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夢物語  作者: O.Camus
4/4

挿話

いつか夢を見ました。


干涸びた土の上にいました


相も変わらず其処には虎がいました。

伏せて前足に頭を預けていました。

ー毛並みは前より少しだけ色が薄くなったような気がします。


おい、と話しかけても反応がありません。


何度も話し掛けると瞼を動かして糸目になりました。


いつもどおりの仕草です。



お前は変わらずだなと言ってやりますと


すると、そんなことは無い、と言われました。



大きくなったり小さくなったり、をさなかったり年老たりする。外見はころころ変わるものだ、と。



しかもこの景色なんてころころ変わる、土砂降りの大雨になったかと思えば、一気に日が差して草木は赤や黄色に咲き誇り、楽園に変貌を遂げるものだと付け加えました。





私は苦しく無いかと聞くと、

苦しいさ、だが此れが私だ。と言い放ちました。



其の姿は真に悠々として、ですが其の眼は前を向き強く主張して、目を離すことは出来ませんでした。













私は震えました。体の中心でカッと火山が噴火した様に打ち震え、込み上げて来ます。

此れだ、と私は思いました。

此れこそが


『 』。







私は息を久し振りについで、目を閉じました。


今夜はよく眠れそうです。









さあ、それでは答え合わせをしよう。


此処は何処か

ーーわたしのこころ

虎は何か

ーーわたし

じゃあ私は

ーー

What do you think about "me"?



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