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イノセントフラワー  作者: こじー
しおんの章
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17/90

アロエの夢の始まり

「アロエさんはこれからずっと足が動かないです。治す方法が分かりません」


医師から言われたその言葉。私がその事実を知ったその日から私から希望は消えた。絵本の中にある世界に行ってみたいと思った事は多々ある。でも、確かにおかしいと思った。2本ある足が全く動かなかったのだ。私と同じ年位の子供は走り回ってはしゃいでいるのもおかしいと感じた。


——そして私は気付いた。私は、他の人と違うんだって。私がおかしいんだって。


車椅子を使って外に出る方法もあると言われた。これで絵本の中の世界に行けるかも、とも思った。でも、私が持った感情はそんな希望や期待では無く、恐怖だった。

テレビでニュースを見ると、人を殺す人。物を盗む人。そんな怖い人達がいることを知った。産まれてベッドの上でしか生きてない私は外の世界はこんなに怖いもの、ということしか知らない。ここにいたら安全なのだ。そんな人達に会うことも無いのだ。だから私は外に出る事を諦めた。


でも、恐怖から外に出たいという気持ちが芽生えた出来事が起きた。

それは、ある雨の日。私が本を読んでいた時に、ゲコゲコと声が私の耳に聞こえてきたのだ。

私はどこから聞こえているのかと耳をすませたところ、外から聞こえて来ている事が分かった。

私はお母さんに聞いて、「カエル」と言う生き物という事を知った。そして私はカエルにハマったのだ。服は基本カエルの顔が着いてるフード付の服を着るようになり、カエルのグッズがあったらお母さんに買ってきて貰っている。本やネットではカエルを沢山見たが、本物はまだ見た事ない。

だから、本物を触ったり、観察する為にまず足をうごさせるようにしたい。


その時に現れたユーカリとかすみさんとあんずさん。かすみさんとあんずさんは二人共優しくて、いい人だ。後、LINEも交換してもらった。

お母さんとお父さんと病院の人としか話したこと無く、同年代に近い存在の人を追加する事があるなんて夢にも思っていなかった。【イリミネイト】と戦う時、足は動いていた。私は初めて足を動かした時、感動した。こんなにも自由に動けるんだって。私はより一層夢を叶えたいと思った。


そして、最近かすみさんから電話が来た。寝ている時にいきなり携帯から音が鳴ってびっくりしたけど、かすみさんからと知って、とても嬉しかった。遊びの約束という嬉しいお誘いだったけれど、私はまだ外に出るのが怖いから謝っておいた。私が足を治して外に出れるようになったら、いつか……。


私はかすみさんと電話した履歴を見てにやにやしながらある事を思いついた。


「そうだ、この事を小説にしよう。うーん、タイトルはぁー、そうだ」


私はノートとペンを持ち、ノートの1枚目の1番上にタイトルを書いた。


『夢と私の勇者達』


私にまた1つ、この小説を完成させるという小さな夢が出来た。


今回はアロエちゃん視点で書きました!

ちょくちょくとヒロイン視点で書いていますが、それぞれの夢や心情も楽しんで頂けたら嬉しいです!

次回もよろしくお願いします!

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