけ持って行っていいよ!!記憶を無くす事を恐れなくなった私の力、見せてあげる!【限界突破】!!」
私は大剣を持ち、電光石火の速さで敵を倒していく。途中で、時間が来て消えるが直ぐに【限界突破】を使って戦った。
「まだまだぁ!!」
全力で声を出しながら敵を倒す。何度も、何度も【限界突破】を使いながら。記憶は無くなっていき、自分が誰なのかすら分からくなった。
(私は、誰?こいつらは何!?でも、戦わなくちゃいけない。倒さないといけない。何に替えても。そう思える。)
「はぁぁぁぁぁ!!!!【限界突破】!!」
その声を発したとき、【イノセントフラワー】が光に満ちた。
「これで、終わりだぁぁぁ!!!」
その言葉を最後に【イリミネイト】を全て倒した。
「後……は……よろし……く」
変身が解けた私はドサッと地面に倒れた。




