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「ニコレ!今日は騎士昇格試験だぞ!起きろっ…てあいついねえじゃねえか」

彼はニコレの同期の見習い騎士、アマージネス・ウィルコーヴィチ。

いつものように同室で同期のシャミナード・ニコレを起こそうとしたが、二階建てベットの上を覗くと彼の姿がない。


いつも俺が起こさないとおきないのに。


「張り切ってんなぁー」

ウィルコーヴィチは、肩をすくめて自分も部屋を出た。




俺、ニコレは額にに滴り落ちてきた汗をぬぐう。

なんかついでに髪の毛も抜けた。

俺はこの髪好きじゃない。

くすんだ金色なんかいい女の子寄ってこないんだよ。


今日は見習い騎士の昇格試験だ。

いつもは、訓練の中でウォームアップしているが、今日はすぐに試験のためいつもより早起きして、自分でウォームアップした。

「ニコレ!」

俺の前方から、寮が同室で同期のウィルコーヴィチが走ってきた。

明るい茶色の髪から汗が滴ってイケメンだな。おい。

「おまえ、朝練はいいけど試験遅れるぞ⁉︎」

「え?もうそんな時間なのか」

呑気に考えてる場合じゃなかった⁉︎

「せっかく朝早く起きたのに遅刻で失格とか本末転倒だろ」

「あぁ、ごめん。ウィルいい奴だな」

するとウィルがフンっと鼻を鳴らす。

目がキラキラ輝いててなんか偉ぶれてないぞ。犬かおまえ。

「俺がいい奴なのをいま気づいても遅いんだよ」

「お前イケメンだしな」

なんかウィル喜びすぎて尻尾見えそうだな。

「そんな俺が友達でよかったな!」

「調子に乗んな」

ウィルは男のクセに小動物のようだ。だけど調子にすぐ乗るのがたまにきず。

「悪い、悪い。行くぞ」

俺は頷いて試験会場に向かって走り出した。


途中ウィルが、小さな声で呟いた。

「お前もイケメンなのに」


ウィルはいい奴だ。

俺が騎士団の中であまり高い身分の出ではないから軽く見られやすいのを気に揉んでくれてる。

俺は聞こえなかったふりをして足を速めた。

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