表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
1/38

第1話


『ワールドオンライン』実装初日



 僕、プレイヤー名『朔』はさっそく初回限定無料ワールドガチャを引いた。このガチャはランダムに武器、防具、魔法アイテム、ペットなどが手に入る。


 本来ならリアルマネー1回10万円のガチャ。



 頼む!!!

聖なる伝説の剣! 

ダイヤモンドの鎧!

最強の魔法呪文アイテム!

ドラゴンのペット!

 

 

 何でもいいから強いやつ出てくれ!!平凡な高校二年生の僕にとって、二度と挑戦出来るか分からない最初で最期の運試しだ。今後の僕のゲームライフを大きく握っている。


 

 周りでは、Aランクの聖なる伝説の剣が出たという猛者が現れ、人混みが出来ている。Aランクの排出率は0.1%。1000人に1人の確率だ。



ぜひ、新しいうちのギルドに入ってくれ!

いや、君がマスターとして私達を雇ってくれ!

その剣をリアルマネー1000万で売ってくれ!

私と結婚システムで結婚しない?



 など、大金持ちプレイヤーや美人プレイヤーすらも彼に声をかけている。それを尻目に僕は、古いガシャポンのようなデザインをしたガチャのレバーに手をやる。

 


 ーガチャを回しますー

 →YES or No



 Y....YES!!!


 

 来い!!!頼む!!!

 懸命に祈りを捧げる僕。



 ーペットが排出されましたー

 ペットか!!出来れば武器が良かったが・・・!


 僕は機械音のアナウンスに焦りを覚える。



 ーGランク 『ルシファー』を召喚しますー



 え?え?え?え?え?

 なんだそれ!?G???



 確か最上級はSランク(0.01%)

 最下級はFランク(50%)



 Fより下があったのか?!

何かのバグか、いや、それとも僕の聞き間違いか!!?

自分の耳を疑う僕の前に、ルシファーが召喚された。



 しかし、僕の想像する堕天使ルシファーとは大きく異なった。



130〜140cmの小さな身長

子どもの様な幼い顔

長い綺麗な金髪と青い瞳

白い質素なドレス



 一見、ただの子どもにしか見えない。そして、申し訳程度に、



小さな黒いツノ

小さな黒い羽

小さな黒い尻尾


 

 まるでハロウィンに小悪魔のコスプレをするただの子どもだ。

「終わった・・・」

 完全にFランク、もしくはFランク以下のペットだろう。


 

 落胆する僕。

周りのプレイヤーは、見向きもしない。

ああ、あいつはハズレのFランクの小悪魔ペットでも引いたのだ、と一瞥して全くこちらに関心を示していなかった。



 そんな、僕に対して、



「わしは、究極なる堕天の王『ルシファー』

なるほど、お主がわしを召喚したのか?ふはははは、褒めてやろう!!!」




 小悪魔ペットは自信に満ち溢れていた。












評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ